児童を教護するには、まず、児童と関わり合うことが先決です。児童は自ら求めて教護されるのではありません。
はじめは反感・ひねくれ等の堅い殻をかぶっていて教護を受けつけようとしない場合が多いものです。深く関わり合うことによって児童を知ることができ、児童も虚飾を捨てることができます。
この教護の前提となる不可欠な相互の関係(心の接触)は、同じ職員が継続的に指導する体制の中で最も醸成されやすいのです。
夫婦小舎制は、擬似家庭的な形態であり、夫婦による役割分担を協力することにより、児童の生活に安定感を与え、精神面の発達・成長を促すには最適なものであるとされてきていました。
しかしながら、職員の休養の保障・労務管理等からの要請によって、夫婦小舎制から、他の形態に移行する児童自立支援施設が増えてきています。