八本歯のコル





K隊長率いる我が山岳会の2008年第2弾の山行。
9月の飛び石3連休を、全員4連休にし(つまり全員一日有給 ´▽`)、南アルプスの白峰(しらね)三山縦走を敢行である。
白峰三山とは
北岳(3193m 富士山に次ぐ標高日本第2位)、間ノ岳(3189m 同4位)、農鳥岳(3026m)のこと。
日本で一番標高が高い縦走コースにチャレンジ!!


しかーし、台風がモロ接近中。9月19日(土)の夜行バスで20日の早朝に登山口の広河原に入る予定が、キャンセル続出でバスが早々に運休となってしまった。。´▽`
はて、困った。。。台風の速度など色々考えて、19日深夜に電車で甲府まで行き、ビジネスホテルに1泊。20日早朝にタクシーで広河原に向かうことにした。
当初は20日に北岳山荘、21日に大門沢小屋に宿泊予定だったが、20日は白根御池小屋、21日は農鳥小屋という日程に変更。
予想では20日午前中に台風は関東から離れ、それ以降は台風一過の好天気の極楽縦走の予定である。。。(& 22日は秘湯の奈良田温泉だもんね ´▽`)



山行記


日程・コース


    2008年
<9月20日(土)> 前夜甲府泊。タクシーで広河原へ。(途中、芦安で足止め))
広河原 11:30 → 14:00 白根御池小屋(泊)
<9月21日(日)> 白根御池小屋 6:00 → 6:20 二股 → 8:40 八本歯のコル → 10:00 北岳山頂
→ 11:40 北岳山荘 → 12:20 中白根山 → 13:45 間ノ岳山頂
→ 15:00頃 農鳥小屋(泊)
<9月22日(月)> 農鳥小屋 6:00 → 6:40 西農鳥岳 → 7:20 農鳥岳 → 8:30 大門沢下降点 → 11:15 大門沢小屋 → 14:15 休憩小屋(終点)
迎えの車で奈良田温泉・白根館へ(泊)
累積標高 登り +2480m  下り -3030m



山行記



広河原 11:30 → 14:00 白根御池小屋(泊)
白根御池小屋 6:00 → 8:40 八本歯のコル → 10:00 北岳山頂




◆19日、4名が無事深夜甲府に到着、さっそくビジネスホテルで宴会が… ´▽`
  翌日眠い目をこすりながら、甲府駅からタクシーを拾おうとすると、運ちゃんが「台風の影響を調べてるので、芦安のゲートは閉まっとる。再開はわからん」と。
  そのうち開くやろ、、ということで、芦安まで行く。どうせ今日は白御池小屋までだから、登山開始が多少遅れてもどうでもいいのである。
 芦安の南アルプス温泉ロッジで「待ち」を決め込む。広河原林道を点検してるのは公務員なので、9:00にならないと仕事しないという。´▽`
 10時過ぎに再開の連絡が入り、乗合タクシーで広河原に向かった。空は台風一過の青空だ!台風の影響で山に入っている人数も少ないだろう、という
 淡い期待を抱いて、11:30に広河原を出発した。
 


◆しかし、まだ台風のなごりの雨雲が空を覆ってくる(こ、これは想定外)。汗をかきかき2時間半ほどで、今日の宿泊場所「白根御池小屋」に到着。
  時間は14時。ここからまたもや宴会が始まる。小屋は近年新装したばかりで快適快適。気分もよくなり酒が進む進む ´▽`
  これが翌日の地獄を招こうとは誰が想像できたであろう!(…いや、想像できます。きっと) ´▽`



出発! 御池小屋までこんなかんじ 小屋の食堂で宴会(すでにヘロヘロ)´▽`




◆翌朝、案の定体調最悪。頭が重い、身体が重い、足が重い、お腹が調子悪い。これを下界では二日酔いと言う。



白根御池小屋 → 八本歯のコル → 北岳山頂


6:00御池小屋出発 お腹の調子も×で
まるでやる気なし ´▽`
大樺沢を登る。回復を願ってた天気もイマイチ
激しく盛り下がるモチベーション…
大樺沢の雪渓。今年の雪じゃあないよ。去年の。
すでに3人はかなり前方へ…



◆頭はぼーっとしているし、何よりおなかの調子がよくない。途中用をたしていたら、鬼のK軍曹が心配して降りてきてくれた。
 それでもこの大樺沢は登りやすい。2001年には肩の小屋方面に「草すべり」を登って心臓が破裂しそうだったが、それに比べるとなだらかだ。
 それと案外知られてないが、頂上までだったら、こちらの方がコースタイムも短いのだ。
 
 小屋を出発して2時間40分、みんなと(おそらく)15分は遅れて八本歯のコルの手前に到着した。天気は曇り、雨はまだ降ってない。



◆八本歯のコル直下に到着。大樺沢の源頭部だ。
  左からK隊長、O友隊員、おーちゃん。




◆木で作ってあるハシゴを登って、稜線(八本歯のコル)に出る。ようやく第1ステージ終了というところだ。
  ガスで視界はない。雨はまだ降ってはないが、いつ降ってきてもおかしくはない。ここから1時間ちょっとで頂上だ。
  時折ガスが切れて岩の稜線が姿を現す様はなかなか幻想的である。
  ここから4名隊列を組んで山頂を目指す。


◆斜面は相当きつくなる。ガスで展望はない。もくもくと目の前の斜面を登るとやがて人の話し声が聞こえてきた。
 


2008年9月21日 10:00 北岳(3193m)登頂


ガスが切れて幻想的な雰囲気 北岳山荘と頂上への分岐 北岳山頂 日本第2位の標高



◆感動的な登頂! といいたいところだが、視界ゼロ、体調イマイチであれば、さっさと降りるしかないか。
  以前十分に展望は堪能しているしぃ。。。Oh〜selfish !!



北岳 → 北岳山荘 → 中白根山 → 間ノ岳山頂 → 農鳥小屋(泊)





◆今日は北岳は通過点で、その後、間ノ岳(百名山)を経て、農鳥小屋までの行程だ。先はまだ長い。
  相変わらず展望がないガスの中を慎重に下る。北岳山荘は夏場は大変混雑する山小屋、だが、今日は大変静かだ。
  簡単な昼食を摂ったあと、間ノ岳に向かって進む。


◆北岳と間ノ岳の間には中白根山という余計なピークがあるが、これの登りも結構なアルバイトだ。
  展望があれば体調も問題ないのだろうが、ガスの中の目の前の岩陵を黙々とこなすだけだ。
  北岳山荘から2時間で間ノ岳頂上に到着。



2008年9月21日 13:45 間ノ岳(3189m)登頂


北岳山荘前。雨がポツリポツリと。。 中白根山ピーク 間ノ岳山頂 日本第4位の高峰だ。



◆間ノ岳は日本第4位の高峰(槍ヶ岳より高い!)にもかかわらず、存在はかなり地味である。山頂はだだっ広いとのことだが、あまり視界は効かない。
  しょうがないので、また自然現象を解消する。 ´▽`



          このあと雨が本降りになったり、やんだりで、写真が撮れない・・・





◆大雨の中、やっとの思いで農鳥小屋に到着。小屋は南アルプスらしく歴史ある造りで(「粗末」ともいう)、昔気質の山オヤジが仕切っている。
  本館(?)は予約客でいっぱいらしく、我々は「離れ」に入れられる。すでに男女6名ほどのパーティが入っていて、我々のために場所を空けてくれた。
  部屋の片隅で雨具をつるして、落ち着くだけ落ち着くようにする。 雨具は完備しているものの、やはり雨はうっとーしい。


◆しかし、ここのオヤジは頭の構造が変。こちらが言うことにいちいち腹が立つ反応をしてくる。空気もあまり読まないし言うことも高飛車だ。
  「みなさん、こんな天気だからザイルは当然持ってきてるでしょうね。下りの沢で必要になるかもわかりませんからね。」
   …お前アホか。9月の北岳登山にどんなベテランでもザイルなんか持ってくるわけないやろ!
  「みなさん、ラジオの周波数はどこに合わせるか当然知ってますよね。」
   …知るわけないやろ。適当に回せば電波は入ります。


◆ただ、食事の用意をしている様子を見たり、次の日の朝食の時間の段取りの指示をしている姿を見ていると、テキトーなオヤジでないことは
  よくわかる。昔気質のかわいいオヤジなのだ。
  メシはお世辞にもうまいと言えたものではないが、体調不良の中、がんばったので、腹が減ってバカスカ食べる。





農鳥小屋内部 「寝れればミヤコ」



◆あ〜、明日は晴れね〜かなあああ! との願いを込めて、寝た。



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