礼文岳(490m)

来てよかった礼文島!日本の宝!山頂展望では過去ベスト・ワン!


さてさて、感動の利尻岳登頂を果たした我々は、既に単なる観光客と化し、ウニと酒を求めて礼文島に渡るフェリーに乗り込んだのである。沓形の旅館でお近づきになり、一緒に利尻岳を登った女性二人組みと一緒である。礼文の宿を全然決めていなかった我々は、このご婦人方が泊まられるというフェリーターミナルのすぐそばの民宿に同宿することにした。このご婦人方は礼文島に着き次第「礼文岳」(礼文島の最高峰。といっても標高490mしかない)に登られるそうだ。

ウニと酒のことしか考えていないRIKIは口でこそ「二日連続ですごいですねえ」とは言ったものの、心の中で「まあ、たいした山でもないしぃ、別にそんなに頑張って登んなくてもいいんじゃな〜い」「ウチらはハイキングコースでもの〜んびり行って、宿での〜んびり酒盛りしてますわ」などと、すっかり呆けた気分で海と利尻岳を眺めていたのである。

ご婦人方が「一緒に登りましょうよ♪」攻撃。そのお誘いになんとスーさんが「行きましょうか!」と反応。「おいおい、やめてよ〜(汗)」と思ったものの、今日も抜けるような快晴で、利尻岳は昼近くだというのに笠雲がかかっておらず、「これはひょっとして利尻の美しい夕景が拝めるかも知れない」と思い直し、またスーさんが「荷物は全部私が持ちますから」と言ってくれるので、本音はイヤイヤだったもののお付き合いさせていただくことにした。


日 時:2002年9月11日(水)
コース:内路→礼文岳山頂(90分程度)
     往路を戻る
メンバー:RIKI、スーさん、美女二人
標高差:海抜0mからなのでそのまま490m
礼文岳ではデジカメの設定に失敗し、あまりよい写真が無かったが、イメージ的には上の画像のような展望がある。左上がスコトン岬



フェリーが香深に到着。民宿「山光」(歩いて3分!)に荷物を預け、タクシー相乗りで登山口の内路へ。運転手さんに島のことを色々教えてもらいながら海岸沿いを進む。利尻と違って礼文島には魚がやっとさかのぼれるくらいの川がいくつかあり、「方向音痴」のサケやマスが間違って川に入り、バシャバシャと手づかみで取れるそうな。これにはスーさんの目が光る。
よく見ると海岸線にもかかわらず、高山にしかないハイマツが生えているよ!お〜あれはウドの大木だ!聞けば山菜も海の近くでたくさん採取可能とのこと。げげげ、今どきアジサイが咲いているよ!な、なんというワンダーアイランド!とかなんとか驚いているうちに内路に到着。


フェリーが礼文島に近づく 内路の登山口。郵便局の横


え?ここが登山口?郵便局の隣だよ。話には聞いていたが、なんか「裏山のみかん畑」に登るようなかんじだな〜。でも裏山をジグザグに登っているうちにだんだん展望が開け、トレッキングの雰囲気になってくる。


登り始めて約15分後、礼文らしい景色が開けてくる。



登山道はゆるやかで鼻歌まじりに登れる。しばらくは樹林帯を進む。


ゆるやかな樹林帯の登り 起登臼コース(通行止めだった)分岐にて


起登臼コース(通行止めだった)分岐で小休止。怪人スーさんが荷物を持ってくれているのでRIKIは「手ぶら」。大名登山は楽だな〜〜。ここを出発してしばらくするとついに樹林帯が切れ、素晴らしい礼文らしい伸びやかな光景が広がる。目の前に礼文岳らしいピークが迫るが、これはニセ頂上(ちゃんとしっかり情報は取っているもんね)、ニセ頂上でも展望は素晴らしい。ニセ頂上から15分ほどで本当のピークに到着した。


手前がニセ頂上。奥が礼文岳 礼文岳頂上。大展望に発狂しそうになる


強風の山頂に到着する。絶句。。
なんという素晴らしい眺めだろうか。自分の足元から続いているようなうねうねとした緑色の丘陵。その向こうには真っ青な海。真っ青な空。言葉を失うほどである。北はスコトン岬方面、南は桃岩方面、西は今まで見えなかった西海岸線(8時間コースらしきものが見える)、そして東は・・昨日登った利尻岳!!!。東西南北360度スーパー大パノラマとはまさしくこのことを言うのだ。利尻岳は少し山頂部に雲が掛かっているが、そんなことはどうでもよい。ここからの利尻岳は絶品だ。標高は500mに満たない礼文岳だが今まで登った山で間違いなくナンバーワンの展望だ。イヤイヤ同行した自分を反省。来て本当によかった。。。涙


スコトン岬方面 利尻岳をバックに


礼文島は「花の浮島」と呼ばれる。ここからはその全景が見渡せる。海に浮かんだ楽園。信州の霧ヶ峰に行ったことがある人は、それがそっくり海の上に浮かんでいると思ってもらえばよい。言葉や写真では実際の感動の100分の1も伝えられないが、今日は一人じゃない。この感動を4人で分かち合えた。繰り返しになるが、誘ってくれたお二人、そして荷物を持ってくれたスーさんに心より感謝したい。


帰路は往路を戻り、バスで香深に向かう。その夜は礼文の新鮮な海の幸で4人で祝杯をあげた。礼文島万歳!日本の宝!


おわり


利尻礼文シリーズ  → 前日の利尻岳登山を見る
             → 翌日の「礼文島・桃岩コース」を見る


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