1996年5月1日(水)、曇り空の下、成田からアトランタ経由でジャマイカに向けて出発。アトランタまではJALだったので、11時間半の飛行は順調に進んだのだが、ここからが大波乱。(^^;
周知の通り、私は煙草を吸うのだが、アメリカは禁煙大国でもある。アトランタの空港でも全面的に禁煙ではあるが、喫煙コーナーがあることにはある。しかし、この喫煙コーナー、コーナーと言うよりもまるで「隔離病棟」のような一室である。自動ドアで区切られた部屋には空気清浄機が完備されており、まるで喫煙することが犯罪者であるかのような扱いである。まぁ、嫌煙家からすれば、喫煙者は犯罪者なのかもしれないが(笑)。
ちなみに、この喫煙コーナーの利用者の半分は、なんと日本人であった。
さて、約2時間程の乗り換え待ち時間の後、アトランタからエア・ジャマイカのB-727で、目的地のジャマイカはモンテゴ・ベイ(Montego Bay)と言う所まで、2時間半の予定で直行するはずだった。
ところが、定刻通りに飛行機は出発したものの、機械故障かなにかのため(英語のアナウンスだったのでようわからんかった)、なぜかマイアミに途中着陸する。最初、マイアミとは気が付かず、「へぇ、ジャマイカって、結構、都会的なんだ」なぞと暢気に構えていると、どうやら様子がおかしい。機内もちょっとざわつく。この先どうなることやら不安になるが、1時間ほどして、どうにか再びジャマイカに向けて出発。機内は拍手の渦につつまれるが、二人には訳が分かるはずもない(実は、ここに大きな落とし穴があったとは……)。
カリブ海の小島つたいに飛行機は順調に飛んでいく。ジャマイカらしき島影が徐々に見えてきて、小さな飛行場に着陸する。「モンテゴ・ベイは首都のキングストン(Kingston)とは違うもんな。ひなびた小さな飛行場でもあたりまえか」などと思うAZTEC……。
「やれやれ、やっとこさ到着した」と、二人は前に行く日本人の新婚さんカップルに続いてタラップを降りた。思わず万歳三唱するまゆみとAZTECである。ジャマイカの入国カードを事前に準備していた我々は、もたもたしている先の新婚さんを尻目に、入国審査に向かう。
「レゲエは好きか?」と入国審査官に尋ねられたまゆみは、「わたしゃ、レゲエよりサルサが好き」と答える。よくまぁ、入国拒否されなかったもんだ(笑)。
入国審査もどうやら無事通り抜けた二人は、荷物の受け取りに向かう。ところが、我々のトランクがなかなか出てこない。「おかしいなぁ。けどまぁ、ジャマイカだから日本みたいに能率的なことはないし、もうちょっと待ってみよか」と暢気に荷物待ちをする二人。
そこへ来たのが、エア・ジャマイカのスチュワーデスさん。ちょっとあわてた様子で英語で何か話しかけてくるが、どうもよくわからない。(^^; ところが、会話の中に「キングストン」という単語が聞こえる。どうやら彼女は「ここはキングストンである」と言っているようである。げげっ。こんな小さな飛行場が、一国の首都の空港かぁ?
「キングストン?」と慌てて問いかけるAZTECに、「キングストン!」と答えるスチュワーデス。ほとんど、「?」と「!」のビクトル・ユーゴーの手紙の世界である(笑)。
「どこまで行くのか?」と聞かれたので「モンテゴ・ベイ」と答えると、ますます慌て出すスチュワーデスさん。「ついてこい」と言われて、イミグレーションを逆に通り抜け(おいおい(^^;)まだもたもたしていた新婚さんカップルと共に、走って元の飛行機に再度乗り込む。我々の所為で、飛行機の出発を遅らせてしまったぜい。(^^ゞ
「直行便のクセして、なんでキングストンなんかに降りるんだぁぁぁぁ」という我々の叫びとともに、今度こそ飛行機はモンテゴ・ベイへと向かう。
ブルー・マウンテンを飛び越えて30分程で、飛行機はこんどこそ夕闇迫るモンテゴベイに着陸する。なんと、こっちの空港の方が大きいじゃないか!(゚O゚)
という訳で、結局、アトランタ〜モンテゴ・ベイ間を、通常の倍以上の6時間弱かけてたどり着いたAZTECとまゆみが、待ちくたびれた現地ガイドさんと合流した後、オーチョ・リオス(Ocho Rios)にあるホテルにたどり着いたのは、さらにそれから2時間後であった……。
やっぱりジャマイカは遠かった……。はぁ〜〜。
さて、どうにかリゾート・ホテル「Sans Souci Lido」(サン・スーシ・リド)にたどり着いたのは、現地時間で5月1日の午後8時を廻った頃であった。
このホテルは、A Super Clubs Super-Inclusive Resort と銘打っているだけあって、サービスは至れり尽くせりである。日本人にとっては面倒なモノでしかないチップも宿泊費に含まれているし、24時間のルームサービスも、二つあるレストランに二つのバー(一つはビーチにある)の利用代金も宿泊費に含まれている。オマケに、ホテル主催のオプショナル・ツアーも宿泊費に含まれている。そう、このホテルにいる間はお金を全然使う必要がないという、大変便利な代物である。
ちなみに、宿泊料は、オールインクルーシブプランは7泊8日・ダブルでUS$3,356〜(オン・シーズンはUS$4,616〜)だそうであるから、安いのか高いのか……。まぁ、私たちはJALのツアーで4泊5日だったので、そこまではいっていないけど。(^^;
本来であれば夕方には着いていたはずだったので、夕食はホテル内のレストランを利用するつもりであったが、このレストランは午後6時までに予約をしておかないといけない。従って、午後8時についた我々は、当然の如くレストランで食事をすることができない訳である。
ビーチ・フロント・サイドの3階建て建物の3F(ビーチフロント・スイート)に案内された私とまゆみは、さっそくこの24時間ルームサービスを利用することとなった。この点、オールインクルーシブであるから強気である。なんてたって料金を心配しなくていいんだから(笑)。
待つこと約30分。部屋まで黒人のお兄ちゃんが食事を持ってきてくれた。ポットにはなんと、ブルーマウンテン・コーヒーがたっぷりと入っている。(゚O゚)
ブルーマウンテン・コーヒーのガブ飲みなんて、もう二度と出来ない経験だろうな(爆)。
食事後、疲労困憊状態の我々は、風呂に入るのもそこそこに夢の中へ……。(*^^*)
明けて5月2日。時差ボケのせいか、5時半頃に目が覚める。朝日が差し始めたカリブ海の浜辺は、とてもリゾートの名に恥じない爽やかな空気に包まれている。鴉の鳴き声に起こされる、八王子は南大沢の朝とは大違いである(笑)。
朝食は7時半からなので、それまでの間、ホテル内の探検を兼ねて散歩に出かける。すると、いるわいるわ、日本人の新婚さんが(爆)。中でも凄かったのが、ビデオカメラに一眼レフをかついだ某カップル。旦那の方は大きな鞄を肩から提げて、嫁さんをモデルにバシバシやっている。たぶんそういう趣味の人なんだろうけど、「ようやるなぁ〜」というのが私たちの感想である。さすがに我々もそこまではしないものの、やっぱり記念写真をとりまくる(笑)。なんと浜辺の大きな木にはハンモックがぶら下がっているという優雅さだもんね。(^^;ヘッヘッヘ
さて、朝食はバイキング・スタイルであったが、席はビーチに面したテラスである。このあたり、しっかりリゾートしているところが憎い。
食事をしていると、三毛猫が一匹近寄ってくる。食べ物のせいなのか、日本の猫に比べてほっそりとスマートなのが特徴である。猫に目がないまゆみは、さっそく、「サン・スーシ・リドの三毛猫」という意味で「三ちゃん」と勝手に名付けて餌づけを始める(笑)。ハムもワッフルもしっかり食べた三ちゃんであるが、なぜか、AZTECの与える普通のパンには目向きもしない。贅沢なやっちゃ(笑)。
どうやら、ホテルで飼っている猫ではないようなのだが、別の三毛猫(「三ちゃん2号」と命名(^^;)とシャム猫(「しゃむ吉」と命名)の都合2匹がうろうろしているのも、またおおらかで楽しい。ちなみに、しゃむ吉はシャイなのか夜しか見かけなかったが、三ちゃんと三ちゃん2号は餌づけに成功したことを報告しておこう(三ちゃん2号は恩知らずにも、AZTECの手に引っかきキズを付けてくれたが)。
さて、朝食後、AZTECとまゆみは、ホテルのオプショナル・ツアーである「ダンズリバーの滝のぼり」(Dunn's River Falls)に参加した。
この滝のぼりは、なんでも「ジャマイカ観光最大の目玉」(from『地球の歩き方』)なんだそうである。カリブ海に注ぐ全長200m近くもある滝を、一番下のビーチからガイドと一緒にみんなで手を繋いで、えっちらおっちら登って行くわけである。しかも、もろ岩場。急流になっている箇所もあれば澱みになっているところもある。なかなかスリリングな体験である。
さて、午前11時、ホテルからマイクロバスでツアーは出発する。総勢20名ぐらいなのだが、日本人は我々と京都から来ていたもう一組だけである。他はアメリカ人カップルばかり。バスの中では陽気なレゲエが流れ、ジャマイカ気分が満点である。私とまゆみはバスの最後尾に座っていたのだが、隣に座っていた白人のお姉ちゃんがいろいろと話しかけてくる。怪しげな英語をたどたどしく操ってなんとか答えるまゆみとAZTEC。(^^; どうやら向こうも新婚さんのハネムーンでジャマイカに来たそうである。「ジャマイカに着くまで20時間もかかった」というとワァ〜オという反応が返ってくる。あちらさんは4時間ぐらいだったそうな。やっぱり、日本からジャマイカは遠いわぁ。(T^T)
そうこうしているうちに、ホテルを出発して30分後、バスは滝に着く。その頃には、バスの中はレゲエの大合唱状態である。日本では考えられないことだが、このあたり、陽気なアメリカ人気質が楽しい。
滝のぼりであるから、全員水びだしになっても良いように、水着とスニーカー姿である。ガイドを先頭に、男女男女……といった順に手を繋いで滝を登り始める。AZTECの前がまゆみ、AZTECの後ろがトーニャ・ハーディングに似たお姉ちゃんである(本当によく似ていた)。ブルーマウンテンから流れ出している滝の水は冷たい。しかし、強い陽射しのジャマイカでる。震え上がるような冷たさではなく、爽やかな心地よさであった。途中、ポイントポイントでホテルから同行しているガイドが、ビデオを撮ったり、写真を撮ったりしてくれる。まゆみは、一人でポーズをとって写真をとってもらった(これが結構笑える)。
約1時間かけて滝のてっぺんまで到着する。トロピカルな森の中での水遊びは、最高であった。(^^)
ホテルに戻って昼食をとった後は、ホテルのプライベートビーチで泳いだり、昼寝をしたり……。こうして、ジャマイカでの2日目は過ぎていった。
5月3日。金曜日。晴れ。(おいおい(^^;)
ジャマイカでの3日目もオプショナル・ツアーで始まった。オプショナル・ツアーと言っても、ホテル主催ではなく現地ツアーデスク主催のものである。参加者は我々二人だけだったが、日本人ガイドがきちんとついてくれる。ガイドさんは黒田さんという若い女性だったが、名前の通り真っ黒けに日焼けしている(笑)。
サン・スーシ・リドには各社のツアーデスクがあるが、そこに駐在している日本人ガイドはみんな若い女性ばかりである。「みんなレゲエに魅せられてジャマイカで暮らしているのかな?」とふと思ってしまうぐらいである。
さて、このオプショナル・ツアー、ホテル近くのオーチョ・リオスという町でのお買いもの&筏での川下りツアーであるが、参加者は我々だけなので、要は好きなところに案内してくれる。
ジャマイカは貴金属類等が安いらしいのだが、そんなものには興味のない我々は、Tシャツを買ったり、現地のレコード屋さんでレゲエのCDを買ったり……。(^◇^; このCD屋では、なんと我々の結婚式で使ったアカペラというグループのCD(勿論、名前の通りアカペラのコーラスグループ。ただし日本では発売されていなくて、輸入盤でしか入手できない)を見つけて大喜び。いやぁ〜、えぇ買い物したわぁ。(^^)v
あとは香水がむちゃくちゃ安い(らしい)。日本では大人気(とのことだが、私にわかるはずもない(^^;。)の「CK1」という香水が日本の半分以下の値段で売っていて、まゆみは妹の分も併せて200ml入りの瓶を3本も買い、うはうは喜んでいた。
さらに、地元のスーパーで、ジャマイカ名物のジャークチキン用のスパイスを購入する。おまけにカリブ料理の本も購入するが、これが全て英語(当たり前か(^^;)。という訳で、未だに私は日本でジャークチキンを食べさせてもらっていません(笑)。まぁ、ジャークチキンもどきは食べさせてもらったけど。(^^ゞ
お買いものツアーの後は、ホワイト・リバー(White River)での筏下りである。タクシーで山の中を登っていくと、さびれた筏乗り場が登場してきた。ドレッド・ヘア(!)の船頭さんが操る筏でこのホワイトリバーを下っていく訳である。う〜む。さすがジャマイカである(笑)。
鬱蒼と茂るジャマイカのジャングルの中を筏は進む。木漏れ日の中、川の水は冷たいが、それがまた気持ちがいい。途中で筏を止めて、川縁で水遊びもさせてもらえる。しかしながら、いきなり川底が深くなっていたりして、溺れかけたりする二人であった(笑)。
さて、筏下りを終えてホテルに戻った我々は、昼食後、ホテルのビーチで海水浴。これもいい加減疲れてきたので、お茶をすることにした。
ジャマイカはイギリスの植民地だったこともあり、アフタヌーン・ティーの風習がある。ホテルの中庭にはミネラル・ウォーターのプールがあるのだが、そのプールサイドにはテーブルと椅子がおいてあり、午後4時頃になるとアフターヌーン・ティーのサービスがある。数種類のケーキ類やサンドウィッチとティーバッグの紅茶(笑)をセルフサービスで楽しんでいると、ホテルの従業員のお兄ちゃんがビンゴの道具一式を持ち出してくる。いったい何が始まるのかと不審に思っていると、これがビンゴ大会の始まりである。このホテルは、長期滞在のお客が多いためか、様々なアクティビティが用意されており、このビンゴ大会もそのうちのひとつであった。
ちょうどアフタヌーン・ティーを楽しんでいた我々を含む数グループで始まったこのビンゴ大会、最初にビンゴを取ったチームには、数々のホテルのオリジナルグッズが貰える仕組みになっている。「タダでものが貰えるなら、がんばるしかないわい」とばかりに張り切るAZTECとまゆみ。(^^; だが、悲しいかな、英語がよく分からない。(^◇^; しかし、さすがはサン・スーシ・リドである。なんと、我々専用のアドバイザーを付けてくれる親切さであった。
しかし、一口にビンゴと言っても、結婚式の2次会なんかでやるビンゴとはちょっと訳が違う。まずカードが穴を開ける使い捨てのものではなく、分厚いボール紙のようなものに数字が書いてある。で、当たった数字の上にあらかじめ配られた小石や小さい貝殻を置いていく。それから、通常のビンゴはタテ・ヨコ・ナナメ、どれでも5つ並べばよいのだが、こちらは最初にタテの列、ヨコの列、ナナメの列と決めた列で5つ揃わなければならない(あやふやな記憶だが、確かこっちが正しい方法だったように思う)。
で、ビンゴ大会が始まると、まぁ、次から次にでるわでるわビンゴが(笑)。いわゆる「ビギナーズラック」というやつであろうか。あまりに我々がビンゴを連発するもので、呆れたホテルのお兄ちゃんが「奥さん、どこから来たの?」とまゆみに聞くので「日本から〜」と脳天気に答えると、「とっとと、日本に帰っとくれ」(爆笑)。
ということで、ビンゴ大会の成果は、ブルーマウンテンのコーヒーに、ホテルのロゴ入りコップとスポーツドリンク入れであった。そりゃ、「早よ帰れ」と言われる訳やわぁ〜。(^^ゝ
さすがにタダでは起きない関西人カップルというか、10個くらいあった商品のうち1/3を勝ち取った我々であった。
先にも書いたが、このサン・スーシ・リドには様々なアクティビティが用意されている。なんと、金曜日の夜にはビーチ沿いの庭でホテル主催の野外大パーティーまでが用意されている豪華さである。
通常の夜であれば、二つあるホテル内のレストラン(ひとつはカジュアル、もう一つは正装じゃないとダメなおフランス料理)のどちらかを予約して利用するのだが、この日だけはどちらもお休み。まぁ、ルームサービスは利用できるので、パーティーに参加したくない人はこちらを利用すれば良い訳だが……。
さて、なんといっても、本格的なパーティーである。このようなパーティーに出たことのないAZTECとまゆみは、ただそれだけでオロオロしている(笑)。「なに着よぉ?」「パーティーなんて言うても、周りはみんな外人ばっかり(ジャマイカじゃわしらも「外人」だってば)やし、英語で会話なんてでけへんでぇ」もう、なさけない限りである。しかし、ここは腹をくくるしかない。小心者のくせに心臓に毛が生えている二人であった。
カリブ海に夕日が沈むとパーティーのはじまりである。このようなこともあろうかと日本からもってきた一張羅をまとった我々はビーチに繰り出した。パーティー会場には円形テーブルがたくさん並べられ、周囲にはテントが張り巡らされている。どうやらバイキング形式のようである。テントの中では氷の彫刻がいくつも並べられている。そう、まさしく映画の中でしかお目にかかったことのないような立派なパーティー会場である。もう、これだけで、ビビリまくる二人(笑)。
とりあえず、ビーチにあるバーでカクテルを頼み落ち着こうとするものの、段々と宿泊客が集まりはじめてくる。彼らは楽しそうに英語で会話をしているが、我々はその中に入り込めない。海風も肌寒い。テーブルに移ってパーティーの開始を待つが、なぜか段々と寒々とした感じがしはじめる。
「もう、帰ろ」とうとう、まゆみがギブアップしてしまった。
ということで、我々はパーティーに参加せず、すごすごと部屋に戻ったのであった。したがって、この日の夕食はもちろんルームサービスである(爆笑)。サンドウィッチを運んでくれたお兄ちゃんが「こいつらせっかくのパーティーにも参加せず、何しとんねん」というような顔をしている。うるさい、ほっといてくれぇ〜。(T_T)
部屋の外からは、賑やかなパーティーのざわめきがいつまでも聞こえてくる……。ぐすん。
明けて5月4日(土)。
朝から空模様が少し怪しい。今日は、朝からホテルのすぐそばにある「プロスペクト・プランテーション」(Prospect Plantation)を見学するつもりでいたのに……。このプランテーションは、植民地時代からあるもので、観光客に開放されており、トラクターを改造した車で園内を見学できるようになっている。ホテルから歩いていける距離にあるので「まぁ、とりあえず行ってみよか」と出かけた途端、案の定、もの凄いスコールに見舞われてしまった。ということで、プロスペクト・プランテーション見学は残念ながら中止。(T_T)
仕方がないので、午前中はホテルの娯楽室にあるビリヤードで遊んだりして時間を潰す。
さて、サン・スーシ・リドの無料サービスには、マッサージ(30分)、マニキュア、ペディキュア、サウナ、ジャグジー、フィットネスセンター、エアロビクス、ナチュラル・ミネラルウォータースパ、フェイシャル・ボディースクラブなどというのもある。このうちのマッサージを前日に予約しておいたので、時間少し前にスパへ行く。
スパの受付のそばにある小さなパティオで予約時間待ちをしていると、ホテルの従業員のおじさん達が、ハンモックの修繕にやってきたのに遭遇した。この日、我々は前日のお買い物ツアーで購入したTシャツを着ていたのだが、これがおじさん達に大受け。Tシャツの前側は、ジャマイカの地ビールである「レッド・ストライプ」(Red Stripe)のキャラクターである赤いブルドッグがアルプスの救助犬よろしく首にビールの樽をぶらさげているところ描かれているのだが、後ろ側は、このブルドッグが酔っぱらってひっくり返っている。しかも、このブルドッグはオスなので、大事なところが丸見え(笑)。
さて、おじさん達の笑いをとっているうちに、スパのお姐さん達が我々を呼びに来て、マッサージ用の小屋に案内された。それぞれ個室に入ると、お姐さんが「シャツを脱いで、ヌードになれ」と言う。「げげっ。こんなとこで『個室マッサージ』かぁ」と思うものの、さすがに下のショートパンツは脱げない。そりゃそうだ。だって、ホテルの施設とはいえ、個室に男と女のふたりきりだもんね(笑)。しかし、まゆみの方は、女同士の気安さかどうかは知らないが、すっぽんぽんになったそうである。
ともあれ、約30分のマッサージで全身をもみほぐされ、旅の疲れもすっかり取れてスッキリとしたAZTECとまゆみであった。
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