芦生の森

関西最後の秘境 ヒサビサに1号と親子で歩く

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関西以外ではあまり知られていない「芦生の森」。原生林は日本全国あっちゃこっちゃに存在するが、京都北部の低山地帯にもかかわらず、人の手がまったく付けられていない、太古のにおいがする自然林はその存在自体が奇跡的なのだ。現在までこの4200haもの広い面積の原生林を残せたのは、大正10年以来京都大学の演習林として保存されてきたため。「海の日」がらみの7月の3連休、B型1号のケンスケを関西に召集し、ヒサビサに男二人で山歩きをすることになった。せっかくなのでテントを担いでの、のんびり山行とした。


<日時>
2005年7月16日、17日

<メンバー>
B型1号・ケンスケ、無体力トレッカーRIKI

<アプローチ>
とっても遠い。
詳細別途


<コース&たいむ>
生杉 →(2:30) →地蔵峠 → 長治谷作業所(泊)
長治谷作業所 ⇔ 杉尾峠 (上谷往復 3:30)
→ 往路を戻る

<参考ホームページ>
森林ステーション芦生演習林
芦生山の家ホームページ
針畑郷のホームページ



アプローチ


この芦生、大阪からと〜っても遠いのだ。車などというゼイタクなものは無いので電車とバスが頼り。芦生への入り口は2ヶ所、京大演習林事務所がある京都府美山町芦生滋賀県朽木村(現在・高島市)の生杉。美山町へは京都駅からバス5本を乗り継ぐという気の遠くなる行程、一方の生杉もJR湖西線の安曇川駅からバス2本を乗り継がなければならない。
芦生で堂々とテントを張れるのは、唯一長治谷の作業所くらいであり、ここへは生杉から入った方が便利なので、往路はこちらからとする。翌日は上谷の最源流部・杉尾谷から美山に抜けるルートを考えていたら、な、なんと美山からのバスは日曜日は運行していないことが判明(ガーン)、仕方が無いので17日の日曜日は往路を生杉まで戻る計画とした。


京都駅から美山町(芦生)への交通は→コチラ
湖西線・安曇川から朽木村(現・高島市)経由生杉への交通は→コチラ


1号ケンスケは前夜から関西にやってきてRIKIの単身寮(西宮)に宿泊。16日(土)は8:30頃出発する。大阪発9:45の新快速で京都の次の駅・山科へ。ここで湖西線の電車に乗り換え、11:13に安曇川駅に到着。朽木方面のバスは11:33、安曇川駅にバスの案内所があったので、バス停の場所を聞いてついでに切符を買おうとすると、そこのおばちゃんが「回数券がお得ですよ」という。なんと1360円分の乗車賃が1000円で買える!出だし早々ラッキーであった。(ちなみに朽木まで往復正規運賃1440円)。
朽木まで近江ののんびりした車窓を眺めながらバスに揺られる。降りたところは「朽木支所前」、元の朽木村役場だ。ここから生杉行きの始発のバスが出る。待つこと25分、停留所の建物の横にバス(と言ってもワゴンカーのマイクロバス)が来たのでそれに乗り込む。12:25発。乗客は我々2名だけ。まるでタクシーに乗っている気分だ。このバスは高島市営(前は朽木村営)。山間部をぐるっと針畑川沿いに走り、13:20に終点の生杉に到着した。途中の乗客は農家のおばちゃん二人だけという超ローカルバス。ヒマな人はなんかの地図を見てもらえばわかるが、この生杉というところ、ホントに車でいける奥の奥にある。


朽木支所前バス停 生杉バス停とマイクロバス 生杉にある民家。



B型ファミリー、生杉出発 暑い!


生杉からいよいよ芦生原生林に向けて出発!まずは地蔵峠を目指す。まもなく梅雨明けの時期でかなり蒸し暑い。アスファルトの道路をテクテク歩く。当初は生杉谷沿いの山道を行くつもりだったが、分岐が分からずそのまま1時間、生杉の駐車場まで歩いていってしまう。途中クチクボ峠に登る分岐があったが、暑くてパス。駐車場からも三国峠への分岐があるが、全く行く気なし。ただただ一番楽なルート(林道)で地蔵峠に向かう根性なし親子であった。ここまでで汗が全身から吹き出てしまった。生杉駐車場から地蔵峠までは約40分弱。

杉並木がきれい(けど暑い!) 生杉P(暑い!) 地蔵峠 ここが芦生の入口



B型ファミリー、芦生に到着!雰囲気がイッキに激変!

さあ、いよいよ芦生の森の入口に到着したぞ。なんだか雰囲気ががらっと変わったような気がするなあ。ここから枕谷まで降りる(10分程度)。枕谷に降りたRIKIはその雰囲気に触れるなり「いいねえ!いいねえ!」を連発。いや〜原生林の雰囲気満点ではないかい。しっとりとした深い緑に流れる水が実にかろやかなのである。「お〜童話に出てくるような森だあ」。いちご摘みの少女が現れそうである。枕谷をほんの少し下ると由良川の本流との出合(中山神社がある)、そこから10分ほどで今日の幕営地・長治谷の作業場に到着する。時間は15:50。

枕谷 長治谷作業場


長治谷作業場にホタルが舞う


この長治谷作業場、幕営地にはうってつけの広場。芝が植えてあり、ご丁寧にもテント用の台座まで6,7台用意してある。水もすぐ横で沢水が取水可能。さっそくテントを張って、のんびりと食事の準備。いいのか悪いのか焚き火もできるようになっているため、落木を拾ってくる。今日の食事は豪華にステーキ&ミニバーベキュー、RIKIはそばの沢水で冷やしたビールを2本イッキ飲み。最高なのである。ただ季節的にアブとかヤブ蚊が多い。虫除けがあればよかった。他の幕営者は3組。夜は焚き火を楽しむ。ふと見るとホタルが1匹飛んだ!「おお!自然のホタルは初めてだぁ〜」、1号も喜んでいるのである。「舞う」というほどではないが、数匹がかわりばんこで飛ぶ「わび」の光景はかけがえの無い思い出になった。

秘密兵器でミニバーベキュウ こいつは最近よく食う ホタルの親分?


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