三城ビル
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外観



所在地:愛知県岡崎市曙町
敷地面積:334.05u
延床面積:999.96u

構造設計:三城設計 三城 繁伸 TEL 0564-87-2160
 三建工業株式会社(本社ビルは 綜・環境計画研究所 設計)
設備設計:株式会社 啓設備設計
施工:鹿島建設 株式会社

この建物は家康ゆかりの古い城下町に建っています
近くには八丁味噌の蔵や日 古いお寺や神社など
たくさんの歴史的建造物が残されています
またこのあたり一体は石屋町でもあり
その歴史的景観に建物をどう馴染ませられるかが
この計画のポイントでした
同時に
伝統的な建築要素を現代的にアレンジし
歴史的な連続性を持たせつつ
新しい景観の創造を試みています
正面の「低い棟」と「高い棟」の組み合わせは
比較的低い建物の続く街並みに対し
新しい建物が唐突に存在するのではなく
街並みにしっくり馴染むようにデザインされたものです
この建物は
地域密着型企業本社とオーナー親子の2世代2世帯住宅を有する複合テナントビルです


階段裏

高い天井の吹抜空間は
軟らかくうねる列柱の続く
優しい路地空間です
路地の上空には橋が掛かり
橋を渡りながら声を掛け合えます
また路地は
道路と事務空間を自然に結びます


列柱越しの階段

列柱越しに軽く跳ね出した階段を観ます
階段の取り付いている壁は薄いピンク色の砂岩です
コンクリート打放しは普通型枠合板を使用していますが
ピーコンをできるだけ使わない特殊な工法です

ピーコンとは
型枠の壁厚や柱厚を決めるときに使う部材で
プラスチック製のカップのような形をしています
セパレータ(鉄筋で作られている)の両端にねじ込み式で使用します
これらは
型枠にコンクリートを流し込む際
圧力で型枠が膨らもうとする力に対抗する部材です
普通は45pくらいの間隔で取り付けられることが多いと思います
最終的にはピーコン自体は取り外してしまいますが
コンクリート打放し面にポツポツと穴が空き
打放し面のアクセントになります

手前がオーナーの本社です


壁画

モザイク壁画は友山智香子さんの作品です
大理石+イタリア製ガラス+陶片を使った抽象絵画で
画題は「飛翔」
自由に創造を羽ばたかせてご鑑賞ください

モザイク画とは
古代ギリシャやローマ
またビザンチン時代に技法が確立した壁画の技法です
大理石やイタリア・ベネチアのガラス
陶器片などをモルタルで固め制作します

友山智香子 連絡先 TEL/FAX:03-3904-2822


4階住宅 1 4階住宅 2

4階は親夫婦の住まいです
中央の坪庭は明るい陽光と爽やかな風をもたらします
和室はこの坪庭に面しています
ちなみに5階は息子夫婦の住まいになっていて
この坪庭を介し
適度な距離を置きつつも
精神的な絆はしっかりと持てるよう計画しています


浴室

岡崎の町を眺めながら
ゆったりと湯舟につかる心地良さ
一日の疲れが癒せます
樹齢数千年の古代檜で造られた湯舟は
香りも最高です


5階住宅

5階は息子夫婦の住まいです
居間は
本棚と収納だらけです


1階喫茶店

1階にある喫茶店です
オーナー直々の経営ということもあり
朝の6時から開店し
会社勤めの方が出勤前にちょこっと寄ったり
近所お年寄りの方々が散歩の途中に立ち寄ったりと
ちょっとした憩いの場となっています
テーブルは
オーナー所有の山から切り出してきた材木で
厚さ10p以上ある無垢板のヒバ材です
建物設計者のデザインを
オーナーの製材所で加工製作しました


夜景

夜はこんな感じです



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