至仏山 2228m
なだらかな山容にダマされるな!の巻


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まだまだ登山道


至仏山は蛇紋岩という岩で成立っており、この岩がまあ「植物」が嫌いだそうで、そのせいでこの山の森林限界が非常に低い。森林限界を過ぎると上部が良く見えるようになるが、これがまた「魔物」。実際は遠いのに近くに見えてしまう錯覚を起こす。それでまた余計疲れる。谷川よりこっちの方が魔の山だぜ!

でも森林限界が低いおかげで、すぐに涙ものの展望が得られる。お花畑もいっぱいだ。これだけが唯一の慰めだ。

登山道は終始こんな感じ。
つ、つらすぎる!
す、スゲー。尾瀬ヶ原が一望だ!
けんすけも感動してた。


低学年の小学生が景色に感動するのは極めてまれ。ところが先に行ったけんすけが岩の上でぼーっと景色をみている。「どうした?へばったか?」「ううん、景色がすごいんだ!」これにはRIKIも感動。尾瀬は見事に小三の子供の心も捉えてしまったようだ。「見て見て!真っ青な池がたくさんあるよ!」「そうかそうか、ほんとうだ、きれいだなあ」 久々に親ばか気分に浸るRIKIであった。


高天ヶ原に到着


もう少し親ばかを言わせてもらえば、今回の1号の頑張りはすごかった。多少悪態はつくが「もういやだ」とかは絶対言わず、休憩後「さあ、行くか?」と言えば「よーし回復したぞ」とけなげに登って行く。これだと親は楽だ。今度はもうすこし楽なところに連れて行ってやるからな!
相変わらずの急登&ツルツル地獄をガマンすること三時間以上、よーやく「高天ヶ原」に到着。ここは感動の花畑、まさに高山植物劇場であった。

高天ヶ原と向こうに尾瀬ヶ原
あたり一面、高山植物!
あそこが頂上かな?
あまり信じない方がいいかも?


見かけたお花たち。つらい冬を辛抱して咲くんだよなあ。

ハクサンコザクラ ジョウシュウアズマギク 同左
ハクサンイチゲ タカネシオガマと
ホソバヒナウスユキソウ

上のお花のうち「ジョウシュウアズマギク」のことを一緒に登っていたご夫婦に「この花は至仏山にしかない珍種です」なんて大ボケ言ってしまいました。(谷川岳と朝日岳にも咲くらしい)。この場をお借りしてお詫び・訂正致します。ゴメンナサイ。


やったけんすけ!頂上だ!


なかなか着きそうで着かない頂上。近くに見えていて実は遠い。そうこうしているうちに雪田に遭遇、喜ぶ1号。こういう時は思う存分遊ばせてあげよう。夏に雪があるんだね!
最後の登りを終えて、まさに頂上に転がり込むB型親子、バンザーイやっと着いたぞ!二人で硬い握手。バンザイするB型1号、こんなに喜んでいるのは初めて見た。よっぽどうれしかったのだろう。しかし、なだらかな山容にダマされた〜、去年の燧ヶ岳よりつらかったゾ!
さすが「百名山」、頂上は人でいっぱいだ。静かな山も好きだが、にぎやかな山も嫌いではない。みんな満足そうないい顔してるね〜。

雪だ雪!喜ぶB型1号 4時間近い激闘でした。
今日は良くやったゾ。


頂上より日光方面。
白根山は雲の中。残念。
左下の建物の所が鳩待峠。
左のコブが小至仏山。右奥が笠ヶ岳。
中央奥は武尊山


山頂からの展望も360度、天気はそんなに良くないがマズマズの眺めだ。見飽きない尾瀬ヶ原、その向こうに燧ヶ岳。日光、武尊方面も見事だゾ。満足満足。遠くの山塊の上に巨象が見える。「皇海山」(百名山)だ。
さてさて至仏山頂のすぐ近くにもうひとつピークがあるゾ。どう見てもそちらの方が標高がありそうだが気のせいだろうか?真実を知っておられる方ぜひご一報を!


帰りは小至仏経由(登り返しはちょっときつかった)で鳩待峠に戻る。途中また雪田や湿原もあってなかなか楽しい。至仏山〜小至仏山は岩がゴロゴロして非常に歩きにくい。カルスト台地の様相でこの山が本当は「岩山」だと実感できる。

とにかくハードな登りだった。ファミリーの場合、山慣れしている以外は避けた方が無難。かといって鳩待峠からでも結構な標高差がありやっぱりつらいものと思われる。繰り返すが「なだらかな山容にダマされてはダメ。至仏はきつい!!!」


帰りに例によって日帰り温泉施設「望郷の湯」(沼田ICの近く。なかなかいいゾ)でサウナ好きのB型1号とたっぷり疲れを癒して無事帰宅の途についた親子であった。


おわり


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