いつからなんだか、無性に文章を書きたくなった。
ただの文書なら仕事で種々の書類を作ったり、毎日メールを書いたりしているのに、表現の場として文章がとても魅力的に感じるようになった。
このところ図書館づいているので、結構小説を読んでいるのもその影響かも知れない。文章で生業を建てている人たちへのあこがれ、最近強く感じる。
実際は物書きで食って行ける人がどのくらいいるのか知らない。小説だけで稼いでいける人間も少ないのかも知れない。小説家をめざしている商業エッセイシスト、雑誌記者、書店で見かける媒体に寄稿する数だけライターは存在する。
難しいことは抜きにして、思い立ってキーボードに向かってみた。誰も見ることのないかもしれない文章、ただ書きはじめた。
実は子どもの頃から作文は苦手だった。いや、そんなに苦手ではなかったのかも知れないが、いい点をもらったことがなかったので苦手なんだと信じ込んでいただけかも知れない。以後理系の頭と自分に言い聞かせるようになったような気がするが、人生の可能性なんて中学校当時で決まるわけ無いよね。今なら分かるけど当時は純真だったのかな。真摯に受けとめていたような気がする。自分の子どもに「そんなに気にするな」と言ってやらなければと思う。
なにかで読んだ話で、子どもをこの世に産み落とせる女性と違い、男はこの世に生きた証を残すために必死になると言う。物を書くという行為もそれに当たるのだろうか?
そんな大げさではないけれども、あの頃にこんな事を考えていたんだと思い出せるタイムカプセルを埋めるような物かもしれない。
タイムカプセルを作る道具は数年前に水本(*1)から譲ってもらったアメリカ製のノートコンピューター(*2)だ。