新造艦船情報(第7回)


改丁型駆逐艦の巻
(フジミ1/700「松」改造・タミヤ1/700「松」改造)

IJN Destroyer "Kai-Tei(Tachibana)" class
(based "Matsu" FUJIMI 1/700 & based "Matsu" TAMIYA 1/700)



 

act1:改丁型について

昭和17年度戦時艦船補充計画の第2次追加計画で調達の 丁型駆逐艦42隻中の18隻及び昭和18,19年度戦時艦船補充計画で32隻を 計画。1番艦「橘」は昭和20年1月20日竣工。

基準排水量:1350トン、速力27.3ノット(計画)。
12.7サンチ高角砲3門、61サンチ魚雷発射管4連装1基など。

act2:新製品じゃないけれど・・・

この「新造艦船情報」は別に新製品の紹介ではなくて 私の新しい完成品を紹介するページなので、当然、昔 のキットも紹介したりします。完成してもこのページ で紹介してないモノもありますが・・・

(いちいち書いてると製作ペースが落ちてしまうので)

act3:船体

タミヤの丁型は改丁型にはない微妙なフレアを再現して いるため、改丁型のナックル付きの直線的な艦首のイメージ とはちょっと異なります。今回は艦首上半分にパテを盛って、 ナックルの再現を試みました(写真)。 また艦尾もトランサムスターンにする必要があるので 艦尾両端2cmくらいに1.2mmプラ板を貼り付けて整形した。 このとき削り落した爆雷投下軌条はP社装備セットから 適当のチョイスして接着。あとは基本的にその ままで後部甲板室に扉を付けたり、舷窓を開けた程度。

一方、フジミのほうは艦首は元々直線的な感じ (ナックルはないけど)なので今回はそのまま。艦尾も 丁型としてみればチョンボなのだが、トランサムスターン なので、今回は軽くヤスって心持ち幅が細くなるように した程度。タミヤのほうを見て気づいたのだが、フジミの 艦尾は太り気味なので、本格的にやる方は船体を裏打ち してから存分に削られるがよい。

甲板のリノリウムのモールドも改丁型として作る場合は 不要と考えられるので後部主砲座、爆雷投下軌条などと 共に削り落し、ペーパーでならす。このとき魚雷運搬軌条 もなくなってしまうので伸ばしランナーで付け直します。 爆雷投下軌条はタミヤと同様。後部主砲座もタミヤを真似 して円形の砲座を作り直します。前部主砲座もタミヤを 参考にしつつ、先端直線部を艦首からみてV字形に切欠き 波よけ板をプラ板にて接着。後部甲板室には同様に扉を 付けます。

よく見るとフジミの方が船首楼が若干長いが、多分タミヤ のほうが正しい。(が今回はしらばっくれた)

またタミヤは艦尾に旗竿用の穴が開いていますが、丁型・改丁型 共に艦尾に旗竿は無かったのでどちらとして組む場合にも 埋めてしまいましょう。ちなみに戦闘時以外も同型の場合、 軍艦旗は後マストガフに揚げているようです。

act4:上構

艦橋は両社とも丁型をモデライズしているので艦橋下部 甲板室後部を拡大する必要があります。また前マストの 位置も前方に3mmくらい前進させます。もっともフジミ のほうはマストは真鍮線と、伸ばしランナーで作り直し ですが。 (タミヤのほうは前進させるのを忘れてしまった・・・)

フジミのほうはウイング部をプラ 板で拡大、天井もプラ板で作り直し、アクセントとして エッチングのラッタルを横にして窓枠としてみました。

煙突は両社ともそのまま使いましたが、こうゆうところは やはりタミヤのほうがリアルな出来。ただ押出しピンの 跡は修正が面倒。蒸気捨管は艦橋後部左舷側から出るのが 正しいのでフジミのほうは訂正します。その外レイアウトは 両社とも概ね正しいと思われますが、改丁型の図面とかを見ると 艦橋前部と後部甲板室の25mm3連装機銃座はタミヤのような ちゃんとしたお皿(部品A10,A12)がないようなので、 フジミのほうはプラ板で適当に囲んでみました。

船体中央の25mm3連装機銃座は フジミのほうは背が高いので支柱段差の部分から下を 切落としました。ブルワークもタミヤを参考に作り直した ほうがいいでしょう。 フジミのボートダビットは実感に乏しいのでP社装備セット(E-5) から6mカッター用に部品3を小発用に部品4を使用ました。 (えっ、どっちもダビットじゃないぞって?でもカタチが 一番近いもんですから・・・)

act5:装備

タミヤの6mカッターは内側に梁がないのでパテで埋めて キャンパスを掛けた状態にしました。 フジミのほうは6mカッターはP社装備セットから小発は WLリニューアルパーツから。

機銃はタミヤはそのまま、フジミのほうはP社装備セット から、主砲も同様。但しP社装備セットの12.7cm単装高角砲は 砲身が長いので2mmくらいカット。 実艦の写真をみると12.7cm単装高角砲には砲身根元に防水布が 取り付けられているケースが多いので、両社ともパテで再現。

25mm単装機銃はP社装備セットのものがちょっと大き目なので フジミのほうは後部甲板室の上のみ取り付け、あとは省略 してしまいました。 フジミのほうは22号、13号電探、探照灯、2m高角測距儀も P社装備セットから。

act6:塗装

お決まりの軍艦色と艦底色の塗り分け。リノリウムは張ってない ものとしています。主砲作業台は木張りなので茶色にして みました。

旧・新造艦船情報

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    Make Home Page:1997.03.01 / Updated 1997.03.01
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