「うんち」の話である(食事中の方はここでお帰り下さい)
先日会社の集団検診で大腸検査があった。35歳以上の希望者のみの受診である(年がばれるが)。検査方法はいたって簡単、「うんち」の提出である。
いわゆるひとつの検便で、連想するのは小学校の時にやった小さな銀色をした金属の蓋付き缶に割箸で大便を詰めて提出したあれである。
子供心に鞄に大便を入れて登校するのが妙に日常生活から外れているのを感じ、いつも通う道のりもすこし違って見えたような記憶がある。クラスのみんなも同じ様で、机の間を大きなビニール袋をもって回収に回る学級委員だか保険委員のクラスメートは決って鼻をつまみながらしかめっ面をして袋を持った手をまっすぐに伸して体から放そうとポーズをとっていた。
「うんち」は小学生にとってタブーの一つであったことは確かである。学校のトイレで男子が大便をしよう物なら「ばい菌」扱だった。どうしても我慢できない時は、遠くの校舎のトイレに隠れて行ったものだが、今の小学生はどうなのだろうか?
話はそれたが、今の検便は違うのである。何が違うのかと言えば容器が違う。妙に宇宙的である。容器はボールペンのようで直径7mm、長さが10cmぐらいの透明のケースに無色透明の液体が少し底の方にたまっていて上端の蓋を廻すと直径2mm、長さ9cmくらいの先端にくびれが施してある細い棒が付いてきて、その棒の先端のくびれの突起に大便を少量こすり採り再び棒をケースに納めるようになっているのである。
ネジ部は精密に出来ているのでねじ込んでしまえば想像しうる事故は起らないようになっており、なにより清潔に運搬できるような工夫がされている。
検便キットには、水洗便所で便を水没させないような流せる素材で出来たA4サイズの便受け紙、上記の容器2本、説明書、密閉できるビニール袋が一式となり、3日の内に2回採取するようにとのことである。(便秘の人は大変だなあ)
さて実際にその棒で自分の「うんち」を採取した感想だが、これが適量を採取するのが意外と難しい。多すぎたり、少なすぎたり何度もやり直す。そんなこんなで、いつもなら出してしまえばそれほど関心を寄せるものではない「うんち」と顔を突きあわせて、棒で突っついてみて判ったこと・・・以外と繊維質なんだ粘性も見た目よりある・・・臭いは・・・口で息をしていたので判らない・・・
無意識のうちに毎日体から出ていく物をまじまじと観察するのも視点が変って良い物である。好奇心ついでに全国から集った「うんち」を検査する工場の見学をしてみたいものである。やはり完全機械化のオートメーションなんだろうか?
そういえば、書いていて思い出した・・・小学校の頃、大好きだったあの子が検便を提出するのを見て「ああ、あの子もうんちするんだ・・・」妙にどきどきしてたっけなあ。
もひとつ、ドクタースランプあられちゃんも「うんち」突っつくの好きだったよなあ・・・