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注入剤について

小鼻の修正

シミの発生する部位

顔のほくろについて

ニキビのレーザー治療はありますか

そばかすは取れますか

二重の埋没法;その永続性について

鼻の下のしみ

ニキビとピーリング

ニキビの保険外治療

ワキガ:吸引法と剪除法

夏にできたシミ


注入剤について

質問

最近コラーゲンやヒアルロン酸など色んな注入剤がありますが、本当はどれが良いのでしょうか?私は永久に持続するタイプを注入したいのですが、本当に安全でしょうか。(36歳女性)

回答

近年実に色々な注入剤が開発されてきました。現在もっとも効果・安全性が実証されているのはコラーゲン・ヒアルロン酸です。最近は成分に樹脂を配合し、永久性を持たせたものや、人を原料にしたものなどがありますが、吸収されないものは時間が経ってからトラブルが起こることがあります。以前にパラフィンやオルガノーゲンという物質が注入剤としてもてはやされましたが、数年後に見るも無惨な結果を多数生じ、今や誰も使う人はいません。そもそも形成外科が設立されたのもこれら注入剤での悲惨なトラブルを救済するためでした(東大整形外科形成外科診療斑)。現在ではレベルも違うのでしょうが、予想しないトラブルに見舞われる可能性は十分あります。ましてや固形でないので、問題が起こっても取り出すことは困難です。一生トラブルにつきまとわれる恐れがあり、まっとうな形成外科医は誰も使用していません。ビジネスとしては永久に持つ物の方が患者さんは喜ぶし、大勢来るでしょう。しかしまだ安全性の確立された物がない現在、患者さんに責任を持って勧められる物がないのが現状です。理論的には大丈夫な物もあります(大半がそれも怪しい物です)が、大丈夫といえるのは10年経ってからでしょう。注入する際にはよく検討した方がよいでしょう。単にコラーゲンといっても成分に吸収されない物が入っていれば問題を起こすのはコラーゲンではなく、吸収されない配合物です。もちろん純粋なコラーゲンもアレルギーをおこし得ます。ヒアルロン酸でさえも以前は問題を起こしました(最近は不純物が取り除かれて以前のようなトラブルはほとんど起こさなくなってきました)。私自身患者さんに注入するときにはこの点をよくお話しします。


小鼻の修正

質問

小鼻と鼻先が同じ高さ大きさでで前からみたり,笑ったりするととても醜いです。鼻先だけすこし高くするとか上に向かせるというのは可能でしょうか,また費用はどれくらいかかりますか…

回答

鼻先だけいじるのは整鼻術ということになります。小鼻の軟骨を修正し、ある程度の改善ができます。必要により自己の軟骨を入れることもあります。ただし、理想と現実もありますので、治療には限界や、結果にある一定内の幅はあります。
費用は30〜60万円、方法によりますので、何とも言えません。


シミの発生する部位

質問

しみ、はどこにでもできるものなんですか?また、どこにできても治療はできますか?(18歳、男性)

回答

しみは皮膚の上ならどこにでもでき得ます。ただ、通常は日光(紫外線)を多く浴びる部分にできやすいものです。治療はどこでも可能ですが、顔に比較して方など皮膚の厚い部分はレーザーなどの効果が若干少ない印象があります。


顔のほくろについて

質問

私は顔に非常に目立つほくろがあり、最近少し大きくなった気がします。毎日気になっています。傷を残さずきれいに取れますか?(27歳、男性)

回答

最近男性でも顔のほくろを気にして受診する人が増えています。インターネット経由で私のクリニックに来る患者さんでは、ほくろは男女比は半々です。さて、ご質問の回答ですが、傷跡を全く残さないということになると、盛り上がりのないほくろに限っては、何回かレーザーを当てることで取ることは出来ます。盛り上がっている場合は少し削るレーザーを照射するため、よく見るとわかる程度の傷跡は残ります。いずれにせよ目立つ傷跡にはなりません。レーザー光線はメラニンのみを破壊する波長が出るものがあり、これを用いることで選択的にほくろの色素を分解できます。切って縫ったり、電気分解では少し傷跡が残ると思います。目立たないようにきれいにするには、保険は効きませんがレーザーを使用することが理想的です。洗顔・化粧など日常生活の制限も殆どありません。


ニキビのレーザー治療はありますか?

質問

ニキビでずーっと困っています。ケミカルピーリングをはじめ、いろんな方法があるようですが、最近話題のレーザーでもニキビは治りますか。劇的に改善したいのです。(22歳、女性)

回答

レーザーは今話題の治療法です。しかし何でもレーザーで良くなるわけではありません。ニキビのレーザー治療については、劇的な改善とまではいきませんが、炎症を一気に抑えることができます。まだ一般的ではありませんが、一回照射するだけで炎症が収まります。しかし、ニキビは出ているものを抑えるだけではなく、出にくい肌にすることの方が重要です。その治療も合わせて行うのであれば、レーザーは非常に有効な方法であると思います。


そばかすは取れますか?

質問

近所の皮膚科に行ったら、そばかすは取れないと言われました。レーザーで取れると聞いたのに、取れないタイプとかあるんでしょうか。(28歳、女性)

回答

経験上、そばかすはどんなものでもレーザーで取れると思います。ただし、症状にあったレーザーが必要です。また、レーザーの経験のない古参の開業医の先生の中には効果がないと言ってしまう人もいます。というより美容医療に対し好印象を持っていないようです。これは日本での美容外科の悪い歴史がそうさせるのでしょう。
そばかすはレーザーでキレイに跡を残さずに取れます。しかしながら、そばかす(医学的には雀卵斑)のようで実はあざ(太田母斑)であったり、別の病気(肝斑や内分泌系の異常によるもの)だったりします。中にはレーザーが効かないものもあり、これに該当したのかもしれません。あざの場合は1回の治療では消えませんし、肝斑は現在のところレーザーはお勧めできません。


埋没法は永久的なのか?

質問

埋没法って2,3年ぐらいでもとに戻るって聞いたんですけど本当ですか?(17歳、女性)

回答

埋没法は永久的な治療です。昨今高校生などに流行している、インスタント整形という溶ける糸を用いて一時的に二重をつくる方法もありますが(これはまぶたが傷つくなど長い目で見ると良いことはありません)。通常の埋没法でとめた糸がはずれることはまれにありますが、2〜3年経ってはずれても、元に戻ることはありません。私の師匠である先生は、もう40年以上も埋没法を実施していますが、そのような事実はありません。一般的には数%で糸がはずれると言われていますが、その期間はほとんどが3ヶ月以内です。この点はご安心下さい。ただし、幅が安定するわけではありません。徐々に幅が狭くなってきますことはご理解下さい。そして癒着が少しずつゆるんでくると見た目にははずれたような印象を与えることもあります。適応がありますからこの点はよく相談して下さい。

美容に対する情報は現在錯綜していて、なかなか正しい情報が一般の方に伝わっていないのが現状です。まれなトラブルがごく普通であるかのように言われたり、腫れないなどの誇大な広告が幅を利かせていたりと、一部商業主義的な部分があるために色々なトラブルがあります。私もその責任の一端があるのですが、是非皆さんに正しい美容外科の知識を持っていただきたく、ホームページの内容を作成しております。


鼻の下のしみ

質問

2年程前から,鼻の下にくちひげのようにしみができてしまいました。まったく肌の手入れをしていなかった付けが回ってきたのだと思います。この夏は,少しケアしたつもりだったのですが,だんだん濃くなってきたようで,正直なやんでいます。何か方法はあるのでしょうか,どんな風に受診すればいいのでしょうか。近くに,美容外科などはなく,病院ばかりなのですが・・・。(36歳 女性)

回答

お悩みの件は、女性では決して珍しくない類のものです。一般にはレチノールなどの皮膚の新陳代謝を促す成分や、しみの原因であるメラニンを抑える成分などを配合した塗り薬を処方したり、ケミカルピーリングを実施します。レーザーでは取れにくいと思います(診ないと何とも言えませんが)。通常1〜2ヶ月ごとの受診となります。首都圏であれば当院通院も可能とは思いますが、地方であれば少し難しいでしょう。主要駅そばの皮膚科であれば、美容皮膚科的な診療を実施している所もあるので、電話をしてみてはいかがでしょうか。


ニキビとピーリング

質問

にきびにはケミカルピーリングが良いと聞きました。でも知り合いがケミカルピーリングをしたら、顔中赤くなってひどい状態になったので、不安があります。このあたりの話を教えて下さい。(28歳女性)

回答

ケミカルピーリングとは簡単に言うと酸で皮膚を溶かす治療です。こう聞くとびっくりするかもしれませんが、日本人に合ったピーリング剤は皮膚の角質のみを溶かすので、きちんと観察していれば全く問題ありません。しかし酸ですので、皮膚に塗っている時間が長くなれば、当然やけどを起こします。その見極めが重要です。通常、経験を積んだ医師であれば問題を起こすことはないと断言しても良いと思います。私自身も強いピーリング剤は使いません。ただ、時にかさぶたがごく小範囲にできることがあります。これも数日で治癒します(ニキビの場合、スポット状に強いピーリング剤を使うことがあり、これでかさぶたができることがあります)。普通は数時間顔が赤くなる(ほてる)程度にとどめます。今問題になっているのは医師以外が実施、もしくは知識のない医師が実施するピーリングです。深くピーリングしてしまうと取り返しのつかない事態になります。私の所にもそういう患者さんが来院しますが、たいていは非常識な濃度で長時間ピーリングされたことが原因のようです。効かないからもっと強くという発想は間違いです。限度があることを認識する必要があります。しみが消えてしまうような魔法の治療ではありません。歌手のS.Mさんがアメリカで実施したのは強いピーリングのようですが、数日かさぶたができるもので、日常生活をしながらできるものではありません。

ピーリングは危ない治療ではありません。例えば注射を通常の何倍もの量打てば危ないのと同じです。知識があれば問題はほとんど起こりません(内科の薬でも時に副作用があり、それと同じ様な感覚で考えて下さい)。


ニキビの保険外治療

質問

私はひどいにきびで、いろんな皮膚科に行って治療を受けました。全て保険の範囲での治療でした。全然良くなりません。保険外の治療というのを受けてみたいのですが、保険の診療そのものが基本的によくわかりませんし、保険外というと一体いくらかかるのか怖くて心配です。また、どんな治療法があるのですか。(23歳女性)

回答

保険の治療というのは、適応がきちんと決められていて、その範囲内でしか治療ができません。もっとも医師の裁量で何でも保険で治療していては健康保険組合がパンクするので仕方がないことです。さて、保険というのは皆さんが働いている職場(もしくは親の職場)が組合に入り、保険診療を受ける場合にその7〜9割を組合が負担するものです。ですから、実際は本来の医療費の1〜3割しかご自身は支払ってないのです。しかし、保険外というのはあくまで全額自分で支払う必要があります。さらには一般的な薬とかではないために、根本的な費用も高くなります。にきびであれば、レチノールや特殊なローション、ビタミンC、ケミカルピーリングが主だった治療法です。クリニックによって値段の差はありますが、塗り薬であれば1万円以内、ケミカルピーリングは一回1〜3万円で最低6回の治療、ということになります。ケミカルピーリングを徹底的にするのなら、30万くらいはかかってしまいます。私の場合は、ある程度は軟膏で対処し、ケミカルピーリングは補助的に用いています。実際に当院で保険外のみで治療を受ければ一ヶ月1〜3万程度かかると思います。もちろん私は保険診療も行います。上手に組み合わせれば保険内の治療も有効になるのです。その方が費用もかかりませんし、長期続けるのなら無理のない出費にした方が良いと思うからです。もちろん保険と保険外の混合診療は禁止されているので、通院の手間は余分にかかります。ただ、美容外科のクリニックは保険を扱っていないところも多いため、全て保険外ということもあります。このあたりが難しいところです。


ワキガ:吸引法と剪除法

質問

ワキガの治療には吸引法や、剪除法があると聞きましたが、どういう風に違うのですか。効果はどのくらいの差があるのでしょうか。(33歳女性)

回答

まずはじめに、ワキガはアポクリン腺が発達している方に多く見られる病気です。簡単に言うと、アポクリン腺にばい菌が繁殖し、発酵することで独特の臭いを発します。

アポクリン腺は毛根のごくそばの層に存在するために、この部分をいかに取り除くかが手術のポイントとなります。吸引法は皮ふに一部切開を入れて、吸引する管を挿入し、アポクリン腺を削ぐようにして吸い出します。傷跡が非常に少なく、手術後の安静も制限が少ないために楽な方法といえます。しかし、皮ふの裏側にがっちり付着しているアポクリン腺を吸引操作のみで取り除くことは難しいと言われています。一方、剪除法ははさみを用いる方法です。皮ふに横に切れ目を入れてそこから皮ふの裏側をそっと剥がして(トンネルを造るような感じ)ひっくり返し、はさみで丁寧に直接目で確認しつつアポクリン腺をそぎ落とします。通常傷跡は約2〜4cmくらいです。確実に取り除くにはこれが一番よいと思います。但し、手術後は脇を圧迫したりすることが必要なので、1週間ほど肩を上げることが出来ません。日常生活は肩を動かせないという制限が加わるわけです。私は通常片方ずつ実施することで日常制限を少なくする方法を取っています。

どちらが良いかというと、私は剪除法の方が治療効果という面では優位であると思います。吸引もうまく行えばかなり効果がありますが、限界があると思います。


夏にできたシミ

質問

先生のクリニックのホームページを見ていて、夏の間に出来たしみは早めに通院すれば治せるようなことが書いてありましたが、本当ですか。今まで美白化粧品を沢山使いましたが、消えることはなく、年々増えているようなのですが。(41歳女性)

回答

しみでも、まだできて日の浅いものは、メラニンが固着していないために、古くからあるシミよりは塗り薬で消えやすいのは本当です。塗り薬はメラニンの生成を抑えるものや皮膚のターンオーバー(新陳代謝)を促すものなどを配合しており、効果的に働きます。化粧品とは濃度や組成などが全く違いますので、美白化粧品で消えないシミでも医療クリームで消すことは可能です。ただし、シミの程度にもよりますし、レーザーの方が適しているものもあります。どうしても医療機関を受診することに抵抗があるならば、化粧水や乳液を十分つけて保湿し、紫外線を避け、美白化粧品を使えばその効果は最大に発揮できます。ただ、医師の処方するクリームの方が美白化粧品より安価なことが多いので、受診する方が効果も大きく費用の負担も少ないとは思います。