アジスアベバのINTERNET事情を少し。
97 年1月よりエチオピアテレコムがPROVIDER事業を開始。現在もテレコムが当国唯一の
PROVIDERである。
96年10月の赴任当時日本のPROVIDERに国際電話で繋いだときの1200bpsという遅さに比べれば
夢のようなスピード(運が良ければ28,800bps)である。
そして、開始直後はまだまだ会員も少なく、ほとんど1回でつながり、快適であった。
ところが、いつからであろうか、エチオピアでもINTERNETが多少普及し、サーバーの
キャパを会員数が越えてしまった。
かなり前から、日中(平日の8時から20時頃まで)は30分から1時間程度ダイアルを繰り返さ
ないとつながらなくなった。いや、それでも繋がらないことも多い。
そう、困ったことに、アジスのPROVIDERは専用線サービスがないのである。
私の個人使用用なら専用線はいらないが、E-MAIL化の遅れた商社ではあるが、さすがに最近は
どこの商社も自前のTLX網を廃止して、E-MAILに代えるとの方針が出ている。
我が社も98年中にはTLXは廃止するらしい。
日中はINTERNETになかなか繋ぐことができないのに、TLXが廃止されてどうやって本社と
交信するか? これが現在のエチオピア駐在商社マンの共通する頭痛の種である。(種どころ
ではない「頭痛」は他にもいっぱいあるが。)
他に、ちょこちょこ起きる問題としては、MAILサーバーの不調、国外への回線の不調
(アジスのAPでINTERNETには繋がるが、エチオピア国外との通信ができない。MAILの送受信、
国外にあるHPの閲覧が不可能。)がある。
とはいえ、自宅で、その日の新聞(特に芸能、スポーツ)を見ることができ、E-MAILで友人と
気軽に話ができるのは、ちょっと前までの途上国駐在員には考えられなかったありがたい事で
はある。
<以下、「みんなの場」への98年12月26日の黒崎さんのコメントより>
エチオピア北部インターネットアクセス事情
帰国してから忙しくて報告が遅れましたが、ここに来てやっと一息‥
と、いうことで北部地方のインターネット事情です。
基本的に、インターネットのアクセスポイントはアジスにしかありません。
ですから、地方都市でインターネットする場合はアジスに電話することになります。
バハルダール:
なんとかアクセスできましたが、電話回線にノイズが多くてなかなかコネクトしません。
ほとんどルーレット状態でした。
アジスにダイヤルアップして電話料金のカウントは始まるものの、結局コネクト不成立で
金だけ払う。ということの繰り返し。 だからルーレット(確率13分の1くらい?)。
ゴンダール:
何回かアクセスを試みましたが全滅。回線ノイズ過多。
アクスム:
このあたり(シレを含む)の電話回線は品質良好です。
なにしろダイヤルが「ピポパ」のトーンダイヤル。つまり電話局には電子交換機が在る
ということでしょうね。
アジス市内と同じような感じでアクセスできました。そのようなわけで、アクセス時の
ギャラリー諸氏にはブラウザでネットサーフィンのデモをサービスしたのです。
ラリベラ:
この村からは電話局のオペレータ経由でないとアジスにつなげません。
ところがオペレータはインターネットのことを知らない…。接続先の電話番号を伝えたら
「電話相手の名前は?」と聞かれました。相手は人間じゃなくてインターネット、と言ったら
「インターネットさんですね」。しかし、つないでみたらモデムが「ピギャ〜〜〜」。
おどろいたオペレータは回線を切ってしまいました。
と、いうわけでインターネットにはアクセスできず。
以上、私が経験した範囲でのアクセス事情でした。
投稿日 12月26日(土) 投稿者 黒崎 義浩