第36回 投稿記事(11,02,00)

 

以下はエチオピアとつき合って25年あまり。 とあるトレーニングプロジェクトのために
98年よりエチオピアに駐在している方の投稿です。固有名詞の部分など、私の判断で多少
変更させていただきました。

 

 

身辺雑感(挨拶)

トレーニングコースが始まって間もなく、センターの玄関口に立っていると、研修員を乗せた
バスが到着し、研修員がぞろぞろと降りてきた。当然、朝の挨拶があるものと思っていたら、
我々をちらっと横目で見ながら、誰も挨拶なしで通り過ぎていく。私は開講式で顔を合せている
だけだから、あるいは覚えていないのかも知れないと思った。が、待てよ、私と一緒に、校長
先生も、肝心要の先生もいらっしゃるではないか。みんなが無視されたのだ。彼らの恨みを買う
ことでもあったのか? 気になって、エチオピア側の顔を覗き見ると、至って平気な顔をしている。
「彼らはなぜ挨拶しないの?」「あれは、尊敬の印ですよ、エチオピアの文化ですよ」、という
答が返ってきた。

尊敬していると挨拶しない?奇妙な文化もあるものだ。そう言えば、思い当たることがたくさんある。
まず、センターの下級職員から、先に挨拶を受けたことがない。センターの志気高揚のために挨拶励行
を要求するのだが、なかなか実行させられないでいる。そうか、僕は尊敬されているのか、と納得する。
水資省の大臣秘書の無愛想も尊敬の印か? エチオピア航空のスチュアーデスも無愛想だ。できたらあ
の飛行機には乗りたくない理由でもある。

文化といわれれば仕方がない。何人も他人の文化にけちをつける権利はない。しかし、挨拶を大事にす
る日本人から見ると、なんとも奇妙な文化である。こんな文化、国際社会では通用しない。変えてはも
らえないのだろうか。

                               以上

 

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