母と子のアジス奮戦記


12、ゴルフクラブ<31,05,98>



昨年、アジスに初めてのゴルフクラブができた。海外駐在すると、奥様はゴルフ三昧
で、ダンナさんよりも上手くなるっていうのをよく耳にしていたが、ここにはこれまで、ち
ゃんとしたゴルフ場が1つもなかったのだ。

すごくゴルフ好きな方々は、広い野原で自分たちで旗を立てて、やっていたらしい。も
ちろん、イギリス大使館内には専用のゴルフ場があるらしいのだが、他国民が入れるは
ずがない。
アジスアベバ・ゴルフクラブには、ハーフのコースと、打ちっ放しがある。私はゴルフク
ラブを握ったことすらないので、とりあえず打ちっ放しに挑戦してみた。
うちから車で8分くらいのところにあるのだが、なかなか素敵な感じで、クラブハウスもち
ゃんとある。宿泊客用のホテル(といっても、部屋数は10くらいしかないが)もある。
まず、受付へ行くと、ちゃんとレンタルクラブがかなりの数、置いてあった。
レディース用もあったので、それを1本借りる。
ボールはいくつにするか、と聞かれたのでとりあえず、初心者だというと、50球やれ、と
言われたので、素直に従う。
そして、1レーンの使用量も含めて、900円弱を払う。
打ちっ放しのところへ行ってみると、はっきり言って草原があるだけのところに、ところど
ころ、距離を示す看板が立っているだけだった。
四方に網が張ってあるわけでもない。すごい飛ばしやがいたら、向こうに見える家にあ
たってしまうかもしれないなぁと心配になる。
打つところも、特に仕切りがあるわけでもなく、一人ずつが打つ場所の台が置いてある
だけである。それが合計、7,8カ所。
その台には、打つボールを固定するものと、残りのボールを置いておくスペースがある
だけだった。
とにかく、エチオピア人のコーチが言うとおりに、その台の上に立つ。
まず、素振りをして見ろと言われた。それを、目の前に立って、矯正してくれる。
どこで習ったのか知らないが、なかなか教え方が上手く、だんだんコツがわかってき
た。何度かフォームを教えられてから、ボールを打ってみた。
なるほど、彼の言うとおりにやると、本当にまっすぐ遠くまで飛ぶ。
が、そのあと自分でやっているとまた、飛ばなくなってしまう。
3球に1回くらいの割で、フォームを直されながら50球打ち終わった時には、へとへと
だった。最初は、「たった、これだけ?」と思ったのに。
腰や腕が、筋肉痛になりそうな感じだった。
でも、なかなか楽しかったし、網に囲まれていずに自然の中につくられた、という雰囲
気もよかった。
終わってから、クラブハウスで休憩。フレッシュジュースも、安くておいしかった。
そのクラブハウスには、後に、ディナーを食べに行ったことがあるのだが、なんと、たくさ
んのビールやワインの瓶に1本ずつろうそくが立っていて、照明はそれだけ。「今日
は、特別な日だから粋な演出をしているんだよ」という夫の言葉をすっかり信じ込んで
いた私だが、さすがにしばらくして、停電のためということがわかった。割と大きなレスト
ランなのに、ジェネレーターも置いていないなんて。
しかも、停電のためにできない、という料理がたくさんあり、すごく限定された上に、食
後のコーヒーも紅茶もつくれないと言う。
まったく、これもアジスならでは・・・だろうか。



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