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作ってみようスペシャル
〜レザークラフト入門〜

No.2 〜縫ってみよう!〜

第一回目の「道具をそろえよう!」は参考になったでしょうか?
なんせシロウトが書くもので、自分ではちゃんと書いているつもりでも
あとでみると???なんてこともあるもんで。
もし書いてある内容が分かりにくかったり、「これは違うだろう?!」なんて思うことがあったら
どうぞ教えてください、お願いします。

さて、今回は「縫ってみよう!」ということで手縫いの練習をしてみたいと思います。
「まだケースつくらないの?」なんて思われるかもしれませんが、何事も練習は大事ですよ。(^ー^)
私も初めて行う作業については、必ず端材を使って練習してから本番に入るようにしています。
(デザインカッターを買ったときも、丸い穴を明ける練習をしたりしてました。)

それでは、革の端っこ、あるいは適当に切った革を使って縫ってみましょう。



用意するもの
適当な革、1本菱目打ち、4本菱目打ち、縫い針(丸針、細)、手縫いワックス
縫い糸(特集加工された麻糸)、カッター、ゴム板、木槌など。
第一回参考



手縫いをする線をひく


ます、手縫いをするところに線を引きます。
参考書によってはステッチンググルーバーという溝切りで縫うところに
溝を彫る方法を取っているものもありますが、今のところ特に必要ないと思います。
鉄筆等で線を引けばいいかと思います。

縫い穴をあける


革を縫うときは、布を縫うのと違ってあらかじめ縫い穴を明けてから
二本の針を使って縫っていきます。
縫い穴は菱目打ちか菱ギリを使って明けます、今回は菱目打ちを使って穴をあけます。
革の下にゴム板を敷いて、木槌で叩いて穴をあけます。
直線は4本菱目打ち、曲線は1本菱目打ちというふうに使い分けながらあけていきます。
直線をあけるときは、前にあけた穴に引っ掛けて打てば等間隔にあけられます。
(上の写真参照、見にくいですが)
縫い目は作品の出来を左右します。あらかじめ引いてある線からはみ出さないように
注意しながら作業しましょう。
曲線にそってあけるときは菱目の向きと間隔にも気をつけましょう。


菱目が曲線にそって回っているのですが...わかりますか?
(見にくい写真ですいません)

糸に針を取り付ける
布を縫うときは1本の針で縫っていきますが、
革を縫う場合は1本の糸の両端に針をつけて縫っていきます。
適当な長さに切った糸に手縫いワックスでロウ引きをしておきます。
(糸にロウをこすりつける)
糸の長さですが、縫う長さのだいたい2.5倍ぐらいの長さに切っておきます。
縫う革が厚めだったり、複雑な形を縫うときはもう少し長めに取っておきます。

針のつけ方ですが、糸を針に通して、その針で通した糸を2回縫います。
(Y.Sahashiさんお勧め!)


参考書などの説明では、1回縫うだけですが2回にしたほうが針が取れにくいです。

縫います
さあ、いよいよ縫っていきましょう。
まず、革ですがひざや足にはさむなどして固定?します。

こんな感じです。足はキチンと洗いましょう。(^^;

革の表面を利き腕の方にします。
縫う方向は普通は自分から見て奥から手前に縫い進めていきます。

縫い方


まず最初の穴に糸を通します。
そして表側の糸と裏側の糸を同じ長さにします。

次に革の表から、2番目の穴(手前の穴)に針Aを通す。
このとき、糸は引っ張らないでおく。 裏側の糸は針Aの糸の下になるようにする。

針Bを2番目の穴に通す。
このときも糸は引っ張らないでおく。

両側の糸を引いて縫い目を固定する。
3番目の穴に対して、1からを繰り返す。
手縫いの断面です。
革の穴を二本の糸がしっかりと通っているので糸が切れても
縫い目がほつれることがありません。


簡単な図ですが、わかりますか?

綺麗な縫い目のこつは。
*縫う方向は途中から変えない。(奥→手前と決めたら変えない。)
*針は常に表側から最初にいれる。
*縫い穴の中の糸の重なりを意識する。

こんなところでしょうか。
終端は2〜3回反対方向に縫い、根元の方で糸を切って終わりです。
最初にも書きましたが縫い目は作品の出来を左右します。
穴あけからじっくり丁寧にやってみましょう。

いろいろ縫ってみよう
ここまではただ縫うだけの説明でしたが、「なんとかできそうだ」と思う人は
革を二枚貼りつけて縫ったり、簡単なものを作ってみてもいいかもしれません。
私も本当に最初に作ったのは「キーホルダー」でした。

練習がわりに作ってみました。
はさみでちょこっと革を切って、貼って、縫って...
かなりずさんですが今でも使えてます。

縫い方は革を貼りつけて縫う場合も手順は同じで大丈夫です。
接着剤は木工用ボンドかボンドG17などの文房具やさんで買える物でいいです。
本番(ケース作り)前に一通りやっておくと、感覚をつかむということで
後のケース作りに大変役立つかと思います。

**********

この辺で2回目はおしまいです。
次は「型紙を作ろう」です。いよいよケース作りに入ります。
実機から寸法を取ったり、厚紙で型紙をつくります。

ところで
この講座ではレザークラフトの基本を書いていますが、
かなり省略したり、どうしても説明が足りないところが出てくるかと思います。
(なんせシロウトが書いてますので)
これからレザークラフトを始める方は、ぜひ専門書を手に入れて
読んで見てください。

ちなみに私が参考にしているのは
学研のクラフトシリーズ「手縫いとかがり〜革工芸の基本と応用」です。
彦坂和子著(ISBN4-05-151386-6)¥2000(税抜き)

第一回に書いたお店で手に入ると思います。
(一般の書店ではまず置いてありませんでした)


ご意見、ご指摘その他もろもろありましたら。
メールあるいはBBSまでよろしくお願いします。m(__)m


2001.09.15作成

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