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診療日記2000年


今年を振り返って 00.12.29

私にとって今年はクリニックを開業した激変の年でした。最初の頃は患者さんも少なく、暇でしたし、不安も一杯でした。そのうちだんだん患者さんも増え、やっとクリニックらしくなりました。そのぶん忙しくなり、この日記も毎日書くことが大変となってしまい、見て下さる方にはご迷惑をおかけしたことと思います。
患者さんにも「日記を読んでいます」など、色々と励ましの言葉をかけていただき、誠に有り難うございます。振り返ると、インターネットでクリニックを知っていただいた方が多いのにはびっくりします。より一層の内容の充実を図っていきたいと思います。ただ、最近はクリニックのホームページを更新するのがやっとで、なかなかこの個人的なサイトを更新できないのが少し残念です。私はこのサイトの方が、好きなことが書けて楽しいのですが、なかなかそうはいきません。あくまで趣味の世界ですし。
来年も「ビジネスではなく、医療として誠実に診療する」、「費用は事前に明示する」、「納得していただくまで説明をする」、「全ての治療に私が責任を持ち、きちんと管理する」を守っていきます。さらには私にとって楽な治療でなく、よりきれいにできる結果の良い治療をどんなに手間がかかっても行うよう努力していきたいと思います。来院される皆さんは私のそんな方針に同意していただき、治療を続けて下さっているのですから。

今年はこれにて最後となります。


1週間ぶり 00.12.25

この日記を書くのも1週間ぶりです。と言いますのも、最近年末で患者さんが多く、仕事の合間がなかなか生じなかったのです。今日こそはと思い、仕事が終わってから打ち込んでいる状態です。年末は駆け込みで色々治療したいという方が訪れますが、年末の最後の日には大きな手術はできません。どうも美容外科の手術というと抜糸しなくて良い・腫れないなど、大手チェーンの宣伝のように気軽にお考えになる方がいますが、手術はやはり色々大変ですし、手術後にきちんとケアすることではじめてきれいな傷になるのです。


美白 00.12.18

先日、美白で有名な鈴木その子さんがお亡くなりになりました。女史の功績は大きかったと思います。美白のブームの火付け役でしょう。私のクリニックでも美白を望まれる患者さんは多く来院しますし、その手段も肌質によって様々なものを用意しています。ただ、本来美白は健康的できれいな素肌を作り出すものです。化粧で美白をつくるのではなく、肌そのものを白く、くすみ・シミのないものにしていくものであることは言うまでもありません。


最近患者さんが 00.12.13

当院も患者さんの数が増え、何とかクリニックらしい形態となってきました。最初の頃は一日数人なんていうことが連日続いていました。近頃はそんなに混雑はしていませんが、あまり休む間もなく働いています。しかしあまり忙しくなると患者さんにきちんとした医療ができないのではという危惧もあります。いわゆる穴場的な存在で知る人は知っているクリニックになりたいものです。


ヒアルロン酸 00.12.11

以前書いたのですが、ヒアルロン酸注入療法は今話題の治療法です。実際に希望者も多く来院されます。目の下の袋状のくぼみ(クマ状のもの)にも著効で、非常に良い結果が得られています。アレルギーの心配もなく、使いやすい注入材で、今後もっと需要が増えるであろうと予想されます。


ほくろ 00.12.08

最近男性のほくろ治療が増えています。やはり男性でも目立つほくろは気になるものです。当然といえます。しかし、男性の読む雑誌にはそのような宣伝などないでしょうから、探すのはネット上ということになります。多くの方に私のクリニックを選択していただいているのは光栄です。実際にほくろの患者さんは男女数半々です。美容医療業界では女性が主ですから、ほくろだけは別格といえます。


しわはすぐ治る? 00.12.06

このところ寒くなって、肌の乾燥を主とした小じわの患者さんが増えています。スキンケアを中心とする私のクリニックでは、まずスキンケアの重要性をご説明し、症状にあった医療クリームを処方しますが、これを使うと2週間でしわがなくなったという方もいます。しかしながら、しわがなくなったのではありません。肌の乾燥が取れて肌のきめが整うことにより、乾燥じわがとれたものです。慢性的に乾燥じわが続くと本当のしわになって戻らなくなります。この場合レチノイン酸などで半年くらい気長に治療をしないとクリームではしわは改善しないので、ご了承下さい。手当はお早めにということです。


プラセンタ療法 00.12.04

最近話題のプラセンタですが、私自身つい最近までは使用に慎重な考えでした。しかし、実際に当院の看護婦等の身内が注射してみて、非常に効果が高いことが実証されました。しかし、注射だけでは体調を整えるプラスアルファの効果しかありません。皮膚表面からも導入することで、より肌を整える効果があるようです。そこで、注射に加えてプラセンタ溶液を肌からも導入する治療を開始しました。これで無理なく肌を綺麗にすることが出来ると自負しています。トラブルもなく良い方法だと考えています。


完全に取れる? 00.12.01

数週間に一人ほどの割合で、レーザーで絶対にシミが取れるのかと追求してくる患者さんがいらっしゃいます。お気持ちはわかるのですが、そんなに単純なものではありません。風邪薬を飲んだら絶対に風邪が治るのかということと同じです。最善は尽くしますし、最先端の医療知識で治療しますが、シミのタイプによってレーザー後に薄くシミが残ることもあります。事前にお話しすることで納得していただき、少し残る場合は医療クリームを塗って、不安定なメラニンを抑え込むので、問題なく治るのです。ある種のクリニックでは大した説明もせずシミは一律にレーザーということもありますが、私はそれでは絶対にいけないと思います。起こりうることをきちんとお話をし、納得・安心していただいた上で治療を始めるべきであると思います。その際必要となる医療クリームは余計だと言われても........。


脱毛は冬から始めましょう 00.11.28

レーザー脱毛はご存じの通り、治療回数が最低3回は必要です。二ヶ月毎とすると、半年かかることになります。夏に間に合わせるためには、冬から治療しないと間に合いません。いつもそうなのですが、夏に始める方が非常に多い印象があります。夏に始めると早くても2月頃まではかかるものなのです。今度の夏こそ綺麗なワキを希望している方は、そろそろ始めた方が良いと思います。


オイリードライ肌 00.11.24

皮膚がガサガサするのに、脂っぽい肌を通称オイリードライ肌といいます。最近の若い女性に増えている肌のタイプです。当院にも、これでお悩みの方が多数いらっしゃいます。
皮膚の乾燥は、基本的には脂と水の二つの要素を考える必要があります。オイリードライは肌の水分が不足しているのに皮脂は多く出るタイプなのです。肌が脂っぽいからといって保湿を怠る人が多いのが特徴です。肌に水分は十分に供給した上で、皮脂を取る必要があります。皮膚の脂は皮膚表面に層になってべとつきを生じる皮脂腺から出る脂と、角質の間に生理的に存在する角質間脂質という2つがあります。ですから角質間脂質は十分に保った上で、皮脂を減らすことが重要です。しかし洗顔をしすぎると皮脂がとれるのと同時に角質間脂質も取れてしまいます。マイルドにかつ化粧品を十分に落とす、そんな洗顔料がベストなのです。


わきがの治療 00.11.22

最近、ワキガ治療を希望される患者さんが増えています。本日など3人も初診がいらっしゃいました。当院が保険で治療していることも大きいのでしょうが、季節的に今が治療に最適ということも原因でしょう。傷をつくるわけですからいくら目立たないといっても数ヶ月は赤みなどが残ります。夏に間に合うには遅くても初春までに治療を終えた方が良いのです。ワキガの治療は上手に行えば傷跡も目立たず、効果も確実です(臭いが全くなくなるというよりは1〜2割は残るのです。これはどんな方法でも同じです)。お悩みの方は是非治療を受けることをお薦めします。傷がいやならばレーザーで臭いを少なくすることもできますし。


レーザー脱毛・ピーリングは医療行為 00.11.21

しばらく日記をさぼり、申し訳ありません。最近忙しく、なかなか時間がとれませんでした。
さて、先日読売新聞に、レーザー脱毛・ピーリングは医療行為であると厚生省が通達を出したという記事が載っていました。確かに私の所にはこれらでトラブルを起こした患者さんが多数来院します。基本的知識の欠如からくるトラブルも多く、肌に負担をかけるこれらの行為はクリニックでするべきことであると思います。トラブルを起こしたら治療が必要になるのです。それに、トラブルを起こす前ならもっと肌をきれいにできるのですが、一度トラブルが起こった肌は元に戻すのがやっとです。もちろん私達が行う医療行為でもトラブルは起こり得ます。しかしその場合には、通院すれば普通はきちんと対処するものです。


化粧品の使いすぎ 00.11.14

私のクリニックには、美白化粧品を数多く使って、肌質が良くならないという方が大勢いらっしゃいます(ほんとにすごく多いのです)。その人達の肌を拡大してみると、皮膚が非常に薄くなっていて、角質が傷んでおり、さらにしみも出現しているといった状態です。化粧品には角質を剥がしてしまうものが多くあります。限度を超えると、角質が薄くなりすぎて保湿ができなくなり、また炎症が起こりやすくなって、くすみ・しみが発生します。角質を剥がしていくのは、ある程度までは肌の新陳代謝を整える効果がありますが、限度を超えると正常な角質の機能がなくなっていきます。自己判断のスキンケアはトラブルのもとです。そのような場合には一旦美白化粧品をやめていただき、私の処方したスキンケアクリームを使用してもらっています。大抵の方はそれだけでしみも薄くなり、肌質が改善します。ものには限度ということでしょうか。


ほくろは跡を残さず取れるか 00.11.13

最近の患者さんからの質問で多いのは、ほくろは全く跡を残さず取れるのかというものです。答えは厳密に言えば大抵はノーです。でも本当によく見ないと分からないような小さな跡です。ほくろは盛り上がっていることも多く、これは削る必要があります(炭酸ガスレーザーというものを用います)。よって、いくらレーザーが優れていても僅かな跡は残ります。目立たない跡と考えて下さい。もちろん、色だけを破壊するレーザーで治療すれば跡は残らないので、平らなものであれば、跡を残さず取ることも可能です(何回か治療する必要はありますが)。ケースバイケースといったところでしょう。


雑誌の取材 00.11.10

先日、高校生向けの雑誌取材があり、胸の悩みについて医学的見地から答えるという内容でした。もうすぐ発行ということで、雑誌を頂いたのですが、やはり高校生向けゆえに結構軟らかい表現になっており、今までの取材にない新鮮な印象を受けました(今までは非常に固いものが多かったので)。非常に親しみやすい内容で、私の似顔絵なども描いてあり、女子高生は一体どういう印象を持ったのか興味があるところです。


他院でのトラブル 00.11.06

最近、メールにて問い合わせが多いものに、他院で満足しなかったというものがあります。他院の不満を書いておられます。しかし、技術的なトラブルはどうしようもありませんが、結果が思っていたものと違うというのは、医師とのコミュニケーション不足が多いと思います。美容外科が一般的になるにつれ増えてくるものと思います。手術をした医師ばかりが悪いわけではないと思うのですが、いかがなものでしょうか。


ほくろの季節? 00.11.02

最近なぜかほくろの患者さんが多い印象があります。季節なのでしょうか。男女を問わず多いようです。レーザーによる治療は非常に有効で、トラブルも少なく良い方法です。時間もわずかしかかかりませんが、治療前の話は十分聞いていただき、よく考えてから治療を受けて下さい。やはりレーザー治療とはいえ医療行為ですから、化粧やエステとは違って、慎重に判断するべき事柄です。後戻りはできません。


検索サイト 00.10.30

先日、私のクリニックの方のホームページがYahooに登録されました。なかなか載らず、大変でした。しかしながらこの個人のホームページは未だ登録されておりません。いろいろトライしたのですが、難しいようです。本当はこの個人ホームページの方がおもしろいと思っていますし、利害関係が発生しないので、掲載しても問題がないと思うのですが、やはり個人的なサイトは駄目なのでしょう。


乾燥 00.10.27

最近季節が変わり、肌が乾燥して受診される方が男女問わず増えてきました。保険で治療できる、皮脂欠乏性皮膚炎という根本的な加齢変化により皮脂が少なくなってきた方も多くいらっしゃいます。これを完全に治すのは難しいことです。乾燥する季節になったら保湿剤をたっぷりと塗るのが現実的です。乾燥すると角質が傷み、皮膚の抵抗力もなくなり、外部からいろんな刺激が侵入しやすくなります。これでアレルギー・皮膚炎が起こることも多いのです(アトピーは典型的な角質のバリア障害です)。若い女性でも20代半ばを過ぎると皮脂の分泌が減ったり、またストレス・睡眠不足が影響して乾燥が起こりやすく、これを敏感肌と思っている方も多くいらっしゃいます。日本人の自称敏感肌はこういった方が大半であることも事実です。


過労とニキビ;塗り薬で対抗できるか 00.10.24

私はニキビに対し、レチノイン酸やビタミンCなどを用いることで、良好な結果を得ています。しかしながら過労のために肌が傷み、ニキビが悪化してしまうこともあります。これだけはどうしようもありません。今までも何とか対抗できないものかと色々工夫したのですが、難しいようです。非常にニキビが出にくくなって喜んでいた患者さんも忙しいと急にニキビが悪化し、さらに悪いことに白ニキビまで多発します。白ニキビは仕事が楽になってからも徐々に悪化することも多く、後々治療が必要となってしまいます。ミノマイシンなどの抗生物質を内服し、予防することも考えましたが、仕事が忙しいと抗生剤により体調が悪化した方もおり、ちょっと難しいところです。


ピーリングトラブルにピーリング 00.10.23

他医でのピーリングトラブルで以前からスキンケアを実施している患者さんに対し、本日からケミカルピーリングを始めました。その方はハードなピーリングを受け、毛穴がつぶれてしまい、顔中ニキビとなっていた方でした。ピーリング恐怖症を時間をかけて取り除き、スキンケアで非常に良い肌に快復してきたところで納得してもらっての治療です。ピーリングでトラブルがあるのに、ピーリングなんて怖いと思うでしょうが、ピーリングは正しくおこなえば大きなトラブルはありません。もちろん今回の場合、経験がないと、非常に難しい治療になるのですが上手に肌質を誘導することもできるのです。


しみの費用 00.10.20

しみのレーザー治療にかかる費用は一般に1平方センチあたり2万円ほどです。患者さんのほとんどが、そんなに安いんですかとおっしゃいます。よっぽど美容外科は高いというイメージを持たれているのでしょう。ちなみにそばかすは一つ千〜2千円です。どうしても我々業界のイメージとして高いというのが前提で、これが行きづらいという結果になっているのでしょうか。または高い費用を取るクリニックがあるのでしょうか。付け加えて言うならあざの治療は現在ほとんどが保険適応です。1回1万円ほどで治療できるのです。範囲には関係なくです。しかしながら保険を使わないで治療しているクリニックが多いことも事実です。


レーザーの適応 00.10.17

ちょっと前ですが、他医でしみのレーザー治療後、ケロイドになった患者さんが受診されました。レーザーであれば傷跡が残らないと言うのを完全に信じていらっしゃいました。レーザー治療は適応を見極めて、症状にあったレーザーの種類を使ったときに跡が残らないのです。使う医師の側に問題がある症例でした。おそらくほくろの治療などに使う炭酸ガスレーザーを、しみに強く照射したと思われます。もっと良心的に治療しないと、結局レーザーの悪評が広まってしまいます。


エステの危機 00.10.16

本日エステの倒産の記事が新聞に載っていました。確かに今の時代、急激にエステや美容外科が増加し、過当競争です。中には法的に問題があっても片目を閉じて.....なんてことも必要なほど、厳しいのです。女性の美に対する産業は拡大していきます。そして宣伝だけでなく、本物だけが残る時代なのでしょうか。それとも産業としてしっかりとしたビジネスを展開した所が残るのでしょうか。


医療クリームの継続性 00.10.12

季節のせいか最近医療クリームを希望される患者さんが増加しています。しみやくすみ、小じわ、にきびなど用に様々な成分・濃度のものを用意しています。効果は3ヶ月もすればはっきりと実感できますが、中には数ヶ月も来院されない方がいらっしゃいます。私のクリニックのクリームは、冷蔵庫保存でも強い効果を保っているのは2ヶ月ほどです。それに肌の状態を見ながら成分などを調整していくので、ぜひ継続して通院してもらいたいと思います。使ってすぐには効果がないことを念押ししてもご不満に感じられている様子の方もいますし、良くご理解していただくことをいつも考慮しています。


最近の美容外科 00.10.10

最近読売新聞にて、美容整形の悪い面が強調されて取り上げられています。先日も書き込みましたが、手術の基礎的知識の欠如による死亡例など以外にも、様々なトラブルがあるという報道です。大学病院にそんな患者さんが駆け込んでいるというものですが、実際に私のクリニックにも同様の患者さんが多数来院されます。特に当院はスキンケアを中心にしているために、肌のレーザー治療後のトラブルなどが多い印象です。レーザーは切れ味の良い治療ですが、何でもレーザーで治せるという宣伝には閉口します。適切な診断とそれに応じた治療が大事です。別に儲けにならなくても、レーザー以外の地道な治療や保険診療もきちんと加味して診療するべきです。


エステのレーザー、通販のレーザー 00.10.05

最近レーザーがブームです。10万円ほどのレーザーも市販されているようです。当院へも、これらとどう違うのかという問い合わせがあります。実際にクリニックのレーザーは一台数千万もするものです。これと同じ効果が市販のレーザーで得られるわけはありません。レーザーには出力というものがあり、またそのレーザー光の種類などにより安全のレベルが定められています。市販の物は安全であることを謳っていますが、逆に誰でも使えて安全な物はレーザーの出力が弱く、しみやむだ毛に効くようなレベルではないのです。出力の強い医療用の物は取り扱いに注意が必要で、医師などの医療資格者以外は使用する資格はありません。エステもその資格自体法的な資格ではありませんから、無資格者がそんなに強い出力のレーザーは使ってはならないことになります。出力が弱いと、脱毛などでは、また生えてきますから、高価な買い物です。商売として儲かると判断される美容業界では医師も含めて色々とビジネスライクに様々なことをする人が出てきます。もちろん医師やエステティシャンなどで良心的に正しい治療・施術をおこなっている方も大勢いらっしゃるのですが、表に出て、大儲けしているのはそうでない方ばかりというのが嘆かわしい現状です。


医療事故 00.10.02

昨日の読売新聞にて、某大手チェーン美容外科での医療事故が大きく取り上げられました。昨年起こった死亡事故で、局所麻酔薬を上限の倍以上使用した末に起こったものです。もちろん医療は完璧ではありませんから、時にはトラブルも起こり得るでしょうが、医学の常識を守らないと当然の事故となります。現在美容外科は専門的な知識を持たない医師が活躍しています。しかし広告でしか一般人は判断できない美容外科選びでは、大手のチェーン化したクリニックに患者さんは流れます。そこで技術と経験を積んだ医師が治療を行えばそんなトラブルも起こりにくくなるのでしょうが、現実には、オートメーション化された治療を、一般医療の研修も受けない医師達が実施しているのです。形成外科等の研修を積んだ多くの開業医は良心的に医療を行っていますが、大手の宣伝の前に患者さんを奪われていっています。頑張って宣伝をしても資本が違うので、どうしようもありません。日本に正しい美容医療が普及することを望みます。本来は一医師あたり少数の患者さんをしっかりと診れば、そんなに多くの治療はできませんし、そんなに儲かるわけでもないのです。


にきびの治療 00.09.27

にきびの治療で、ピーリングが時間的に無理な方などは、飲み薬や塗り薬の併用療法を行います。しかし、一時的に良くなって受診せず、また悪くなったといっては薬をもらいに来る方がいらっしゃいます。にきびは皮脂腺そのものの問題なので、長期に渡ってケアする必要があります。良くなってもきっちりと治療を続けて、にきびの根本を治すのが重要です。頑張って通院してもらいたいのです。


フェイスリフト 00.09.25

今日、しわ取り(フェイスリフト)の手術を行いました。時間がかかるので、疲れるのですが、患者さんの喜ぶ姿を見るのは非常に励みになります。フェイスリフトの手術にもご本人の希望に応じ何通りかの方法があります。今日は頬のあたりからあごのたるみを取るものでしたが、それでも2〜3時間かかります。患者さんは今度は下まぶたのしわを取ろうかなんて話をされていました。少しずつ若返っていくことは、人生の楽しみとなるはずです。やはり美容外科は幸福の医学だと思うのです。


ヒアルロン酸 00.09.22

先日の学会で、ヒアルロン酸が話題になりました。ヒアルロン酸は注射用コラーゲンに取って代わるであろう人工物で、アレルギー反応が少なく、コラーゲンよりやや長持ちするようです。ちょっと前からしわ取りに用いられ始めています。しかし、何といってもトピックは乳房を大きくするのに使えそうなことです。これが本当なら、私の嫌いな、トラブルの多いシリコンバッグは不要であり、期間が限られる(1〜2年)ものの、安全に胸を大きくできます。ちょっと興味があります。乳房に可能なら、おそらく軟らかい体の部位はどこでもを大きくすることが可能でしょう。


日本美容外科学会 00.09.21

昨日、今日と日本美容外科学会が開催され、行ってまいりました。やはり最新情報を得ることは勉強になります。今回の話題は、いかに美しく年を取るかということです。まさに私のクリニックがテーマにしている事です。肌の老化は避けられません。私のクリニックで実施していることに関しても、いくつかの工夫が発表されていました。早速実施できるような事もありました。金儲けに走るのみではなく、時には診療を休んででも勉強することが、患者さんのためにも大事なのだと改めて実感しました。


知人来訪 00.09.18

今日、アメリカに留学している形成外科の友人(大学の同期)が訪ねてきました。何でも組織工学を研究しているとかで、もうすぐ始まる日本美容外科学会で講演するそうです。研究で頑張っている友人の話を聞くと、自分の以前の研究生活が思い出されました(私はケロイドや細胞の培養などを研究テーマにしていました)。今私の大学の同級生の多くは、海外に留学中です。色々メールが来て楽しいのですが、何だか自分と全く別世界のようで、少し寂しく思います。ほんの数年前までは自分も同じ様な環境だったのですが、今や一クリニックの主で、医学者ではなく、一医師となっているので。


患者数の波 00.09.14

最近の傾向として、日によって患者さんの来院数に大きな波があります。休む間もないほど忙しい日もあれば、全然患者さんが来ない日もあります。以前勤めていた病院でも多少の波はありましたが、何倍も患者さんの数が違うなんてことはありませんでした。運悪く忙しい日に来院した方は待ち時間が増えますし、暇な日では予約なしでもすぐに診察できます。一体どうしたら解消できるのだろうと思いますが、患者さんの都合ですから、こればかりはどうしようもありません。それに忙しい日に来る方はいつも忙しい日に来ます。申し訳ないと思う今日この頃です。


ケミカルピーリング 00.09.11

最近しみ・くすみなどで来院する方が増加していますが、かなりの方がケミカルピーリングに興味を持っていらっしゃいます。しかし、顔が真っ赤になるのではないかとか、しばらく人前に出られないとか、悪いイメージが強いようです。おそらくは不慣れで常識はずれの治療を施したために起こったものなのですが、どうも怖いという先入観が出来上がっているようです。一部のエステや、医院でも医師の監督なしに行われれば、もちろんこういうトラブルは起こり得ます。正直に言って私も以前勤務していた病院でケミカルピーリングを始めた頃は、ちょっとしたトラブルを起こしたことはありました。やはり経験が大事です。効果がないからといって高い濃度の酸を少し長時間作用させると、それまでは何ともなかったのに急激に皮膚が傷んでしまうなどということはあるのです。ある程度の経験を積めばまず大きなトラブルを起こすことはありませんので、安心してケミカルピーリングを受けてほしいものです。顔のくすみを取って透明感を出したり、肌のきめを整えるには非常に良い治療ですから。


しわ取り手術 00.09.08

他院でしわ取りの手術をした方からの相談を受けました。何でも非常に高額の手術代を支払って、効果がなかったとのこと、さらにはもともと手術を受けに行ったのではなく、コラーゲンの注射をしたいと思ったのに、手術を強く勧められ、さらに鼻を高くした方がよいとか様々なことを言われたようです。コラーゲンなら数万から20万ほどで済んだものが何百万!にもなり、うまくいかなかったのですから患者さんの怒りはもっともでしょう。でも、手術は失敗していないのかもしれません。主観のずれはあり得ます。問題はその技術ではなく、患者さんが希望していないことを強引に実施したことです。これにより不信感が強まり、トラブルとなるのです。美容外科は十分話し合ってから最善の方法を行うべきものであると私は考えます。あくまで私個人の意見ですが。


ワキガの臭い 00.09.06

今朝電車に乗って通勤していたら、ワキガの強い臭いがしました。前方に中近東系の方がいらっしゃったので、おそらく外国人の方の臭いであろうと最初は思ったのですが、どうも日本人独特のワキガの臭いに感じました。何駅か過ぎ、外国人の方も電車を降り、臭いの元が特定できましたが、若い綺麗な女性でした。かなり強い臭いなのでお気の毒に思いました。手術をすれば治るのに、かわいそうです。美容外科の悪いイメージがあるから実は治らないとお考えなのか、知らないのか、正しく治療をすればきちんと治る病気なのに。
外人さんは皆ワキガなので、気にするなという考え方もありますが、私から見れば明らかに臭いは違います。ただ、私は鼻が非常に敏感で、昔から看護婦さんに驚かれるのですが。


夏が終わって、しみが増える 00.09.04

残暑の厳しい日々ですが、夏が終わろうとしています。夏の間に日焼けした肌の色が引くと、そこにはしみが浮き出てくるなんていう経験はありませんか?早期にしみ取りの美白クリームやケミカルピーリングを行えば、レーザー治療などしなくても確実に薄くなります。できてしまった後の早急なケアが重要です。でも大抵の患者さんはもう何年も前からしみが出来ていると言って相談に来られます。何でもそうですけど早めのケアが一番です。


医療クリームの秘密 00.09.01

私のクリニックでは、肌のトラブルに対し、医療クリームを処方しています。これは、しみ・しわ・くすみに効果的な成分を試行錯誤の上配合したものです。かなり患者さんから高い評価を頂いていますが、最近当院職員も何となく使用していて、肌のキメが整うと喜んでいます。化粧のりが良くなったようです。職員はまだしみ・しわに無縁な20代の若い女性です。結局肌の新陳代謝を高め、メラニンを抑えることで普通の美肌クリームとして全女性に気軽に使ってもらえる非常によい薬ということになります。若い頃から使用すると、肌の若さを保つことができると考えられます。多くの方に使用していただけたら良いなと思っています。さて、その成分ですが、レチノイン酸やハイドロキノン、各種ビタミンなどの一般的な美白成分を皮膚に炎症を起こさない濃度で配合し、さらに私個人の経験と研究の結果、各種の成分を追加配合しています。それ以上は企業秘密です。


診療再開 00.08.30

今日から診療再開です。夏休みも終了しました。今日は患者さんが沢山来られ、結構お待たせすることもあったので、申し訳なく思います。夏も終了し、しみの患者さんが増えつつあります。しみは夏のUVケアの有無が影響大です。出来たばかりなら美白クリームで十分効果があります。早く受診していただければ良いのですが。


夏休み 00.08.24

明日から当院も夏休みです。開業以来はじめての休みです。思えば開業当初は患者さんも少なく、不安で一杯でした。最近は私の治療法に満足していただいた患者さんも増え、何とかやっているという状況です。また、休みが明けたらこの診療日記も再開します。5日間休みますが、バーチャル美容外科は完成したので、そちらで楽しんで下さい。


休診日 00.08.22

今週金曜日から来週火曜日までクリニックは休診です。しかし、休診を前に広告を出すという、ほんとは休みたくないような現象が起きています。でも夏の休暇は職員のためにも取る必要があります。広告の反応が良い方が有り難いのですが、でも休診。
難しいものです。もう少し考えて休みを決めるべきでしたね。


しみではないのに 00.08.18

頬がしみのように黒くなっている患者さんが来院されました。有名な美容皮膚科のクリニックにあちこち行ってしみと言われ、何度もレーザー治療を受け、治らないとのこと、ちょっと触ってみると粉瘤という皮膚腫瘍でした。よく脂肪のかたまりと言われるものです。しみ取りレーザーでは絶対に取れません。一度触るとわかるのになあと思いますが、有名な言葉で「後から診た医者が名医」というのがあります。最初に診た医者は何の情報もないので、誤診する確率が高く、後から診れば、いろんな治療が効かなかったからと別の病気を考えるのです。医者なんてそんなものです。でも若いうちはそれがわからなくて、自分は名医だと思い、いい気になるのです。ちょっといい気になった自分に反省の意味を込めて。


二重まぶた 00.08.17

お盆は手術の多い時期です。そこで感じるのですが、最近の二重まぶたの傾向として若い方が増加しています。それも中学生や高校生です。さらに親も同意しています。実際にアイプチなどでずっと二重にしているのなら、手術への恐怖心さえなければ手術をした方が良いと思います。手術が恐ろしいもの、異質なものという考えは過去のものです。私も手術には賛成です。ただし、親に内緒は困りますけど。
また、手術直後は数日は腫れますと言っても、翌日に腫れたからどうしようとかお電話いただくことも多いのですが、当然なので安心してもらえるようお話しするよう心がけています。二重の幅は手術直後に納得できなくなくても、腫れが引けば大抵はご希望の状態になりますので、辛抱強くお待ち下さい。といっても他人が見ると結構いい感じなのですが。


レーザー脱毛 00.08.16

いつも一生懸命説明するのですが、一回で劇的な効果を期待される方も多くいらっしゃいます。一回でしばらく生えなくなり、生えてきても毛が細くなる方もいますが、最初の治療では普通に毛が生える方もいます。個人差が大きいのです。でも、ピンセットで毛を引っ張ると、かなりの割合でスーッと抵抗なく抜けるので、これを見ると安心されるようですが。


お盆と患者さん 00.08.14

世間はお盆休みに入りました。しかし、もちろん私のクリニックは診療しています。実際にお盆には手術やレーザーなど患者さんが多くなります。まとまった休みがないことなどからこの傾向は当然でしょう。手術はできるだけ安静が保てる休暇期間中がベストです。でも保険診療の皮膚科・形成外科の患者さんは少なく、これも近隣のオフィスがお休みなので仕方がないことです。


そばかすとレーザー 00.08.11

ここ数週間、そばかすを取りにいらっしゃる方が多い印象があります。特に同窓会や結婚式など、何か大きなイベントの前にです。やはり女性ですから当然のことでしょう。実際の治療はレーザーを照射するだけで、まず一回できれいに取れてしまうのですから、非常に喜んでもらえ、やりがいがあります。もっとこの治療を知ってもらいたいと思います。ただし、全てを一度に取ると顔中にかさぶたができるので、一回につき全体の4分の1程度にとどめた方が無難とは思います。


最近の暑さ 00.08.10

最近暑いですね。紫外線も強くしみの気になるところです。この間取ったしみが再発しないよう日焼け止めは必須です。さて、この暑さで冷房病になりそうです。暑いなか来院される患者さんのためにはしっかり冷やしておいてあげたいし........。風邪を引かないように気をつけないと。


しみ取り続報 00.08.08

しばらくおさぼりで、日記を書きませんでした。申し訳ありません。さて、前回書いたしみ取りレーザーですが、かさぶたが剥がれ、やっと綺麗になりました。跡形なく消えています。自分で治療したため鏡を見ながらの作業で苦労したのですが、無事取れてよかった。患者さんもこれを見ると安心するのではないかと思います。

さて、最近レチノール軟膏の強力版を作成しました。早速自分に使用してみたら、肌の張りが非常に良くなってきました。これはしみ取りでなくてもスキンケアとして結構良さそうです。成分は企業秘密ですけど。ただ、まぶたの周囲はかぶれるようで、うちの妻は少し赤くなってしまいました。使い方をもう少し研究して、早く患者さんにお出ししたいものです。秋には間に合いそうです。


しみ取り 00.08.02

最近、しみができました。私自身です!慌てて自分でレーザーを当てました。やっぱり診察する医者側もしみがない方がいいですから。さらに、小さな薄いしみは年齢に応じていくつかあるので、医療クリームを塗っている日々です。医者自身もケアが必要です。ケアをしない医者に診察を受けたくないでしょう。たばこを吸う医者にたばこをやめろと言われるようなものです。医者の不養生!


暑い日 00.07.31

最近暑い日が続いています。患者さんも日中は少なくなり、夕方の予約が多くなっています。でも、ふと思うに、手術はできれば日中に実施した方が、手術後数時間経って何か問題が起きても対応しやすいのです。夜ぎりぎりで手術が終わり、何らかのトラブルがあった場合、夜中ではクリニックは閉まっています。痛くて不安になったとき、クリニックが開いている時間なら遠慮なく連絡できます。まあ、滅多にないこととはいえ、万全を期すのが最善です。


美容外科と宣伝 00.07.28

以前も述べていますが、こういう仕事は、宣伝と切っても切れない関係にあります。私のような新規開業医は特に、来院する人を増やすためにどうしても宣伝する必要があります。現在、雑誌やミニコミ誌、ビラ、インターネットなど様々な媒体があります。どうしても人の目を引きつけるキャッチコピーが必要になりますが、法的に問題があったり、怪しく見えてしまったり、非常に難しいものです。真面目に美容医療に取り組もうとするほど、経営のための宣伝とのギャップを感じざるを得ません。さらには美容に興味のある人は何を見るのか、クリニック選びは何を読んで参考にするのか、わからなくて非常に悩むところです。その点、インターネットは自分のポリシー・主張を知りたい人にじっくりと伝えられる、本来の医療の宣伝と思います。クリニックのホームページではこの点に留意して作成しているつもりです。それにひきかえ、このホームページでは宣伝抜きに言いたいことを思う存分言っているので、情報発信としてはより正道なのかもしれませんが。


まき爪治療 00.07.27

最近、陥入爪(いわゆるまき爪)の治療に来られる患者さんが増えています。まき爪は爪の横の部分が皮膚に食い込んで、痛みを生じます。形状記憶プレートや手術など、さまざまな治療法が試みられていますが、形状記憶プレートを用いて曲がった部分を持ち上げる方法は爪をある程度までのばす必要があり、それまでの苦痛は大変であると思います。手術は術後の痛みが強く、これまた大変です。私はフェノールという薬品を用いて、爪の根のみを溶かしてしまう方法を好んで用いています。注射の麻酔は必要ですが、メスを使うこともなく、翌日からは普通に靴も履け、痛みも少ないですし、簡便で完治する確率の高い方法と考えています。治療した方には喜んで頂いていると自負しています。苦しんでいる人は多いでしょうから、もっと皆さんに広く知ってもらいたいものです。


肌は変えられるのか、そしてその認知は? 00.07.25

肌の悩みは人それぞれ、女性なら必ず何かしらの悩みはあると思います。しみ・しわ・にきび・くすみ・むだ毛などが代表的なものでしょうか。最近の医学の進歩とともにほとんどの肌の悩みが何らかの方法で改善できるようになっています。しかし、多くの方がそれをご存じないのが現状でしょう。実際にお肌のトラブルは解消できるのに、それも化粧品にかけた費用と同じくらいで!と叫んだところで誰も見向いてくれないんでしょうけど。私もこの開業に際し、こういうお肌のトラブルに対処すべく色々と研究を重ね、経験を積んできました。しかし、実際には認知されるには至っていません。確かに今の美容外科広告の誇大表現や、莫大な宣伝費をかけたCMなど、一般の方にとっては非常に怪しげで受け入れ難きものとなっていることでしょう。当院も宣伝を少々始めましたが、広告の作り方に苦労しています(誇大でなく、無理がない内容)。もっと正しい美容医療のあり方を模索し、広く認知してもらうにはどうしたらいいのか、最近の自分の大きな課題です。そして、正しく行えばケミカルピーリングもレーザーも安全であること、医療クリームも知識を持って配合すれば非常に安価で効果的であることを主張したいのです。皆さんは現在の美容医療、広告にどの様な認識をお持ちですか?


レーザー治療のトラブル 00.07.24

レーザーは最新の機種を競って各医院とも導入するために、まだ日本人に適しているかどうかわからない機種が流通したりします。一部の業者は医師を食い物にしているのか、いい加減なデータを持ってきて、すばらしい機械だから買った方がいいなんて宣伝しに来ます。こんなレーザー機器を使用すると、ある程度の確率でトラブルが生じます。もちろん良い結果も出るのでしょうけど、日本人と白色人種の肌質は根本的に違います。治療後に色素が沈着したりして、大変なことになる人も出てきます。トラブルを起こしてから当院へ駆け込む患者さんを見ると、悪いのは業者なのか、勉強しなかった医師なのか........。しかしレーザー機器は日進月歩で、全ての情報を把握するのは難しいものです。医師に全ての責任があるとは思いたくないですが、最新式にこだわってしまうとそういったトラブルに巻き込まれるのかもしれません。明日は我が身、いつも勉強して、信念を貫かなければ、と思った一日でした。


ほくろのレーザー治療 00.07.19

ほくろのレーザー治療というのは、皆さん非常に高額であるという印象を持たれているようで、治療費を説明すると、結構安いんですねなんて言う方もいらっしゃいます。こんな時、もう少し頂いた方がいいのかななんて良からぬことを考えたりしてしまいます(冗談ですよ)。今まで美容外科は高いというイメージが強いせいでしょうか、数万円の治療費では安い印象を与えるようです。美容医療はもっと気軽に来てもらえるだけの価格設定も重要ですが、手術などは技術料もあり、やはり高額となります。気軽に来てもらえるのは、ほくろや脱毛、しみとりのレーザー、及び医療クリームでしょうか。でも、これが通常の美容整形手術より、もっと皆さんの身近な問題を解決できるものであろうと思います。

普通の方は自分のお肌にいくら投資できるものなのでしょうか。クリニックは場所柄、銀座の夜の女性が多く来院されます。やはり肌が商売道具のためか、かかる費用よりも、いかに良くなるかに重点を置かれるようですが。


最近の雑誌に思うこと 00.07.17

最近、雑誌を見ていて、スキンケア特集が多いのに驚かされます。今日も某誌を読みましたが、にきびやしみ・しわのレーザー、レチノールなど各種療法が大きく取り上げられています。私も雑誌に記載された治療法は、以前より実施していますが、確かに効果は絶大で、患者さんも喜んでいます。しかし、雑誌の編集が理解していないのか、各治療法個々が大きく取り上げられすぎ、総合的に系統だった内容となっていません。本来は一つの治療方法で治すのではなく、患者さんの状態によって色々と組み合わせたり、強弱を使い分けるのですが、一つのものが魔法の治療であるかのように取り上げられることは誤解を生むのではと危惧しています。思えばケミカルピーリングも魔法の治療法としてブームとなり、結局トラブルなどで危ない面ばかりが強調され、現在では必要な人に説明する際に、恐怖心を取り去るのに苦労することがあります。マスコミの力は絶大ですし、我々もそれを利用する必要はありますが、思わぬ展開になることもしばしばです。最近のレチノールなど美白治療がブームのみでなく、しっかりと根付くことを期待しています。この点、マスコミの方よろしくお願いしますね。治療というのは複雑で、すぱっと割り切れるものではないのです。

しかし、雑誌に登場する先生はどのようにコネをつけるんですかねえ。


脱毛治療 00.07.14

最近流行し、当院でも患者数の多くを占めるレーザー脱毛ですが、本当に脱毛の機序を理解していないと医師としての対応に疑問が持たれます。私自身、できるだけ図を多用するようにして、説明を十分に行っていますが、様々な宣伝が氾濫している今、誤った情報に惑わされて、いともすぐに脱毛が完了するかのように思われている患者さんが多いことにびっくりしています。この点を十分にお話ししてから治療を開始しないと、一回で脱毛できなかったなどという苦情が寄せられたら困ってしまいます。レーザー脱毛は数ヶ月から一年、何回もの治療が必要です。また個人差もあります。

私も含め、多くの美容・形成外科医も過度の宣伝を反省し、もっと正しい知識を啓蒙する義務があるような気がします。今後業界として何らかの対応、自主規制があってもいいかもしれません。でも宣伝しないと患者さんは来ないし.....。難しいものです。

なお、昨日記載したインターネット予約のトラブルですが、親切な方からメールでアドバイスを頂き、何とか解決しました。この場を借りて御礼申し上げます。


インターネット予約の弊害と利点 00.07.13

当院は開院して間もないため、広告もほとんど出しておらず、予約の患者さんは専らインターネットを介することになります。しかしながら予約フォームを用いる場合、患者のプライバシーを守るためにサーバでコントロ−ルしており、本人が記載しない限りメールアドレスを調べることが出来ません。メールアドレスの記載がないフォームではこちらではお返事も出せないことになります。ご本人は書き忘れを気づかないでしょうから、ご迷惑をおかけすることになりどうしようかと悩んでいます。こちらから連絡がない方はお電話下さいね。

しかし利点も多くあります。電話ではなかなかご自身の意見がまとめにくいことでも、インターネットのフォームを打ち込む際には冷静に文章をまとめられるため、患者さんの本当の悩み、何が一番気になるのかが非常にわかりやすい気がします。緊張もしないでしょうし。どんな悩みでも伝えて下されば、美容医療を啓蒙したいという立場から、きっちりとお答えしますので、予約でなく私個人のホームページからでもご質問を気軽にして下さい。でもこのホームページのアクセス数をもっと増やさないと、どうしようもないんでしょうけど。


開院してみて思うこと 00.07.12

クリニックが開院して、2ヶ月が経ちました。患者さんはまだまだ少なく、のんびりと過ごしています。しかし、メールはよく来ます。皆さん色々と悩んでいるんだなあと感じています。できるだけ公正にお答えするようにしているのですが、トラブルの相談が多く、うまく答えることの難しさを感じています。他のクリニックの批判は好ましくないですし、かといって肯定するには矛盾している治療を受けたりされているようですし。もっと美容医療を広く啓蒙しなければいけないと個人的に強く思っている今日この頃です。

さて、今後の経営方針について日々悩んでいます。良心的に治療すれば患者さんが増えるという安易な領域ではないため、広告宣伝が必要になるのです。皆さんも美容外科の広告を見たことがあると思います。非常に現実離れした内容の所もあれば、非常に正直な内容を記載しているクリニックもあります。しかし手術が簡単で腫れないとか通院不要と広告している方が患者さんには魅力的に映ります。正直に少し腫れますとかこんなトラブルもあり得ますとか記載すれば、受診してみようという気がなくなることでしょう。良心的であるほど広告内容は難しくなるのです。他院と比較されれば、良いことばかり書いている方が有利でしょうから。でも良心に従って何とかやっていきたいと思うのです。しかし患者さんが来ないと、そんなきれい事ばかりいってられないし........。皆さんはどうお考えでしょうか。


スキントラブルの患者さん 00.07.12

最近いろんなスキントラブルの患者さんが多いのが気になります。にきびの治療を他院で受けて良くならなかったという類のものです。しかし話を聞いてみると正しい治療を受けているようです。根本的原因は本人の生活習慣や、通院をきちんとしていないことによるものが多いような気がします。睡眠不足、飲酒過多、ストレス過剰、コーヒー・油もの大量摂取など本人が自覚しなければいけないものは多くあります。もちろん、医療サイドでもこの点を患者さんにきっちりと説明した上で治療をおこなう必要があると思いますが。患者さんもわからないことは医師にきっちりと聞くつもりで、またどんな生活習慣でも薬さえ使えば治ると思わず、自分自身しっかりと知識をつけることが重要でしょう。


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