新造艦船情報(第2回)
朝潮型の巻(IJN "Asashio" type)
act1:朝潮型について
- 白露型に続いて昭和9年度に10隻が計画された。
- ロンドン条約脱退を見越して特型程度の大型駆逐艦とされ、
速力、航続力の増加をはかった。雷装は白露型と同じだが
主砲は12.7センチ砲6門になった。
- 基準排水量:2000トン、速力35ノット。
act2:間に合った「朝潮」型
-
静岡ホビーショーに我が「ミンダナオ」会は太平洋戦争に参加した日本の駆逐艦
全型を展示することを目論んでいたのだが、その中でネックとなっていたのが
「朝潮」級と「橘」(改丁)級であった。
- そんな静岡ホビーショーの一週間前になってピットロード社から「朝潮」が発売
された。あと一週間で出来るのだろうか?「白露」級もあと3隻竣工させなければ
ならないのに・・・。(マア河崎さんならチョチョイだろけど)
と、そんな心配をよそにあっというまに完成してしまう好キットでした。
act3:船体
-
船体はいつもの浅いモールドで舷窓が表現されているので、ピンバイスで
穴を深くしてやりましょう。何も手を加えないのもなんなので、舷外電路
を巻いてやります。(開戦後の状態)
- ダブルカーブドバウの表現はそのままでも充分感じが
でていると思いますが、両舷艦首舷側にわずかにヒケがあります。今回は時間がなかった
のでそのままにしてしまいました。錨鎖甲板の接着時に船体と隙間ができやすい
ようなので、事前に削り合わせておきましょう。アンカーレセスが表現されて
いるので錨の取り付け角度に気を使ってやりましょう。
- 二番砲塔下の後部兵員室の扉のモールドが四角になっているので、小判型に
整形しました。ついでにここにも窓を開けてやります。
act4:上構
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艦橋は陽炎型のそれよりもやや直線的な感じがでていて、いいと思います。
一・二層目(操舵室がある部分)は3パーツで構成されていますので
接合部を整形します。魚雷搭載クレーンのトラスも彫りが深く
塗り分け易くて助かります。(初め、この部分をくりぬこうか、と思ったけど
時間がないのでやめた)
- 他も特に問題はなく、マストも真鍮線で作り直したほうがシャープなイメージ
が得られる(特に駆逐艦の場合は)のではあるが、キットのパーツはマストの
継目などもリアルに再現されており、そのまま使ってしまいました。(けど別に
全然悪くない)前檣のV字型になってる部分は艦尾に向かって傾斜している
のでそおうっと折り曲げてみます。後檣の斜桁(ガフ)が省略されているので
伸ばしランナーで付加します。
act5:装備
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ピットロード社のC型砲塔(に限らないけど)は砲身基部の防水布が若干
オーバーな感じがしますが、それはそれでかっこいいのでそのまま。
(ただしWLシリーズリニューアルパーツのC型砲塔と並べて見ると
違いがはっきりしてしまう)
- 13ミリ連装機銃がセットされてないのが
ちょっと残念。周知のように同社日本海軍武装パーツセット(1)の13ミリ
機銃は大振なので25ミリ機銃と並べても大きさがあまり変わらない。
それじゃ意味がないのでキットの25ミリ連装機銃にしてしまいました。
(と、いうことは必然的に艦名は「朝潮」になってしまいますが)
ACT5:おまけ
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これを作る半年ほど前にハセガワ社の「朝潮」型を完成させた。もう12年越し
の制作期間・・・。そのうち大部分の期間は打ち捨てられた残骸のような状態
だったんだけど。なんせ30年近くの差があるのだからピットロード社のに比べる
のは意味がないが、よく指摘される艦首平面形の面積不足は両方を見比べても
そんなに違和感がないような感じなので(私だけか?)、艦首側面形がダブルカーヴドバウ
になるように削り込んで、装備をリニューアルパーツもしくはピットロード社の
日本海軍武装パーツセットのものに買えてやればそんなに悪くもないかな、って
気がします。
旧・新造艦船情報
1/700白露型(タミヤ)
UPDATE 96/03/17
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