大艦巨砲の旅第3回



「馬肥ゆる高原の秋に戦車見る」栃木県・那須高原


ACT1;やっぱり秋は高原だねえ

暑かった'96 SUMMERも後姿を見せ、秋の行楽シーズンがやってまいりました! 行楽といえばやっぱり高原、そして温泉!というわけで、今回行ってきたのは 栃木県・那須高原。東京から車で約180Km、BGMに「スネークマンショー」 を聞きながらルンルン行けば、そこには高原の爽やかな風が・・・ と思ったら久しぶりのドシャ降り。高原は天気も変りやすい。

二日目は雨も上がり、高原といえばハイランド、というわけで 那須ハイランドパークへレッツゴー!今年新設の「F2」というコースター に乗る。中々の迫力で、動体視力が追っつかなくなって、ところどころ 視界が故障したロボコップのようになって、やっぱりパイロットになるには 運動神経が優れていないとダメなんだなあ、とか、これでもまだせいぜい時速 100キロ程度だろうから、第一次大戦中の空中戦レベルかなとか考えながらも 結構楽しめます。

遊んだ後は温泉でのんびり、というわけで板室温泉に向かう。昔から の湯治場で私の祖母も冬場には米や味噌をかついでつかりにいってたらしい。 今回我々が行ったのは「板室健康のゆグリーグリーン」という黒磯市営の 施設で料金\400。観光客は勿論、地元のおばちゃんや女子高生も来ている。 (だからどうした?)露天風呂も軽食設備もあって中々。ただお酒は置いてない のがちょっと残念。案内の絵を見ると幕末の古戦場でもあったようである。

「板室健康のゆグリーングリーン」黒磯市板室 電話0287(69)1171

ACT2;馬も兵器なり

さて、今回の旅、ただ遊びに行くのだけが目的ではない。昨年那須高原に 来たとき果たせなかったこと、それは・・・「戦争博物館」。今回は いっしょに行った皆々様に念入りにネゴをとり、三日目の東京へ帰るついでに 寄ってもらったのでした。

那須街道からサファリパークの方へ曲がってしばらく行くと、ありました ありました、すごい看板(上の写真)。入口右手には馬が飼われており、ちゃんと 「馬も兵器なり」と書かれている。

入館料\1、000を払うと入口すぐのところに日露戦争の頃の 28サンチ重砲が展示されているのだが、ちょっと大きさが小さく見え、本物かどうかは?

そしてさらに謎なのが「93式軽戦車」と称する展示。私は戦車の人では ないので詳しくは解らないのだが、そんな名称の戦車が実在したのだろうか? どうも砲塔があとからとってつけたような感じに見えるんだなあ。シャーシー のほうは日本戦車らしく見えるんだけど・・・。そして、そうゆう言い方も あるのか、と感心(^_^;)してしまったのが、「戦利品、B29の燃料タンク」と 書かれた増槽。でもよくよく考えるとB29って増槽付けないんじゃないのかなあ。

入口から堂々見える飛行機は「95式戦闘機」と書かれているが、ちょっと 似ても似つかない代物なので、米国かどこかの練習機を切った貼ったしたものの ように見えたりもする。

ACT3;平成の乃木将軍

だからといって、ここがまがいものだらけのインチキ商売と決めてかかって しまうのは早すぎる。展示館に入ってみると思ったよりこぎれいにいろんな ものが展示されている。恐らく近所の農家の土蔵にしまわれていたのでは、 と思わせるような細々したもが収集されており、中々貴重な文化遺産と いっても過言ではない、といった感じのものもある。 (戦前戦中の絵葉書、しかも実際に使われた ものとかって結構価値あると思いますよ。いや、何円とかって意味じゃなくて)

写真の駆逐艦「冬月」の軍艦旗とか、その下に展示されている写真銃 とかも結構貴重なモノです。本物ならば・・・。

乃木将軍に扮した館長さんの栗林という方の写真があって「平成の乃木将軍」 というキャプションがついているのだが、この方は硫黄島で戦死した栗林中将 の縁故の方なんでしょうか?(ちなみに乃木将軍は退役して一時期那須で農業を 営んでいた。)

ACT4;お久しぶりです、小野田少尉!

書き忘れていたが、展示館の入口には小和田雅子さんの小学生のときの 作文の生原稿が展示されているので、皇室フリークにも見逃せない。

さてメインの展示館の隣にその名もすごい「士・農・工・商の館」が ある。入口には中国・ロシアなどの機関銃が展示されている。奥にはほんとに 土蔵の隅で埃をかぶっていたような、昔懐かしい生活用品が雑然と並べられている。

そして出口には戦後もずっとジャングルに潜んでいた あの小野田さんと横井さんのマネキンが立っている。 どうもこのシチュエーション、見た記憶があるなあ、と思っていたら、先輩のIさん が説明板を読み上げて「・・・は下田城の誇りであります。云々」。 そうか!この展示は伊豆の下田の下田城に展示されていたモノだ! 今は下田城は経営方針が変ったらしく、戦争関連の展示をやめてしまった、 とウワサにはきいていたけど、まさかここに小野田さんが引き取られていたとは・・・。

それにしても説明板もそのままとはなかなか豪快である。しかし 下田で2回見たのに、那須でまた見ることになるとは因縁深いものがある。

ACT5;そういうわけで・・・

多くの謎を残しながらも思ったよりもすごい内容で面白いところであった。 那須には他にもいろんな博物館・美術館があるので、それをネタに 同行の人をおびき出しておいて、「戦争博物館」に行ってしまう、というのも 一つの手であろう。

最後に今回の私の勝手な希望につきあってくれた皆さん、どうもありがとう ございました。

「明治昭和・戦争博物館」 栃木県那須郡那須町高久2753番地 電話0287(76)1510

それから今回の那須方面の旅行 については「那須高原のホームページ」が大変参考になりました。
URL http://www2a.meshnet.or.jp/~nasu/index.html

「大艦巨砲の旅第2回」 千葉・稲毛海岸(こじま)へ行く

「大艦巨砲の旅第1回」 甲府・石和(模型合宿)へ行く

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Make Home Page:1996.9.16 / Updated 1996.9.16
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