作ってみようスペシャル
〜レザークラフト入門〜
No.4 〜いよいよ裁断だ!〜
前回の「型紙を作ろう!」はいかがでしたか、参考になったでしょうか?
ボタン周りとかポイントを押さえていけば、なんとかうまくいくと思いますよ。
デザイナーになった気分でやってみてくださいね。
ではでは、いよいよ実際の作業に入ります。
前回作った型紙を使い型取り、革を切りぬき(裁断)ます。
用意するもの
No3で作った型紙、革、カッター台あるいはゴム板、カッター
鉄筆、定規、はさみなど
型紙から型を写す〜型どり
まず革に型紙をあて、鉄筆などで写します。
液晶カバー(ふた)も作りますので、それも取れるように材料どりしましょう。
ここは普通に写せばいいのですが..
実は私はこの時点では型紙の細かいところは写していません。
ジョグの逃げの部分とか、ビームの穴のところとか、これらは裁断時に位置を考えます。
(型紙の意味がないじゃん!なんて言わないでくださいね。)
裏地を重ねたりして革の厚みが増す場合などは特にこれらの位置がずれるのです。
これは型紙がちゃんとできていない証拠でもあるのですが...
表面から上下左右に出ている面はあとで長さを決めるので1cmぐらい長めにしておきます。
作りながら微調整するような感じですね。
ちょっと言い訳(^^;
#革の厚みも考慮した型紙を作れるようになれればいいのですが
#明確に「こうする」という方法が見つからないのですよ
#どうしても修正しながらの作業になってしまいます。
#ここらへんがまだまだ初心者なんですね...
補足
前回作った型紙がキチンとしていて、比較的薄い革(1.5mmぐらい)を
裏地なし(ホック部分のみの裏地)で使う場合は、
そのまま写して裁断してもほとんどズレはないとは思います。
その場合でもなるべく実機と合わせて確認してから型どりした方がいいと思います。
ちゃんと型どりができたら、いよいよ裁断に入りましょう。
裁断
さて、いよいよ裁断に入ります。
革に写した線に沿ってカッターなどで裁断していきます。
複雑な形の場合はいっぺんに切ろうとしないで、少しずつ形を整えるような感じで
裁断しましょう。
裁断のポイント
まずなんといってもカッターの切れ味が物を言います。
切れないものを使うと切断面がきれいにならなかったり、切るときに引っかかったりしますし
切るときに余計な力が入ってとても危険です。
裁断に入る前にカッターの切れ味はチェックしたいものです。
また、切っている途中でも意外に切れ味が落ちていきます、まめに刃先を交換しましょう
切るときは、力を抜いて一気に切りましょう。(急いで、という意味じゃなく)
特に曲線は躊躇しないでスパッといったほうがよかったりします。
実はこれがなかなか難しいのですが...
どうしても自信が無いという方は、はさみを使うという手もあります。
(実は私は良くやっています)
はさみも良く切れるものを使いましょう。
今回初めて革を切る、という人は革の端の方をカッターで切ってみて感覚をつかんでから
本番に入ったほうがいいかもしれません。
なにごとも練習ということで。
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最初は細かいところ(ジョグ、スタイラスの逃げなど)は切らないで、おおまかに外形を切ります。
次に液晶周り、ボタン周りの切りぬきをします。
それから実機とあわせながら細かいところを裁断していきます。
切りぬきは難しい?
オフ会などで、ケースを作っている方と話をすると
(と、いっても
この方ぐらいですが)
「曲線とか切りぬきが難しそうだ。」といわれます。
確かに直線を切るようにはいかないですよね。
良く切れる細工カッターとかを使って丁寧に切っていけばいいのですが。
なかなかうまくいかないものです。
特にくりジャケのジョグの逃げとかきついRところは私も苦労しました。
(実ははさみを使っているところもあるのは内緒)
で、少しでも楽にできないかと私は考えました。
(ベテランの方、怒らないでくださいね)
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画面のところなどの切りぬきは、四隅にハトメ抜きで穴をあけ。
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穴をあけたところ。
ちょっとみにくいですが。
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穴をつなぐ直線を切る。
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逃げなどは、きついRのところにハトメ抜きで穴をあけ、
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穴をあけたところ。
これもちょっとみにくいですが。
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つながる線を切る。
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どうでしょうか?
少々邪道ですが、こういう方法もあるってことで。
ゆるい曲線や短い直線はフリーハンドでスパッといったほうが綺麗です。
(慣れると直線もフリーハンドで切れるようになりますよ。)
コーナーのRは彫刻刀を使ったり、(
秋津島さんがやってます)
はさみで落としたり、(私がやってます)
ちょっと手抜き?
あるいは一気に切っちゃったり、やりやすい方法を選んでください。
また、Rを付けないでそのまま、というのもアリだと思います。
(ちょっといいかげんな説明ですが)
切りぬきなどが終わったら、細かいところを調整して終わりです。
実機に当ててみて問題がないか確認します。
これでホックを付けると一応完成形になります。
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今回は以上で終わりです。
もしかしたら、裁断した物を見て「え、こんなにショボイの??」
と、感じるかもしれませんね。
(私も実際にそう思いました。)
でも、大丈夫です!これから仕上げていくと、「らしく」なっていきますよ。
と、いうことで次は、ホック付けと裏地張り、もしかしたら仕上げまでやって見ましょう。
題して「ホックをつけて仕上げてみよう!(予定)」ということで...
お楽しみに。
ところで、今回裁断をしていてこのカッターが役に立ったので改めて紹介します。
OLFAカッターのSAC-1細工カッターというものです。
刃先が30度になっていて、細かい作業に向いています。
普通の文具店にはなかなか置いてありませんが、見つけたら即ゲットしましょう。
曲線や細かいところがとても切りやすくなります。
ご意見、ご指摘その他もろもろありましたら。
メールあるいは
BBSまでよろしくお願いします。m(__)m
2001.11.12作成