年末 02.12.20
いよいよ12月も下旬となり、今年もあと僅かとなりました。今年は予約診察待ちの方が増えて、なんとか前半は対処できたのですが、いよいよ飽和状態となって再診の方でも長らくお待たせするようになってしまいました。申し訳ございません。
患者さんが増えた要因は有り難いことに口コミです。当院に通院していただいている方が友達を多く紹介していただくようになりました。私の方針として「非常に長い時間をかけてでも根本的な改善を図る」ということが、実際に結果を伴ってからご理解を得られるようになりました。すぐに効果が得られなくて、以前なら来院されなかったのが、友人が経験済みなために辛抱強く来てくださるので、満足していただくことが増えました。あとはいかに結果を出す確率を上げていくかです。もちろんどの方法でも100%良くなるということはありません。ある一定の確率で効果がない人・トラブルを生じてしまう人も出ます。これを最小に抑え、費用をお支払いいただいている以上絶対に結果を出すように今後も努力します。そのために色々な方法を組み合わせ、リスクを減らし確率を上げることを推し進めていきたいと思います。今後ともご理解いただき末永いお付き合いを御願いいたします。
治療の組み合わせ 02.12.13
近年、レーザーを始めとする治療法が発達してきました。1年ほど前までは一つの優れた方法で十分に皆さんの満足を得ることが出来ましたが、どんな方法でも100%効果があることはないですし、特にクリームなど弱い治療法ほど単独では効かないことも多いのです。そこで最近では有効な治療法を複数組み合わせる事でより確率を上げる方法が出てきました。私も最新の治療法単独にこだわらず組み合わせていく方法を取ることが多くなりました。特にレーザーピーリングとエヌライトの組み合わせは効果が高く、同時に行うことで非常に満足度の高い結果を得られるようになってきました。もちろんさらにクリームや各種ピーリングなどを追加することもあります。全てに効く特効薬的な治療法がない現在ではこれが良いのかもしれません。しかし問題があります。費用が高くなってしまうことです。レーザーを使用するという絶対的な経費上の問題が生じているのです。レーザー、もっと安くなりませんかねえ。アメリカの販売価格の2倍以上するものも多いので、理不尽を感じるこの頃です(でも治療費の日米差はあまり無いのです。日本の美容外科医は色々言われますが、アメリカよりは費用に関して良心的だと思います)。
結婚 02.12.03
今度当院の看護婦の一人が結婚することになりました。非常におめでたいことです。それに伴い、彼女は現在当院でウェディングエステならぬ、ウェディングレーザー・ピーリング治療を敢行中です。かさぶたができることも構わず、一時的に肌が荒れることも関係なく、様々な治療を実施しています。最近だいぶ良くなりましたが、まだまだ何かしたいようで、これを見ていると世の女性達も同じで、良くなってもどんどん治療をしたいものなのだと感心しました。美に対する追求は尽きないものです。でも限界があることもお忘れなく。
新しいニキビ治療 02.11.19
最近業者に依頼されて検討しているものでニキビの治療があります。まだ詳細には言えませんが、今までのケミカルピーリングや塗り薬・レーザーで治らなかった人がなぜか不思議と良くなっています。1回では効果はありませんが、2回、3回と続けていくと皮脂の線が壊れていきます。正直言って最初はそんなに効かないだろうと思い、患者さんには効くかどうか分かりませんよと説明して治療しましたが、今ではおそらく効きますと話すようになりました。難治性の人の8割に効くので驚いていますが、まだ治療数も少なく、もう少し様子をみていきながらいずれ正式に公表したいと思っています。時代とともに医療は進歩しますが、美容の分野はどうやら急のようです。
旅行 02.11.13
先週末にクリニックの慰安旅行として京都に行って来ました。スタッフ全員と医療法人の理事長も参加のなかなか楽しい旅行でした。知り合いの人の案内で地元の専門店にて湯葉や麩を購入し、もちろんいづうの鯖寿司も買いました。隠れ家の京料理屋も行きました。なんて事を書くとなんだやっぱり食べてばかりと言われるかもしれませんが、その通りです。しかし当院の女性陣は(年齢を考えず?)舞妓の衣装を着て記念撮影となりました。自分の姿を見ての一言は「先生、帰ったらNライト(しわ治療用レーザー)をしてください!」でした。そうです、きれいに白塗りをしても年齢を隠せない部分はあるのです。日ごろからの努力が肝心です。患者さんにいつも言う一言です。
乾燥肌 02.11.05
乾燥肌の若い人で、しわの治療を希望される人が増えています。しかし.....、乾燥肌を治すだけでしわが改善することも多いものです。安直にレーザーでしわを取ろうとか、コラーゲンを注射しようとか考えずに、まずは保湿を考えていただきたいと思います。でも時間はかかかります。本当に加齢によって生じたしわは難しいのですが、乾燥によるものはスキンケアで十分に良くなることも多いのです。時間をかけても先々を見据えてきちんとケアした方がよいと思います。思い当たる人は、治療の前にスキンケアです。最近は冷暖房の普及で昔より乾燥肌に悩む若い人は増える一方です。大気汚染や生活リズムの多様化、コンビニによる偏食など、肌を乾燥させる要因は増えていますからなおさらです。皆さんはちゃんとケアしていますか?若いからといって、さっぱりしたスキンケアを好んでいませんか?気づいたときには遅いのです。お肌の曲がり角を迎える前にケアしましょう。どんなに良い治療をしても御本人がそれに気づかないと改善しません。
忙しい 02.10.28
相変わらず診察は混みあっており、患者さんにはご迷惑をおかけしています。最近は少し言葉足らずになっているのではないかとか、十分に説明しただろうかとか自己反省をすることも多くなりました。真意が伝わっただろうか、現実的な結果を理解してもらえただろうかと気になります。全ての人に治療がうまくいくとは限らないので、そのフォローも必要です。まあ忙しいのは嫌いではありませんし、医者になって以来必ず前任者より忙しくなる運命のようなので、肉体にむち打って働きます。でもこのペースが後10年続いたら、きつくなるだろうなあ.....。
学会 02.10.17
今年も日本美容外科学会に参加してきました。質問好きの私としてはレーザーに関する質問を発表する医師や機械を展示している業者にどんどんしてしまいます。そこで得た新しい情報を患者さんに還元することが医師の務めだと自負しています。「聞かなきゃ損」です。
さて、新しい治療法もいくつか仕入れてきました。京都のある先生の発表された方法は私の方法に近いのですが、凄く参考になりましたし、すぐに実践できるような応用でしたから今の方法の改良として是非実施したいと思っています。懇親会で直接話を聞くことで具体的な経過も安心できましたし、私の方法と大きく変わらないからこそ患者さんに安全に勧められます。
機械でもここ数年でフォトフェイシャルに代表される光老化治療器と同じものが多数登場してくるようです。フォトフェイシャルは機械が高額で治療費もそれに合わせた金額になっていますが、今後は費用が1/3程度になりそうです。アメリカの第3位メーカーが開発した物もありますし、効果は間違いないのではと思います。それ以外にも超音波を用いた機械で血行改善などから肌の張りを回復するものも登場しました。
肌の治療が年々進歩していく傾向は止まりそうにありません。
予防医療02.10.03
近年老化に対する治療法が各種登場し、それなりに結果も出てきていますが、やはり30代の肌を20代に戻すことは無理があります。特にたるみなどは手術以外では治せません。やはり予防医療というものが重要ではないでしょうか。私は最近このことを特に考えます。内科などでは症状がなくても薬を飲んで各種の病気を予防します(コレステロールが高いとか、高血圧・糖尿病など)。肌に関しても、もっと予防を重視しても良いのではないかと思います。予防という見地では、現在行われている治療法が非常に有効です。老化を止めることはできなくてもマイルドにすることは可能です。しわができたら治療してというより、しわができないようにコラーゲンを増やしておくことの方が簡単ですし、確実です。でも保険が効かない治療に、予防のために費用をかけられるのか、個人の考え方によるのでしょう。しかし私はもっと予防に力を入れていきたいと思います。
今後の展開 02.09.18
最近は予約が混雑し、もはや医師一人では限界の状態となってきました。初診で3〜4週間もお待たせするのはちょっと問題があるかなと感じています。もちろんもっと混雑しているクリニックでは初診は2ヶ月待ちなどもあるようですが。そのため10月からは再診優先とするよう予約表を検討中ですし、無断キャンセル対策などもアイデアを練っています。私自身は患者さんが時間になって来院されないと、その時間で休息できますし、予約時間より大幅にずれ込んで皆さんをお待たせしている時に、そこでつじつまを合わせられるのですが、せっかく予約をお断りした人に申し訳ないので、何とか合理的に時間配分をしたいと考えています。現在患者さんの洗顔に時間を割くこともあるので、洗面台をさらに1つ増やしたりして少しずつ業務改善しています。看護婦をこれ以上増やしても治療する部屋がないので、後は私がもっと時間を有効に使うしかありません。しかし、一人あたりの時間を割けないと皆さんの不満につながりますし、前回治療してお話ししたことを忙しさのあまり忘れてしまうと困るので、これにも限界があるでしょう。難しいですね。
無断キャンセル 02.09.03
本日も新規の患者さんの無断キャンセルが数件あり、予約を断った患者さんに申し訳ない限りです。ほとんどの場合は美容外科相談の、それも複数部位のものであり、冷やかしかなと思っています。今後は電話番号を聞いてかけ直し、そこで繋がれば予約完了とするよう考えています。そうすれば無断キャンセル時にお電話をさせていただき、意思を確認できるので、時間の無駄が少なく、後の予約で早めに待っている患者さんをすぐに診ることができます。結局混雑しているので、無断キャンセル自体は大勢に影響はありませんが、患者さんがいないのに、時間まで待たせることは非常に申し訳ないのです。また、予防することで予約を取りたい人の希望もより多く聞けるようになります。しかし、何か良い方法はないでしょうか。
新しい試み 02.08.23
先日、アメリカでのニキビ治療用最新レーザーが日本に入ってくるという情報があり、今までしわ用であったレーザー(スムースビーム)ですが、かなりの確率でニキビ・ニキビ跡に有効だという結果を聞きました。レーザー業者の方から、私に臨床的に試用するよう依頼があり、早速再来週から使ってみようと思います。しかし、アメリカでは非常によい結果でも日本でも同じになるとは限りません。患者さんには了解を得てまだ効果はわからないということをしっかり理解いただいて治療するつもりです。でも本当なら夢のような治療器となるはずで、業者もかなり力を入れています。使えそうな機械であれば大学病院で引き続き試用をするそうです。最近は私の所でそのような機械を使わせていただくことも増え、うれしい反面、データがない治療にはお金をほとんど頂けないというジレンマになっています。医学の発展のためというと聞こえはよいのでしょうが。
予約 02.08.12
最近仕事は慌ただしく、予約もなかなか取れないという苦情を頂くようになって、うれしい誤算です。しかし、やはり予約を取って無断で来ない人も多いのです。特に19時の最終予約の人だと、この人が終わると職員は帰れるということでみんなソワソワしてしまいます。まだ来ないかな.....などと30分待ってみても連絡もなく結局無駄な時間を過ごしてしまいます。確かに逆の立場で、予約を取っても20〜30分お待たせすることも多いので、一方的に文句は言えませんが、ちょっと不満かな.....。それにどうしても来たいという人からメールを頂いて、「ごめんなさい、やっぱり予約がいっぱいです」とお断りする事もあるので、そのような人には申し訳ないと感じます。何か良い方法はないでしょうか。
休暇明け 02.08.02
昨日から休診も終わり(つまり私の夏休みも終わり)、診療を再開しました。さて休み中の日焼けについては.....、予想通り結構黒くなったと思います。もう今は即ビタミンCを塗って、メラニンを抑えるクリームも沢山塗布し、新たなシミができないように必死になっています(早期対策は非常に重要です。予防の方が簡単です)。タバコを止めない呼吸器外科の医師と同じになるのは避けなければいけません。さて、仕事の方はというと、何だか異常に沢山予約の電話やメールが入って、あっという間に予約が埋まっている現状です。忙しい日々は続くのです。でもなぜか痩せないんですよね。どんなに忙しくても。
休暇 02.07.24
私のクリニックも明日から休診・1週間の休暇に入ります。年に一度のリフレッシュです。普段は頭の中は美容外科・レーザーだらけですので、この期間中は全てを忘れゆっくりとリゾートでくつろごうと思っています。でも日焼けだけは避けないと、シミが増えては困ります........。患者さんには注意しても、やっぱりビーチに行くと日焼けはします。シミができないように、当然日焼け止めはこまめに使用し、焼けたら直後にはビタミンCをたっぷり塗って、肌の傷みを修復しないといけません。直後のケアをボケッとして忘れないようにしなければ。
最新機械 02.07.16
また新しい機械の導入が決まりました。しかしながら現行機種のバージョンアップという目的であり、高額の費用を出して導入したわけではありません。現行機種に新しい装置を追加したものであり、日本で初めての導入となります(すぐに大学病院での評価テストが始まるようですが)。最近は日本で初めての機種というのがなぜか私の所に導入されることが起こります。レーザーの業者も単なるビジネスの手段として新しいものを導入するクリニックよりも、きちんとデータを出して評価をしてくれるクリニックに導入する希望をもたれていることが多くなり、また日本未導入の機器も早くに貸し出してくれて評価が欲しいと頼まれたりします。信頼して下さるのは嬉しい限りですが、結局は職員が実験台となり、特に訳の分からない機種ですと実験台というよりも犠牲になってしまうこともしばしばです。その甲斐あってきちんと患者さんに最善の治療を提供できるようになります。職員に感謝です。こんなことを私の知り合いのクリニックも実施しており、みんなのデータが患者さんのより良い治療結果をもたらすのです。
看護婦増員 02.07.10
また、看護婦さんが増えました。仕事が多くなると、どうしても患者さんにかける時間が少なくなりがちです。これを解消するには看護婦を増やして丁寧な対応を心がけるしかありません。小さなクリニックで、規模から考えると本当は2人ほどで十分なのかもしれませんが、きちんとした対応が可能なように4名の看護婦体制を取りました。もちろん労働条件の改善も考慮してのことです。今度の看護婦は今までで一番若い子なので、よく働いてくれそうです。また、他のクリニックでの経験もあるので、仕事への順応も早く、安心して任せられそうです。でも私の仕事は増える一方なのですが.....。
仕事 02.07.01
最近は患者さんも増えて、看護婦も気がつけば3人となりました。来週には4人になります。スタッフを増やさないで仕事が増えると、治療内容も中身が薄くなるために、患者さんが増えるとスタッフ増員を実施するように心がけています。特にピーリングなど治療は全て医療資格を持った者が実施するようにしていますから、患者さん一人にかける時間を確保するためにも、この点はしっかりしないといけません。でも、医者は増えません。ということは私の仕事がどんどん増えることになりますが、もちろん同様に患者さんにかける時間は減らせませんから、結局予約が取りづらいという事態を招くことになります。このあたりがすごく頭を悩ませるところです。私の頑固な方針に賛同いただいて来て下さる患者さんが中心ですから、私以外の医師に診察をしてもらうことができないのです。もちろん私と同じ考えを持った医師が副院長として来てくれれば済むのでしょうが、これは以前に私が教えた後輩でないと方針を理解してもらえないでしょう。最近は年のせいか絶対的自信があった体力も陰りを見せはじめています。ちょっと不安な気持ちになるものです。
レーザーの応用 02.06.25
一昨日はレーザーの業者が主催する勉強会があり、そこに講師として呼ばれました。200名を越す医師の参加がある大がかりなものでしたが、現在使用しているレーザーの主目的以外の応用についてがテーマでした。レーザーというのは面白いもので、理論や物理的な性質を把握していれば(つまりレーザーに関する知識と経験があれば)、かなり応用が利くものです。劇的に効く治療もあるので、じっくり考えるのも楽しいものです。私に与えられたテーマはニキビのレーザー治療というものでした。実際に多くの患者さんに満足を頂いていますが、やはり言いたかったのはレーザーが万能ではなく、様々な併用治療が重要ということです。私の実施している治療法が広まるのも結構なことですが、レーザーの理論を分からずに何となく治療するとろくな事にはならないものです。
治療の限界 02.06.20
どんな治療法でも完全ということはありません。効果のない人もいます。風邪薬でも効かないときがありますよね。これと同じです。肌の状態・症状などによって、いくら御本人が希望しても無理とお断りする時もありますが、おそらく効果があるだろうと思っても効かないこともあります。この点は事前にきちんとお話しするようにはしていますが、果たしてこれが良いことなのか、治療意欲を削ぐことにならないかと考えてしまうことがあります。美容外科は夢のような治療法を持っていると考えている人もいますが、これは論外として、同じ結果を出しても人によって満足度は異なります。ちょっとした変化ですごく満足して下さる人もいますし、かなり良くなっていても全然効果がないと不満を仰られる人もいます。このあたりの気持ちをいかに事前にくみ取ることができるか、これをいつも悩んでいます。
暑い季節 02.06.06
最近、ぐっと暑くなってきました。この季節になるとワキガの悩みを持った患者さんの受診が急増します。しかし、手術の予約枠は一定です。結局手術まで長く待っていただく形になるのです。秋などは手術待ちが1/3になるのにとは思いますが、仕方がないことでしょうか。傷がきちんと治るのには数ヶ月かかります。それまでは落ち着かない状態です。夏直前に手術するよりも秋や冬に手術をして、傷跡がすっかりきれいになる頃に夏を迎える方が本当は楽だとは思います。でも日本全国同じ傾向のようです。もちろんこの季節、脱毛をご希望の方もぐっと増えます。しかし脱毛も最低で半年はかかりますから、同じ事です。ご利用は計画的に。
女好き? 02.05.29
先日、ある美容外科医がわいせつ行為で逮捕されました。知らない人なので本当に悪いことをしたのかどうか何とも言えませんが、総じて美容外科医というと悪徳とか女性に悪さをするようなイメージがあるのは事実です。これが過度になって全くの濡れ衣を着せられたこともあり得るのです。どうも週刊誌の美容外科に対する攻撃は、ごく一部の医師の悪行を全ての美容外科医は同じといわんばかりの雰囲気で書くので納得できません。一般社会でもごく一部に人たちは同じようなことをしているでしょう。これが美容外科医となると面白おかしく書いてしまうのではないでしょうか。さて、私自身はもちろん普通の中年男性です。悪さをする余裕もないし、考えもしませんが、美容外科医の悪いイメージがつきまとうのは非常に心外です。
雇う 02.05.23
メールなどで、私を雇って下さいという話が沢山来ます。看護婦・事務・その他など実に多くの問い合わせが来ます。看護婦はまた増員しようかとも考えていますが、それ以外は現在予定がなく、もちろん求人広告も出していません。でもどうして私のクリニックに就職したいのでしょうか?いまだに分かりません。給料も大手美容外科よりはずっと少ないですし、仕事も楽ではありません。まあノルマもないし、雰囲気が良いのは保証できますが。そう考えてみると、医療従事者にとっても美容外科という領域は情報が開示されていないのかもしれません。多分ネット上でクリニックの雰囲気が分かり、安心できそうなので働きたいということになるのでしょうが、ネットでの情報開示がないとクリニックの雰囲気は行ってみないと分かりません。普通の病院なら何となく分かることも美容外科では個々により様々で、全然違うことをしています。ここで患者さんの立場で考えてみると、自身の体を変貌させることを任せるわけですから情報はもっと開示されるべきなのかも知れません。やはり広告や噂だけでなく実状を知りたい、安心したいという気持ちはあることでしょう。でもこれを上手く表現することは難しいものです。
しわ取り 02.05.16
最近、しわ取り用のレーザーを導入しました。そろそろ1ヶ月経って、患者さんの評価も出てきました。今のところ殆どの方が1回で効果を実感していただいていますが、よく使う表現として、「何か良いみたい」と言われます。非常に微妙な表現ですが、レーザーによるしわ取りにはピッタリの表現かもしれません。当院看護婦によると、夕方には目の下に出来ていたしわが出来なくなった、額のしわが浅くなった、肌に張りが出たなどの具体的な効果が出ていますが、実際は何かが違う、これこそが良い表現ではないかと思うのです。かさぶたもできず、痛みもほとんどなく、化粧もできるという夢のような話で、本当かと疑ったのですが、何か良いというのは非常に分かりやすいかもしれません。また、しわ取りレーザーは簡単なだけに照射方法で雲泥の違いが生じます。きちんと照射しないと効きません。私が導入した新型は従来タイプよりかなり効果が高く安全らしいのですが、それでもきちんと照射しないと効果は出ないそうです。手抜きが許されず、医師の良心が問われる治療です。
2周年 02.05.07
今月12日で私のクリニックも開業2周年です。お陰様で多くの患者さんに来院いただき、リピーターの患者さんも多く、感謝・感謝です。でも開業当初は暇で暇で、雑誌に広告を出してみたり、色々してみましたが、さっぱりでした。この時と比較して、なぜ今は予約が一杯になってしまうのか、私には分かりません。最初の数ヶ月は1日患者数が0人ということもよくありました。私は学会の重鎮でもありませんし、普通の形成外科医です。誠意を持って対処してきたことが良かったのか、でも美容という性質上、近所の内科みたいに口コミが効くわけでもないし、不思議な気分です。看護婦も開業当初は1人でした。今は3人です。でも人数が増えても何故かみんな和気あいあいで婦長が姉御肌のためか上手くまとまっています。このまま続けば良いなあと何となく考えていますが、10年後は分かりません。どんどん新しい機器を導入し、皆さんのニーズに応えるべきなのか、基本に忠実にしっかりとした方法だけを実践していくのか、このバランスが崩れたとき、商業主義と言われたり、古いといわれたりするのでしょうか。難しいものです。
学会 02.04.24
先週後半は長崎で行われた日本形成外科学会に参加してきました。今回は発表もしない、気楽な学会でしたので、情報収集に精を出しました。美容領域ではやはり抗老化療法が主となっていました(手術とレーザー)。レーザー業者のブースではあちこちで引き止められて、そこを去るのに1時間以上かかってしまいました。アメリカで発売されたばかりの機械やまだ未認可の機器などを紹介され、昨年は声もかけてもらえなかったのに......。沢山レーザーを導入しだすとそんなものでしょうか。その中でも私が勤務医の時からお付き合いさせていただいているメーカーさんがあります(お金にならない医者ときちんとつき合ってくれたということですね)。ここはいつも非常に親切ですし、最新の情報を偏りなく教えてくれます。私の一番信用しているメーカーで、営業のUさんは特に博学です。でもしわ取りの件になると、アメリカでもまだ混沌としているとのこと、非常に難しいこともあるという意見でした。私も今週からしわ取りレーザーを導入しました。私の所が新型の日本第1号機という事で、効果は現在1番あるものでしょうが、いかんせんデータが少ない状況です。メーカーもデータがないのですから。アメリカでは数多く実施されているようですが、しわというのは写真で取っても評価が難しく、数値で証明もできないものです。このあたりがデータが出なくて、難しいといわれている所以です。
予約 02.04.15
2週間ぶりの日記です。春休みと学会などが重なり、予約状況が破綻しそうです。再診は何とか無理に予約を取っても、初診の人の予約はなかなか取れないのが現状です。おそらくゴールデンウィーク頃まではこの状況かなと覚悟しています。私が手術からスキンケアまで幅広く診療するためか、患者さんの希望がバラエティに富んでいて、看護婦がパニック状態です。しかし.....、結構予約を取っても来ない人がいるのです。あんなに予約が取れないというのに、実際には1時間で一人しか来院しないなどということも珍しくありません。予約に際し、意思を確認するために折り返し電話をするとか、来院しない人にはお電話にて確認差し上げるとか、現在色々と対策を考え中です。何だか正直に予約を取って来院して下さる人に申し訳ないのです。
元気 02.04.01
先週はひどい風邪に悩まされていました。結構頭は痛いし、熱は出るし.....。でも診療は休めません。何といっても予約が一杯です。患者さんには迷惑をかけられません。坐薬を使って熱を下げつつ、仕事をしました。しかし先週は脱毛のレーザー(2台目!)が納入されたり、成田に新型しわ取りレーザーが届いたりと、事務仕事が多かったのには参りました(レーザーについてはまた詳細を後日報告します)。これで雑誌の取材でも入っていたら倒れていたところでした。今日はもうすっかり元気です。これで当分病気にならないと良いのですが。そもそも私は医者になってから1回だけ倒れています。これは研修医の頃、マイクロサージャリーといって皮膚・筋肉などを血管をつなげて移植する手術後においてです。その頃の上司は非常にトラブルの多い人で、私が助手で入った手術が上手くいかなくて1時間毎に患者を観察するよう指示されました。56時間も寝させてもらえませんでした。その後また長時間手術という前に頭が真っ白になって倒れた経験があります。尿管結石の発作が起こっても倒れず仕事をしましたし、39度くらいの熱なら何とか仕事はできるなど、体は丈夫な方ですが、こればかりは結構きつかったです。
二重まぶた 02.03.20
今月は二重まぶたの手術が多い月です。今日も3人の手術を行いました。私の方法は若干腫れが強い方法なのですが、角膜を傷つけないように注意を払った方法です。でもまだまだ埋没法の恩師の先生に比べると足元にも及びません。結果は大丈夫ですが、如何にもっと腫れないようにするのか、日々研鑽です。もちろんその先生は40年以上も地方都市で美容外科をおこなっていて、これは経験ゆえの技量でしょう。しかし本当に見習うべきは誰もが人格者と認める先生ということです。悪く言う人を見たことがありません。ここだけは経験ではなく心構えです。これだけでもその先生の域に達したいといつも強く思っています。美容外科医だからといって金儲け主義・患者さんの話を聞かないというのは言語道断です。あくまで医師の中で美容外科を専門にしているというわけですから医師の基本「癒す」は忘れるべきではありません。
春休み 02.03.12
久しぶりに更新です。最近は予約が非常に混んでいて、更新する時間がありませんでした。相談メールも増加したため、夜や昼休みはほとんど返信する作業に追われ、手が回らなかったのが現状です。混雑の理由は「春休み」です。例年この時期はどこのクリニックでも手術が非常に混雑します。私も毎日何人もの二重の手術を行いますし、ワキガも特別に1日3人実施したりしていますが、まだ追いつきません。進学で学校が変わったりするので、手術には打ってつけの時期でしょう。それ相応の覚悟をしていましたが、昨年よりは圧倒的に忙しい状況です。予約キャンセルが出るとホッとしたりします。また4月になれば少し暇になってくるとは思いますが、これで私が花粉症だったりすると大変だろうなあと思います。皆様には予約が取れない状況でご迷惑をおかけしています。
形成外科医 02.02.26
大学病院勤務時には同世代の多くの形成外科医がいました。また、学会などで仲良くなった同世代の形成外科医も何人かいました。最近になって、みんなの動向を改めて考えてみると、開業して完全な美容外科医になった人、皮膚科医になった人、自衛隊の駐屯地で公務員医師となった人、地方の基幹病院でばりばりに手術をしている人、大学病院で研究に没頭している人、アメリカに留学した人など実に様々です。みんな自分の思うべき道を歩んでいます。ちょっと羨ましかったりします。自分を振り返ると、大学病院にいた頃は、研究して、論文を書いて、偉くなってやろうと考えていましたし、地方の病院で責任ある地位になった時は手術が上手くなって地域の人に信用される医師になろうと努力しました。ある程度満足いく結果を伴ってきても、なかなか人間関係や地位を巡る対立などに巻き込まれたりして、自分の目標を完全には達成できませんでした。そして今や一町医者の身です。もうこれ以上の道はありません。後は患者さんに評価してもらうしかありません。思えばかなり回り道をしたものです。でももう少し辛抱して大学にいたなら、ひょっとして研究で大きな成果を上げたかもしれませんし、自分の辛抱の無さが悔やまれますが、現在の状況の中でベストを尽くしたいと思います。
取材 02.02.20
最近はテレビや雑誌の取材が多く、ちょっとびっくりしています。こんな小さなクリニックで別に有名でもないのに、どこで情報を手に入れるのでしょうか。いつも来ていただく患者さんから「テレビ見ましたよ」とか「雑誌読みました」などと言われると少し恥ずかしい気持ちです。以前から取材は時々ありましたが、テレビや雑誌は悪いことは言わないので、治療法のリスクなどをよく説明すると結局放映・掲載されなかったということもしばしばでした。それが最近ではリスクを言ってもらった方が良いとまで言われる始末です。よっぽどクレームがあったのでしょうか。それとも美容医療が一般化してきて以前のような何でも魔法のように良くなるという書き方ができないほど一般人の知識が増えたのでしょうか。後者であってほしいものです。
脱毛機械の悩み 02.02.13
レーザー脱毛をお受けになる人が増えたために、夕方の脱毛予約が取りにくくなってきました。特に膝下など広い範囲の人(ワキが終わると、別の場所を希望される人が多いのです)が一人いると機械が塞がってしまい、他の予約を取ることができなくなります。通常予約が取りにくい方が機械をフル回転できて儲かるのでしょうが、やっぱり患者さんのことを優先するともう1台導入する事になってしまいます。ということで同じ機械をもう1台導入することに決定しました。いつになるかはわかりませんが、春先までには何とかしたいと思います。でもレーザー機器って日本での価格は高いんです。アメリカの2倍ほどする機種までありますから。でも何とかリース料が払えれば損はしないのですから、患者さんに満足していただくための手は尽くす必要があります。
もうすぐレーザー導入 02.02.06
去年くらいからしわ取りのレーザー(かさぶたができない、日常生活はそのままで大丈夫な機械)を導入しようと思い、何にするかすごく迷ってきました。しかし、今月後半にアメリカで学会があり、ある程度の結論が出る様子、これを待って導入することを決定しました。現在Nライト、Vビーム、スムースビームのどれにするか、もしくは2台導入するかで悩んでいますが、全ての機械において日本での照射強度の設定が定まっていません。そのために効いたり効かなかったりとクレームも多いようです。これがある程度しっかりと定まってくるようなので、そうなれば皆さんに満足していただけるのではと思っています。現在国内ではNライトは10台ちょっと、Vビームはしわに関しては数台、スムースビームは1台稼働しているに過ぎません。実際にどうなるのか分かりませんが、日常生活そのままで、自分自身のコラーゲンを増やすという点では全てのレーザーは同じ理屈のようです。本当なら夢のようですが、実際は完全にしわは消えないと思います。肌の張りや小じわが浅くなる程度の変化だと思いますが、それでも気になさっている人にとっては朗報でしょう。
責任が持てるかどうか 02.01.29
先週末、日本美容外科学会がありました。そこであるご高名な先生が、雑誌露出回数の多い某医師の発表(ヒアルロン酸注射)に対し、貴方は注入剤に対し、絶対に責任が持てるのか、責任が持てないなら止めるべきだという質問をしていました。確かにコラーゲンやヒアルロン酸といったfillerと称される注入剤はアレルギー等々様々な問題があります(しかし、永久的なものでなければいずれは消えてなくなります)。コラーゲンは良くてヒアルロン酸は駄目というわけではないでしょうが、最近のプチ整形の隆盛に警鐘を鳴らす意味で非常に価値のある発言だと思いました。安易に注入を勧めるのではなく、そのリスクもきちんとお話をして十分に理解の上に治療をする必要があります。私はというと、胸に手を当ててよく考えています。安易に勧めていないか、本当に責任をとれるかなどなど.....。来院した患者さんにはきっちりと話をしているつもりですし、責任をとりますが、先週のCazのプチ整形特集で取材を受け、ちょっと安易に勧める医師の一人になってしまったのではと反省しています。
待ち時間 02.01.18
クリニックは予約制をとっていますが、どうしても一人の患者さんとの話が長くなってしまうと、次の患者さんを待たせてしまいます。医療というのは人が相手ですから、治療時間も予定通りとは限りません。30分ほど待たせることも多いのです。でも、時々予約の際には聞いていなかったお悩みを延々相談される人もいます。こうなってしまうと、見込みとは大きく時間がずれてしまって、多くの方に迷惑をかけるようになってしまいます。そう言う人にかぎって、来院時間が20分ほど遅れたりするのです。
手術後 02.01.11
最近の問い合わせメールで多いのが、他院で治療した手術後の相談です。手術後時間が経ってからの問題はもちろん気持ちも分かりますし、結果が気に入らないなどの相談は回答もできるのですが、腫れはいつまで続くとか、消毒はどうしたらよいのかとか、傷に塗る薬の成分は何だとか、治療後数日での質問もあります。これらは本来治療をお受けになったクリニックでないと分かりません。実際にどういうふうに手術をしたのかもわかりませんし、無責任なことは言えません。本来、手術後のことは治療をした所がきちんと対処するべきものです。電話一つでもかけて聞いてみたら済むことを問い合わせて来る人もいます。治療した医師が信用できないのなら手術を受けるべきではなかったと思いますが、いかがでしょうか。
美容外科は患者さんと医師の信頼関係が重要です。医療行為ですから上手くいかないこともあります。これを事前にきちんと理解していただき、何か起こっても医師の誠意と信頼、責任・患者さんの自己責任の部分など様々な要素で、患者さんときちんと話をして、治療を続けられるような関係を保たなくてはなりません。
年始 02.01.07
いよいよ年末年始の楽しい休診もおしまいで、先週末から診療再開です。年末は慌ただしく、年始は最初の頃が暇というパターンに今年もなりそうです。予約がさっぱり埋まりません。いつもと違うと調子が狂いますが、まあこんな日もあると思って、のんびり構えています。
今年の大きな目標はレーザーの台数を増やすことです(昨年は看護婦等スタッフを増やすことでしたが、念願叶って倍増しました)。さて、しわ取りレーザーも色々登場してきました。私もそろそろ本格的な選定に入りました。やっぱり効果があると分からないと、なかなか導入には踏み切れません。何千万の買い物です。以前同様のしわ取りレーザーが登場した時は、結局効果が強くなくて、非常に業界としては不評でした。ちょっと慎重に考えなければなりません。
テレビ 02.01.07
昨日あるテレビの取材を受けたものが放映されました。結構大きな番組でした。内容的にはおもしろかったのですが、私の説明不足からか、意図していたことと少し違うなということもありました。同業の先生からはちょっとお叱りを受けそうです。制作の方は面白くしようという意図がありますから、これは仕方のないことですし、雑誌と違ってテレビは取材の確認・校正作業がないので難しいですね。また、説明もしていない理論が私が説明したかのように繋がっていたので、もう少し上手く編集をお願いしたかった.....。良い面もあれば悪い面もあるのがテレビ、信じるかどうかは視聴者の判断でしょう。一視聴者としてはおもしろかったのですが、私は少し恥ずかしい。そんな気分です。