●最近の児童の傾向●

 以前、ある施設の職員の間でまとめらたもの(職員から見た質的変化)

◎単独行動はあまりできない。集団化する。一人では何もできないのにいざというときの連帯意識に欠ける。

◎父親像、母親像が支離減裂である。自分の妹や弟を、親が面倒をみたのではなく、親は夜も働きに行って家にい ないので、自分が食べさせ、面倒をみたという。

◎退院しても家へ帰らず、ひとりでアパートで暮らしたいという。両親、兄弟との結びつきが浅い。

◎他罰的な思考様式。子どもの親も、おおかた、そのような態度が強い。

◎善悪に対して見つからなければ良いという考え。一つも悪いことをしない人間はいないと考えている。

◎自分の非行を悔いることなく、保護者への反抗で、今以上にワルになってやろうとする児童がいる。

◎他寮との、職員の扱いの違いを自分の立場の合理化の材料にする。

◎自分ではやらず、他を教唆したり、教唆されたような形をとってやることが多い。責任逃れを用意している。

◎物、自然、人間に対して無感動、無関心。

◎興味は娯楽中心になり、スポーツの観戦等に関心がない。

◎生き生きとしたはつらつさに欠ける。

◎創造力に欠け、与えられたものだけしか使わない。

◎小さな規制はよく守る。規制されることにならされている感がする。管理されなければ何もできない。

◎情、暖かさ、野性味に欠ける。

◎将来に対する希望を持たない子が多く刹那的である。

◎素直な感動というものができない子どもが多い。表現する方法を知らないのか。

◎カッコ良いもの、表面上にあらわれるものに憧れる。

◎弱い者、新しい者はいじめられて当然という態度。従って弱ければやられても何も感じないし、やった者に対し て、厭な奴という感じも持っていない。

◎臨機応変性に欠ける。

◎時間前に準備できない。時間がくれば準備から始める。

◎物をどんどん捨て、捨てることに何の意識もない。もったいないということは全く感じていない。

◎親が子供に脅され、文句(退院について等)を言ってくることが多い。

◎親子、先生、生徒の関係よりも先輩・後輩のつき合いが多い。

◎学力の低さや、生活習慣等に関係なく、今の世の中生きていくことが出来ると思っている。

◎特異な児童を除き、反抗的言動を示す場面は減ってきている。

◎食べ物をめぐるトラブル(かつあげ等)がほとんど見られなくなった。


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