第30回 スコール、停電、断水 (05,09,98)

5分前まで青空が見ていていたのに、雲が出てきたなと思ったら、今まで見ていたビデ
オの音が聞こえないほどの雨。
風も雨も激しい。
社宅の庭が広いおかげと隣の庭のおかげで木が風に揺れるのが見える。
私の知っている日本の町(大阪と東京)では今や味わえない貴重な体験。
自然の驚異というと大げさやけど、忘れていたものを思い出させてくれる。
私の子供の頃は、まだあちこち舗装されていない道路や空き地があって、かろうじて日
本が先進国の仲間入りする前の状態が残っていたと思う。
停電もあったし、断水になるかもしれないと言うのでお風呂に水をためた記憶もかすか
にある。

アジスはいい。
いろいろと便利な生活の陰で忘れていたものを思い出させてくれる。
電気のありがたさ、闇の怖さ、いつでも蛇口から水が出ることのありがたさ、そうしたもの
を支える普通の人々の働き。

日本もたまに計画的に、しかし一般の人にとっては突然に、停電や断水をやってみた
らいいかも知れない。




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