(3180m

  

第1部 <出発→槍沢ロッヂ 2000年8月26日(土)〜27日(日)>


コース・時間

8月26日(土)
新宿 23:00→(さわやか信州号)→5:30
上高地着


8月27日(日)
上高地 6:30→7:50 明神 8:15→9:25
徳沢 9:55→11:15 横尾(バテバテ・昼食)

12:30→13:35 一ノ俣、ニノ俣 14:00→14:30 槍沢ロッヂ着(泊)



さわやか信州号で上高地

ついにやって参りました出発の日、23:00新宿発の「さわやか信州号」に乗るべく自宅を出発。気が急いて早く出たために、オロ?1時間前に着いてしまったわい。腹もへったので隣の京王プラザホテルのカフェでサンドイッチを食す。ザック(重い!!)をかついで二人でホテルのロビー前を歩く。「なんか恥ずかしいよな」と言うと、1号「おとう、堂々としてなよ」だって(^-^;)。確かにな。
MMLのモーニング山娘、JOさんのアドバイス通り(感謝)バスはのびのび座席を倒せる一番後ろをキープできラッキ〜♪
23:00ピッタリに新宿を出発、早くも1号は寝息を立てている。イイゾイイゾ、明日は早い。たっぷり寝な。RIKIはなかなか寝つけない。休憩のたびに外に出てタバコをふかす。ま、いいやどうせ明日は槍沢ロッヂまでの楽な行程だ。


・・・・・ふと目を覚ますと外が明るい。
窓から大正池が見える!やってきました1年ぶりの上高地、バスは予定より30分早く5:30にターミナルに到着。
到着後すぐに登山届の提出と山岳保険(スポット)に加入。一人1000円。これで最悪の出費はなんとか軽減できる。バーナーでお湯を沸かし、スープとパンで食事をとる。1号もよく食べている。ヨシヨシいいぞ、さあ出発だ。


B型登山隊、上高地で道迷い

6:30に河童橋を出発する。明神までは去年も家族で歩いた楽勝コース。小梨平のキャンプ場を過ぎる。快調快調。・・・・あれ?道が行き止まりになっちゃったよ?あれ?あれれ?「おとうさん!道が違うんじゃないの」「ウソー?」どうやらキャンプ場の中に紛れ込んでしまったようだ。「あれ〜どこで間違えたのかなあ」今来た道を引き返すとやはり間違えていたことが判明。「疲れちゃったじゃないか」と怒る1号・・(`_´メ)
まさか上高地で道に迷うとは夢にも思わなかったぜ。ハハハ。笑ってごまかす4号(RIKI)。あ〜あ15分ほどロスしてしまいましたよ。(^-^;)


さわやか信州号にて 河童橋。さあ行くぜ! 小梨平キャンプ場
ここで迷ってしまった。



重いよう〜、暑いよう、槍への道はつらいぜ

そういうこともあって明神には1時間20分もかかってしまった。失敗失敗。10分ほど休憩して今度は「氷壁の宿」で有名な徳沢に向かう。この頃から日差しが出てきて暑くなってくる。重いザックが肩にグイグイくる。1号のザックも普段よりも重い。着替えとか入ってるもんな。それとゲームボーイも(^^)


暑くて、重くて、おまけに平坦な道はダレてくる。
「ヒエー疲れるなあ〜」「おとう!休憩!」「OK、OK」汗がダラダラだ。今ごろ八ヶ岳では楽しそうに亀足隊とピョンちゃん隊が登っているんだろうなあ、なんて思いながら休み休み歩く。左手を見ると明神岳が荒々しい。やっぱ穂高はスゲーよなあ。奥武蔵とスケールが違うよスケールが(当たり前だ)。
コースタイムより当然遅れて徳沢に到着。ここのキャンプ場はピョンちゃん隊長がお気に入りNO.1と言うだけあって雰囲気バツグンだ。「ああ疲れた」二人でベンチに座り込む。「徳沢園」ではソフトクリームが・・・一個400円・・・迷わず2つ買って大休憩してしまうダレた親子であった。



明神館前にて
景色が水に倒影 荒々しい明神岳をバックに



水を補給してさらに今度は
横尾に向かうB型親子、もう肩が痛くてガマンできなくなってきた。横尾ではα米と麻婆春雨の昼食の予定だったが、「ええい!一番重いやつから食ってやるう!」ということでスパゲッティを作ることに決定、「けん、お前たくさん食っておとうの荷物を軽くするんだゾ。いいか?」と理不尽なプレッシャーをかける。


すれ違う人達は今朝、穂高や槍から降りてきたのだろうか?
「ぼうやどこに行くの?」「槍ヶ岳」「ウッソーすごいねえ、何年生?」「3年」(こら!3年生です、ってちゃんと言え!)「!!」、こんな会話が3〜4回続く。これで1号も槍に登ることがスゴイことなんだと何となく分かってきたらしい。


1号、新村橋で遊ぶ


横尾で昼食。大ブレーク

横尾に到着(11:15)。もう二人ともバテバテのヘロヘロ。上高地から5時間もかかってしまった。ま、いいか。肩からザックを下ろすと、まるで羽が身体に生えたような感覚になる。「おとう!腹へった。疲れた。暑い」「けん!のどが乾いた。重い。死にそう」全くお互い情けない親子であった。横尾山荘でビールとジュースを買い乾杯、スパゲティを茹でて必死で食らう。顔を上げると屏風岩の垂直な大岩壁が凄まじい。その向こうにかすかにカールが見える。涸沢だろうか?その向こうには・・・北穂高か?(帰宅して確認してみると南岳カールで、3日目に通過した横尾尾根上部も横尾から見えていたことが判明!)そうだった、俺達は北アルプスの登山口にいるんだよな!食って食って元気だそう!!


横尾山荘で29日の予約を行ってから出発!ここからはもう本当の山道になっていく。スパゲティ一袋を平らげ、目一杯休憩した親子は元気復活、
今までとは別人のように足取りが軽い。ザックも心なしか軽くなったような気がする。おーし調子が出てきたぞ!気がつくと空がどんよりしてきている。日差しが無いだけ歩きやすいが、雨が心配になってきたなあ。


横尾についたぞ。ヘロヘロだあ〜 スパで昼食。日差しが強い! 屏風岩の大岩壁。



快調に
槍見河原に到着、ここで初めて槍が見えるはずだったが生憎ガスがかかっているようで姿を拝むことはできなかった。(これでこの日は結局槍を見ることはできない)
しばらく進んで
一ノ俣に到着。沢の流れがきれいだ。ここからの常念岳への登山道は廃止になっている。さらに進んだところで雨が降ってきた。「来やがった!」しばらくすると雨の降り方が強くなってきたので、急いで1号に雨具を着させる。すぐに二ノ俣沢、ここもほれぼれするような水の流れだ。おまけに架かっている橋は「一人ずつお通りください」のクラシックなつり橋。1号が少し揺らしながら通る。「おもしろいよ!」・・・お前なあ、面白いのはいいけどおとうが通るときまで揺らすなよ・・・(-_-;)


一ノ俣にて。 槍沢のきれいな流れ。 二ノ俣のつり橋。1号は雨具に。


槍沢ロッヂに到着

雨もやみ(雨具を着けるとすぐに雨がやむというジンクスは本当だった)、今日はじめてのまともな登りの道をたどると、やがて槍沢ロッヂの屋根が見えてくる。「おとうさん!見えたよ!」うれしそうな1号の声、時に14:30、実に上高地から8時間という膨大な時間をかけて、ようやく今宵の宿「槍沢ロッヂ」に到着した。・・・・・あ、つかれた・・・・。やれやれ明日はどうなることやら・・・。


まもなくロッヂだ。がんばれ1号 槍沢ロッヂにて。(写真は翌日のもの)



槍沢ロッヂですぐに宿泊の手続きを行う。夕食は17:00。
朝食は5:00だということなので、弁当にしてもらう。今日こんなに時間がかかってしまっているので、明日はなるべく早く出発したいためだ。ふとんは2人にひとつ。なんでも60名の団体さんが入ったとのことで結構混んでいるらしい。びっくりしたのはこのロッヂでは風呂に入れること。もちろん石鹸やシャンプーの類は使えないが汗だくだくの身にはありがたい。さっそく1号と一緒に汗を流す。さらに驚いたのは水がジャブジャブ使えること。乾燥室もありさっそく今日着た下着などを簡単に洗うことにする。トイレも新方式の簡易水洗、こりゃ雲取山荘よりずっと快適だ。


見かけに似合わず少食である1号も夕食はきちんと食べてくれた。隣に居合わせたご夫妻(
槍沢夫妻と命名)とお喋りする。明日やはり槍を目指すそうだ。1号のおかげで話しかけてくださる年配のご夫婦が多い。外のベンチで話しかけてこられたのは、なんと今朝のバスで我々の前に座っておられたご夫妻(さわやか夫妻と命名)。槍を目指されてたのですね。
夕食後すぐに眠くなってしまったB型親子、
20:00には寝てしまったようだ。こうしてドタバタした1日目の夜が静かにふけていく。
いよいよ明日は・・・槍ヶ岳だ。


(第1部おわり)


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第3部 <槍ヶ岳山荘(穂先往復)(泊)→感動の朝 2000年8月28日(月)〜29日(火)> へ
第4部 <槍ヶ岳山荘→3000mの稜線漫歩→氷河公園→横尾山荘 2000年8月29日(火)> へ