表妙義・金洞山(中之岳)
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前回の雲取・三峰コース山行で無体力トレッカーの名を返上しようかと思ったが、やっぱりムリだと再認識する。 だんだん慣れてきたI氏は絶好調!「クサリ・・おもしろいっすねえ」、第4石門(石門広場)に到着後、するどい岩峰群をながめながら楽しそうである。 ここからいよいよ本日の佳境にはいる。I氏は早く出発したそうだったが、RIKIはB型的ペースで大砲岩など眺めながらドーナツを食べゆっくり休む。山に入ると風もなく心地よい。 |
左の案内板にはこう書いてある。 「登山者の皆さんへ これより先の縦走コースは、一般の登山参道と異なり、岩場を登るルートです。稜線のクサリ場の通過には、岩登りの経験と知識を必要とする危険な箇所がありますので、一般登山者の方は入山を遠慮してください。」 |
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ここから先の危険度をI氏に案内板を見ながら説明。しかしI氏はビビッテいる様子 もなく、逆にワクワクした顔つきで ホント楽しそうである。 I氏、「『鷹戻し』には行かないんですか?」 RIKIは絶句・・・・・ |
主稜線のコル→クサリ場手前の岩稜 |
石門広場より上の写真の案内板を経て雑木林の中の尾根を進む。この道は中之岳の岩塔を左に巻ように付いている。結構な急登にRIKIは息があがる。I氏はヒョイヒョイ登る。ああ、若いってイイナ、などオジンくさいことを考えながら登っていると、やがてルンゼに取り付けられた、主稜線のコル(鞍部)に上がるクサリ場だ。 このクサリ場を問題なく通過。主稜線に出る。強風がゴーゴーうなりを上げ不気味である。魔物でも出そうな雰囲気だ。左には登山道が失われた西岳がそそり立つ。右の中之岳を見上げながら先を進むが踏み跡が不明瞭で不安な気持ちになる。ひと登りでやせた岩稜に踊り出る。足元は切れ落ちていて目がくらむ。ときおり風邪が「ビュン!」と吹くのでボーっとして立っているのは危険だ。ここが前のページの写真の「B」にあたる。 |
このルンゼを登りきると 主稜線に出る。 |
ここが前のページ写真の「B」。 強風で立つのは危険。 |
恐怖の最後のクサリ場 |
さあ、ファイナルアプローチ、ピーク直下の本日の最大難関の2段15mほどのクサリ場である。ほぼ垂直の壁に取り付けられており、驚いたことに足のホールドがほとんど頼りない。したがって足に完全に体重をかけるわけにいかず、必然的に腕力が頼りになる。「クサリは補助的に使い、完全に頼ってはいけない」などと巷の本に書いてあるセオリーなどはここでは通用しない。 ゴム付きの手袋をした手に必要以上に力が入る。下はスパッと気持ちいいくらいの絶壁。緊張で汗が噴出す。「ゆっくりあわてずに!」「気をゆるめるな!」二人で声を掛け合いながら感動のフィナーレを目指す。 |
先ほどのB地点から見上げる中之岳。 ピンクの線が2段15mのクサリ場。 ほぼ垂直。お、おそろしやあ! |
背後は絶壁。しかしI氏の表情は 以外にも余裕。 これを這い上がればピークだ! |