新造艦船情報（第８回）
軽巡洋艦「龍田」の巻
（ハセガワ1/700）

IJN Light Cruiser "Tatsuta"
(HASEGAWA 1/700)

　

act1:軽巡洋艦「龍田」について

大正4年度計画。大正8年3月、佐世保工廠にて竣工。「天龍」級2番艦。
昭和19年3月、米潜の雷撃により沈没。

基準排水量：3230トン、速力33ノット。
14サンチ単装砲4門、53.3サンチ3連装魚雷発射管2基、など。

act2：巡洋艦シリーズ第一弾！

さて今年度のテーマは巡洋艦ということで、まずは割り当たったのが 軽巡「龍田」。WL後期の製品だけに割と出来のいい製品という評判 ですが、はたして・・・

act3：船体

まず、気になるのが中央から艦首方向に走る2本の凸筋。 外板継目を再現したものなのか、補修作業用のジャッキステイ を再現したものなのかわからないですが、とにかくオーバー な表現なので、削り取りました。

また船体中央付近のスカッパーなど のモールドも飛び出し過ぎなのでヤスっておとなしめに しておいたほうが良いと思います。

艦首甲板部と舷側で段差が若干生じますが、幸いなことに 私は昭和16年頃を想定して作ったので、丁度接合部に舷外電路 がくるようにしてしまいました。

また錨鎖も本来ならキャプスタンからみて舷外側から錨鎖孔へ 伸びるはず（モールドされているのと逆周り）なので今回は タコ糸で付け直しました（なかなか極細チェーンはもったいなくて 使えない・・・）。ついでに錨鎖孔の縁も飛び出し過ぎなので ヤスって低くしておいたほうが良いでしょう。 主錨もキットのものは大きすぎるので、P社の駆逐艦用の錨を 付けました。

船体中央から艦尾への上甲板にリノリウム抑えのモールドが ないのでケガキます。

機雷投下軌条が中途半端なところで終わってしまっているので そのまま延長して艦尾よりちょっとはみ出すくらいにします。 （爆雷投下台パーツは付けません。取付穴も塞いでおきましょう） 魚雷発射管移動レールのモールドは削り取ります。

act4：上構

残念ながら艦橋の感じが大分違うようです。 実艦のほうは感じとしては 5500トン級球磨型の艦橋にも似ているような気もする のでタミヤの同級を参考にするのもよいか、と思います。

A25とA24を接合後横から見て凹に見えるように中央上部 を削りとり、後半部に1.2mmプラ板を接着して太らせ ます。高さも1.2mmプラ板を接着して高めます。 A7、A11は前端1mm位を削りA25+A24の前端と一致する ようにします。窓枠のモールドもヘン（窓枠のほうが 窓の部分より広い！）なので、プラ板で着けなおした ほうがいいでしょう。艦橋上探照灯周りブルワークも 艦首にむかって拡大されているよなので、プラ板で 再現します。

マストは太さが気になったので径0.3mmの真鍮線で 前マスト上部と後マストを作り直しました。 特に龍田とする場合には、後ろマスト中段の段差がない （天龍はある）のでそのままでないほうがよい、と思います。 甲板室には適当に扉や舷窓を追加しました。

3番、4番主砲基部のステイはあんなに大袈裟なものでは なく、細い柱3本程度で支えられているので、目立たない ように削って小さくしたほうがよいと思います。 機銃座は1番煙突前のもののみ付けました。 煙突も頂部の形状が変なんですが、今回はそのまま。

act5：装備

昭和16年を想定するとボートダビットが1番煙突両舷に 不足します。またダビットはキットのものと異なり、全部 駆逐艦などに使われたラッフィング型のもののようなので、 WLリニューアルパーツから流用、追加したダビットの 分はその後ろの搭載艇より小さく見えるので、とりあえず P社装備セットから6mカッターをつけてしまいました。 カッターを載せる台のモールドは削ります。

主砲はサイティングフードのモールドが突出しすぎなので 削ってやり、心持ち浮き上がって見える程度にします。 砲身基部の防水布をパテで再現。

魚雷発射管は下部にプラ板を張って高さを高めます。 （私は0.5mmのプラ板を使用しましたが、もうちょっと 厚めのほうがいいかも）

探照灯、測距儀、機銃はP社装備セットから。

act6：塗装

お定まりの軍艦色（グンゼ32番）。 甲板はリノリウムということで茶色（ピットロードカラー）。 前後の探照灯周りのブルワークはキャンパス貼りなので 白系統。（私は間違って艦橋上探照灯周りのほうは軍艦色に 塗ってしまった）

旧・新造艦船情報

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