母と子のアジス奮戦記


13、ギャラリー巡り<19,07,98>



幼稚園以下の子供とその母5人で、週2回、各家庭持ち回りのフ゜レイク゛ルーフ゜をや
っているのですが、先日、その母5人だけで、アジス内のギャラリーめぐりをしようという
ことになりました。

まず行ったのが、市の中心部マスカルスクエアのすぐ近くにある、ADDIS ABABA
MUSEUM 。
ここの存在は、アジス在住の人は誰でも知っているくらいわかりやすいところにあるの
ですが、なぜか訪れる機会がなく、この際行ってみようということになったのです。駐車
場がどこだかわからなかったので、とりあえずマスカルスクエアに車を止めて、目の前
にあった階段を上っていきました。かなり上ったのに、上に着いてみると何もない・・・。
小屋みたいのが建っていて、中に人がいたので、聞いてみると、「ここじゃない」とのこ
と。またまた、その階段を降りていくと、急に背の高いエチオピア人のお兄ちゃんが来
て、「お前達、ミュージアムに行くんだろう」と話しかけてきました。どうやら、彼はミュー
ジアムの人で、上から私たちが違う方向へ歩いていくのを見ていたらしく、急いでかけ
つけてきた、と言うのです。彼に誘導されて連れて行かれた場所は、最初に上った階
段とは全然ちがうところでした。
着いてみると、どんどん建物の裏手に回っていき、やっと受付らしきところに案内されま
した。そこで10ブル(約200円)を払い、いよいよ建物の入り口へ。
なんと、訪れる人が少ないのか、私たちが入り口にたどりついてから鍵を開け、電気を
つけてくれました。
中には、昔のエチオピアの首都だったところの写真や、皇帝たちの写真、その衣装、
昔のお金、武器などが展示されていました。
一番印象に残ったのは、お金のところで、最も古い時代には塩の塊がお金の役割を
果たしていたようです。
ハイレセラシエの大きな絵(色なし)もありました。
次に、ヒルトンホテルの裏手辺りにある、小さなART GALLERY に行きました。
道の左側に看板があり、左折するとすぐあるのかと思えば、でこぼこの舗装されていな
い道(しかも上り坂)をあがっていきました。このまま行っても現地人の家しかないので
は?!と思われたとき、右側にあった家の門に、小さく「ART」と書いてあり、そこが目
的地でした。
本当に、そこは一軒家で、その一室をギャラリーにしていたのです。
何人かの画家が描いた絵が、部屋中に飾ってあり、どうやらすべて売り物のようでし
た。残念ながら、そこに住んでいるらしき画家の女性は不在で、販売する女性しかいな
かったので、絵の詳しい説明なんかは聞けませんでした。エチオピアで見られる風景
をそのまま描いている絵がほとんどで、あとはちょっと人の顔をもじったようなのもありま
した。
フレームがちゃんとついているものもあって、だいたい、900ブル(約18,000円)。まぁま
ぁの値段といったところでしょうか。でも、買いたいなと思う絵にはめぐりあえませんでした。
3つ目が、シェラトンホテルのすぐ下辺りにある、St.George GALLERY 。
ここは、かなり立派な一軒家をGALLERY にしていて、ほとんどが売り物でした。
ベッド、ソファ、鏡、衣装ケース、テーブルなんかを彫刻などで豪華にし、ちょっと高め
のお値段で売っているようでした。造花の壁飾りや、羊の皮に描かれた絵、クッション
カバーなんかもありました。まぁ、豪華な土産物屋といったところでしょうか。あまり、
GALLERY という感じはしませんでした。
子供にちょうどいいような小さないすでしっかりしたのがあったので、試しに座ってみた
ら、係りの女性に怒られてしまいました。
最後が、GOSHU ART GALLERY というところで、外国人がたくさん住んでいるボレ地
区の中にありました。
ここも、一軒家をGALLERY にしており、画家の夫婦の絵がその2部屋に展示されて
おり、テラスや残りの2部屋には、坪や、置物、焼き物なんかが置いてありました。ちょう
ど、その画家のご主人がいらっしゃったので、少しお話をしました。
ゴッホやゴーギャンが好きだということで、絵も彼らの影響を受けているような気がしまし
た。かなり本格的な画家のようで、絵のフレームもしっかりしており、お値段も6万ブル
など、かなり高価でした。
気に入った絵を見つけた人もいたのですが、ちょっと高価で手が出ませんでした。
焼き物は、わりと手頃な値段で、煮物なんかを入れるといいな、というような器や、ろう
そく立て、おつまみ入れなんかがあり、ちょっと値切って購入した人もいました。買った
人にしか、名刺をくれないという商売上手な画家さんでしたが、とても親切で、また来て
みたいなと感じたギャラリーでした。

アジスでも、こんなアカデミックな日が過ごせるものなんだなぁと実感した私たちでした。

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