加 藤 邸
GARAGE HOUSE
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外観



所在地:東京都中野区本町
敷地面積:50.02u
延床面積:140.14u

構造設計:三城設計 三城 繁伸 TEL 0564-87-2160
 三建工業株式会社(本社ビルは 綜・環境計画研究所 設計)
設備設計:和設備設計事務所 小谷野 和広
施工:大栄工業株式会社 糟谷 誠 TEL 03-3383-6611


この住宅は
敷地15坪という狭い敷地に建つ都市型住宅です
外観はコンクリート打放し表面にエンジンのシリンダーをモチーフにした刻みを施し
建物自体に「ガレージ」としての予感を表現しています
大小の正方形窓には無垢の木の化粧枠を廻し
またスチールドアとシャッターにも無垢の木板を張っています
こうすることで街並みにヒューマンなスケール感を蘇がえらせることができました
とは言え
いずれこれらの化粧木は変色し朽ち果て
コンクリートも汚れ
建物は一見ただの煤けた物体となってゆきます
しかし
むしろその時が「ガレージ」の完成で
この住宅の完成と言えます


ガレージ 1 ガレージ 2
1階のガレージは
ご主人の趣味の空間です
壁・天井は全てコンクリート打放し仕上で
奥さまの次に愛していると話されている大型バイクが2台
家族同然ゆったりと留まっています
スキップしてホームシアターへ上ります
ご主人も奥さまも映画や音楽が大好きで
週末のほとんどをここで過ごすとのことです
120インチのスクリーン画面が
大迫力です

ホームシアター(映像音響):サウンドクリエイト 担当 金野 匠、マイケル 花城 

ステレオサウンド社の別冊 HiVi「ホームシアター 2001年秋号」に巻頭特集で掲載


ダイニングより窓を観る

ダイニングからブリッジ越しに
FIX窓を観ています
右が和室です


ダイニングキッチン1 ダイニングキッチン2 ダイニングキッチン3

2階はダイニングキッチンです
キッチンは建物の中心にあり
そこからは1階のホームシアターや3階のアスレチックルームなど
建物全体が見渡せます
また正面の大きな窓から外の風景が見えるのも気持ち良さそうです
ダイニングには無垢一枚板の手作りテーブルと
素朴で可愛らしいデザインの手作り椅子が置かれ
温かみのある空間になりました
ちなみにスツールは設計者と家具製作者の合作です

家具制作:ウィステリア家具工房 藤本 充郎、藤本 寿枝 
TEL 042-550-6754 Mail wisteria-f@nyc.odn.ne.jp



浴室

3階の浴室は間仕切りの無い一体空間です
裸のままトレーニングもできます
大きなトップライトからの光は南国の開放感をかもし出しています


模型 1 模型 2 模型 3

私たちは
平面図だけでは解らない3次元方向の感覚を
模型を造って確認します
今回も空間の繋がりや流れは
この方法で見極めました
打ち合わせには模型が大活躍です

模型制作:桑山 学(設計者)


階段 1 階段 2

階段の床はエキスパンドメタルでできていて
トップライトの光を透過させると同時に空気も通過させます
丸い筒状のダクトは
冬は3階の暖かい空気を1階に
夏は1階の涼しい空気を3階に送り込んで
建物内を一定の温度に保たせる働きと
結露防止の機能を担っています


屋上 1 屋上 2 屋上 3

屋上に土を載せることで
都心に12坪の庭を造ることがでました
ここは家庭菜園やハーブ園として一年中楽しめる場所です
ご主人はリクガメの「へるへる」をここで遊ばせます
カメの餌はコマツナ、モロヘイヤ、シロツメグサなどで、全て自給自足です

このような屋上緑化は
室内への断熱効果もさることながら
ヒートアイランド現象や都市洪水などの都市問題の対策にも効力を発揮します
私たちは使命感を持って、環境への取り組みも提案し続けたいと思います

何はさておき
ここで飲むビールはもう最高です
みなさんもどうですか


−−−−− 加藤さんのコメント −−−−−


おかげさまで、素敵な家ができました。

竣工以来、随分と多くの知人/友人が我が家を訪れましたが、
皆、例外なく「私の期待通りの反応」を示してくれるので、
ホームパーティが楽しくてしかたありません。
<皆それぞれ価値観が違うはずなのに皆が認める家>
<そして誰よりも自分と自分の家族が満足できる家>
これが我が家です。

成功の秘訣は「すばらしい建築家との出会い」でした。
当初、ショールームやハウジングセンター巡りをしていた私達夫婦は、
一人の建築家と出会うことで
モデルハウス等より「ずっと上の選択肢がある」ということに気づきました。
そして建築家(または設計事務所)に仕事を依頼することで、
@ 構造方式や仕上げ材料、間取りを「本当の意味で」自由にデザインできる
A 自分の敷地を最大限に有効活用できる
B 各種建築コストを自由に配分でき、費用対効果が高まる
といったメリットがあると考え、建築家による家作りの道を選びました。

出来上がった家はテレビや雑誌の取材を受けるほど、
ユニークかつ品質の高いものになりました。
しかし、一番満足している点は「住みやすさ」です。
これは、自分達のライフスタイルに合った家を一から設計して初めて可能になることです。
また、「施主のライフスタイルを十分に理解できる建築家」との出会いも必要です。

私達の家作りは、桑山さんと出会った時点で既に成功していました。

桑山さん、そして我が家の設計/建築に携わって頂いた皆さん
本当にありがとうございました。

プレート

建築関係者全員の氏名を刻んだプレートが
玄関横に設置されています



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