ありがとうパルサー

2003年8月1日

8年乗った愛車の日産パルサーを諸事情により手放した。

平成7年の7月にラルゴディーゼルターボと交換にやってきたパルサー4dr、X1はなんの変哲もない1500DOHCの100PS。第一印象は無駄に長いホイルベースが不格好で自分が買うとは思っていなかった。しかし出会いとは不思議で我が家のガレージに収まっていた。

妻の免許取得のため導入となったため、ある時は先生のように順応に、ある時は僕の運転でエンジンをぶんまわされ・・・8年の間順応に勤め上げた。

大きな故障もなく(一度右側後ろのドアのパワーウインドウの樹脂製リングが割れウインドウが上がらなくなったトラブルだけだ)安全に僕の家族を乗せていたパルサーは今週の水曜日に下取り車として日産のディーラーにおいてきた。日産に行く前に最後の洗車をしたけれど、曇り空から雨が降ってきて、すぐに雨に濡れてしまった。

まるで涙雨のような気がした。

代わりに来る新車のセレナの納車のうれしさより、パルサーを置いて帰る寂しさが大きかったのは気のせいだろうか。

3回のユーザー車検、2回のタイヤ入れ換え、長男の誕生で病院から連れて帰ったのも、急病で病院に駆けつけたが時すでに遅く、そのまま帰らぬ天使になってしまったこと、失意の中で次女の誕生、ずっとパルサーと共に過ごしていた。

大げさかもしれないが一つの時代を共有したパルサーとの別れがものすごく寂しい、自動車を手放すことがこんなに喪失感を伴うのはこれまでになかったことで自分ながら驚いている。

先週、友人と家族で山梨に1泊旅行に出かけた。大切な友人がパルサーの雄志をデジカメに納めてくれたのがものすごく嬉しかった

パルサー(名前はつけてなかった)、8年間ありがとう。本当にありがとう

旅行の夜、宿の庭に水銀灯の光を浴び、静かにたたずむパルサーのタイヤにビールをすこしかけた。ご苦労様、声に出さずに言った。

そして、まだよそよそしいセレナ、宜しく頼むね・・・・