谷沢家のパルサーも早いもので購入から3年が経過しました。日本全国共通の行事、車検の季節がやって来ました。もともとコストパフォーマンスを重視する谷沢君は、デーラー車検の金額にはどうも納得できないでいたし、自動二輪の時代にもユーザー車検を経験していたので、今回は初めて普通自動車のユーザー車検に挑戦することになった次第です。
一般的にデーラーの車検費用は10万円から15万円程度というところでしょうか。これは交換部品等の程度により前後します。でも10万円といったら結構大きいですよね・・・なんだか、ただでお金を取られるような気がしてしましますよね。
でも実際には払わなくていいお金かも知れません。金額の内訳を考えてみた人はどの位いますか?一般的な車検費用の内訳は下記の表のような物です(参考)
(1)自賠責保険 | 31200円 |
(2)重量税(1〜1.5トン) | 37800円 |
(3)書類代 | 40円 |
(4)24ヶ月定期点検費 | 25000円 |
(5)車検代行手数料 | 10000円 |
(6)下回り洗車、塗装 | 6000円 |
合計 | 110040円 |
これは一般的な例だと思います。これにブレーキパッド交換とか、ラジエーター液の交換とか、エンジンオイルの交換等のオプションが追加されると1〜2万円ずつアップしていきます。ユーザー車検とは上記の(1)〜(3)までの本来必要な経費のみで済ませてしまう経済的なメリットと、(4)の点検を自分で行うので愛車に対する理解度の向上と次に述べる、過剰な整備によるコストアップを抑えることが出来ます。
過剰な整備とは、だいたい最近の国産車は品質的にも高く、年に1万キロ程度の走行であれば何も交換が必要な物は無いはずです。しかし顧客の意識として「車検を通る」=「これから2年は安心して乗れる」とする意識が強く、例えば車検取得後半年で消耗部品が交換時期を迎えた場合「何故このあいだ車検を通したのにもう修理が必要なんだ」とクレームが来るため、交換時期がまだ来ない物でも取り替えてしまうためです。又、ディーラーとしても本来業務の自動車販売では他社との競合で薄利多売を要求されているので、整備の方で取り返そうする意識があるのは当然です。6000円もする「下回り洗車、塗装」などコイン洗車でざっと洗うだけで充分なんですから。
しかし、近年、ユーザー車検に対する陸運局側の態度も軟化し、受け入れ側も「本人にやる気があれば通る」レベルに来ていますし、ユーザー車検のハウ・ツーの書籍も多く出版されています。さらにインターネットでも多くのユーザー車検の取り方のページが有り、ずいぶん参考になりました(Yahooで「車検」で検索すると丁寧な解説ページが多くあり驚きます)。
私が声を大にして言いたいのは「日常の運行前の点検が義務づけられているのだから、12ヶ月点検だろうと24ヶ月点検も個人で出来る」とゆうことです。ためしにグローブボックスに入っている「点検簿」を見て下さい。自分で手にする事が初めての方もいるでしょう。12ヶ月点検の例を上げれば「ブレーキペダルの踏み代」、「タイヤの空気圧」、「加速の良否」等の当たり前で普通に使えば狂いようのない点検事項が羅列したるだけです。自分で全部見てもなれない人で1時間もあれば済んでしてしまいます。レベル的にはビデオの予約が出来る人なら可能なことしか要求されていません!
なんだこれだけ?という内容で、これで1.5〜2万円が浮いてしまいます。24ヶ月点検(新車購入の場合は36月目の点検)では点検項目が増えて、「排ガスの数値」や「車輪の軸のぶれ」等の測定器が無いとチェック出来ない項目が出てきて、やっぱり個人では出来ないのかとあきらめてしまうところですが、ここが大きな落とし穴なのです。先日の法改正により、「24ヶ月点検は車検取得後に受けてもよい」とゆうことになったので、ぶっちゃけた話では「未整備で車検を受けられる」ということなので、測定器の必要な項目は検査を保留し、車検に受かれば「適正範囲内であったことの証明」であるので「車検を持って検査」が終了し、わざわざ民間の整備工場でお金を払って検査する必要がなくなるという、まさに「一石二鳥」な道理になります。(検査官の心証が悪くならないように測定器の不要な点検は終了させておくことは言うまでもありません)
事前の準備
・車検場の予約
便利な世の中で電話で自動応答にプッシュホンで回答するだけで予約が出来ます。予約できるのは希望日の一週間前からです。ちなみに車検は有効期限の1月前から受けられます。(私のようにあと2日まで粘らない方が精神的によろしいでしょう)
・整備
点検簿の12月点検と24月点検が埋まるようにチェックしましょう。(過去の12月点検をやっていなかった場合は12月前に戻った気分で欄を埋めていくことをお奨めします)
・お勉強
ユーザー車検の本を1冊購入、借りて勉強しましょう。必要な書類、当日の手順等詳しく書いて有り1500円程度のもとはあっと言う間にとれてしまいます。会社の行き帰りに1週間も読めばばっりです。
車検当日
・休暇を取得する
車検場は平日のみの運営です。会社員ではこれが一番難しかったりして・・・余裕を持って一日取得しましょう。私が行ったのは陸運局横浜支局です。第三京浜、港北インターから15分、中原街道沿いです。
(陸運局、車検ライン全景)
・書類を書く
本を見れば楽勝!代書屋さん・・・いりません
・受付
書類を提出します。不備が有れば指摘してくれます。
・見学
早く着いてライン検査の見学をしておきましょう。これは必ずしないと後で困ります。
・検査受験
いよいよ、検査です。ラインに沿って検査を受けます。正味10分ぐらいで、あっと言う間の出来事です。
車検の実際
・外観検査
柄の長いハンマーを持った検査官がボンネットを開けて車体番号を銘板で確認。ライトやウインカーのチェック。ハンマーでホイールのチェックをさっとします。この間2分程度、ノーマルなら問題有りません。
・ブレーキ、スピードメーターチェック。
最初に検査するのはブレーキ、ローラーに前輪を落とし、ニュートラルで指示に従ってブレーキを踏みます。前輪、後輪、サイドブレーキのチェックをします。スピードメーターは自分でローラー上で加速して40キロになったら天井からぶら下がっているスイッチを押して合図します。この間3分程度・・・
(左はラインの入り口)
・ライト光軸、排ガスチェック
次はライト光軸です。ハイビームにして機会が自動的に移動して測定します。光軸はよく車検時に狂っているため事前に予備車検場での検査(1万円前後)を進める書籍も多いですが、ダメなら調整に行けばいいだけでしょう。(一日に同一料金で何回でも検査可能)排ガスチェックは測定器の棒をマフラーにつっこんで測定結果を待ちます。この間3分程度・・・
・下回り検査
下回りピットに車を進め、下で検査をしてくれるのをひたすら待ちます。カンカンとたたく音や強制的にステアリングを操作されます。この間3分程度・・・・
・総合判定
最後に出口に車をすすめ総合判定を受けます。
合格ならハンコを押してもらい終了。じつは私はリヤブレーキが不合格で、もう一度列に並ぶよう指示があり、不合格の部分だけ再検査をしました。2回目は祈るような気持ちでブレーキを床に着くぐらい強く踏み込みました。
・書類発行
検査終了した書類を窓口に提出。1分程度で新しい車検証とフロントウインドに貼るシールをもらい終了!合格を実感!!
午前中に書類を作り、下見を終えていたので、午後の予約で1時から直ぐ検査を始め、車検証を発行してもらい時計を見ると1:30でした。
新しいシールを貼り付けうれしさ満杯です!
・最後に
一番大事なのはやる気と愛車を理解しようとする姿勢。これが有れば合格します。検査で大事なのは他の受験者のライン検査をよく見て操作を頭にたたき込むこと。実際僕もずいぶん上がっていました。
やはりラインは業者の方が多く、もたもたしていると厳しい視線を感じないわけではありません。でも合格したときのうれしさはお金が浮いたとゆうよりも、深く愛車と関われた喜びを感じました。
みなさんもチャレンジしてはいかがですか?