山行記 2007年チンネ再々チャレンジ!編


北アルプス 後立山 劔・チンネ登攀
2度有る事は・・・?3度目の・・・?
今年もやりました、3度目の剱はチンネ。さてさてどうなる事やら・・・

メンバー
大森さん:なつこ、おいら

7月29日:雷雨のち曇り
7月29日
13:35 埼玉自宅発、直後から雷雨
18:10 行動食の買出しを済ませ、信濃大町は山岳旅館いとうさん集合。曇り。
夕食、参院選(ちゃんと投票は行きましたよ!!)の速報を見ながら宴会、23:00 就寝

7月30日:霧雨
6:00 起床、信濃大町雨。
なんかモチベーションが上がらない・・・どうしたって、雨はいやなもの・・・
6:20 朝食
7:10 信濃大町発 降りそうな曇り
ちゃたろうのトランクにザックを押し込んで3人乗りで移動。
8:00 扇沢発
トロリーバス、ロープウェー、ケーブルカートロリーバスを乗り継いで室堂へ。
9:45 室堂発 ガス
日が照っていない分歩き易い。
12:00 別山乗越着 霧雨
 カップヌードル1個
 レーズンロールパン1個
12:40 発 ガス
13:30 剣山荘着 霧雨
新しい山荘は白根御池小屋と肩を並べるくらいきれいで、シャワーも健在。
高山症かただの体調不良(前日飲み過ぎ?)かで軽い頭痛、昼寝する。16時、シャワーを浴び、食前食に牛スジ煮込みをいただく。
夕食は頭痛が激しくなり食欲不振。先に牛スジ煮込みを食べておいて良かった。
夕食後さっさと就寝
今日のドリンク:アクエリアス500ml、まるしぼりグレープ、なっちゃんオレンジ

7月31日:快晴
5:00 起床。久し振りの高山病?食欲無し。野菜とお味噌汁程度を軽く食べる
6:00 剣山荘発
6:35 一服剱通過
前剱手前で10分程度の小休止挟み一気に前進。
7:45 前剱通過
ところどころ小休止を挟みつつ(今日の工程は実にまったりなのだ)
9:30 剱山頂着
 レーズンロールパン2個
9:57 発
ビバーク予定地目指して適時小休止を挟みつつ北方稜線を辿る
12:40 ビバーク予定地到着
テントを設営し、池ノ谷乗越まで雪を取りに行く。行き帰り、当人は適切なルートを辿っているつもりだが、大森さんからは、適時”こっちの方が理想”と指摘が入る・・・やっぱ難しい・・・
水作り・夕食、少し宴会
 フリーズドライ・五目御飯、お雑煮、焼きナス味噌汁(赤味噌)
 ウィスキー少々
19:00 就寝
今日のドリンク:ポカリスウェット1000ml

8月1日:快晴
明け方、風強し
4:00 起床、朝食 晴れ
 パワージェル
 ランチパック、レーズンロールパン1個
テントの張り紐を結んでいる石を大きいのに変えて、壁にあったハーケンに細引きでテントを結束して耐風体勢強化。
5:10 登攀装備+必要品のみで出発
北方稜線、池ノ谷ガリー経由
5:55 三ノ窓着
アイゼン装着
6:17 発
雪渓通し
6:35 左稜線右?ルート(左稜線とベルニナルートの間)基部着(左稜線本ルートは、雪が多いため基部・取り付きテラスに入りにくい)
登攀準備
6:50 登攀開始
取り付きテラスまでの上がり除き、15P
1〜4P:脆いフェース、部分的に草着き。ランナーも殆ど無いため、ピッチは短めに切る。
5、6P:這い松帯を左上トラバースし、左稜線へ合流を図る。
7〜10P:左稜線からのルートと合流、快適なフェース
10P手前辺りから、核心部のバーティカル&ハングが見えてくる。
10Pが終わり、11P取り付きから見る核心部はゲレンデであればせいぜい5.9、空荷であればなんて事はないはずなのに、ここまでの緩斜面からの急変とそれなりの疲労からかとんでもない巨壁に見える。バクがムネムネする(※)
11P:核心。それまでの緩斜面から一気にバーティカルへ。小テラスへ1段上がり、フェースから右手カンテに出てハングを右から巻くように越え再びフェースへ戻ると再び嫌な個所。残置スリングをアブミ代わりにして越える。この個所のホールドは安定したガバがあるのでフリーでも十分に越えれると思えるが、フットホールドが少し甘いので安全のためにアブミにした。
12〜15P:バーティカル+馬の背の繰り返し。クレオパトラニードル、八ツ峰を完全に見下ろし高度感抜群。
 登攀中:ブドウ糖入りチョコ数個、グミ数個
14:25 チンネピーク着
 レーズンロールパン1個
14:55 下山開始
北方稜線に”歩いて”降り、北方稜線から池ノ谷ガリーへは念のためにフィックスと懸垂で下降。
15:25 池ノ谷ガリーへ合流
16:00 ビバークポイント着(池ノ谷乗越で雪取り済み)
水作り・夕食、少し宴会
 フリーズドライ・山菜おこわ、お雑煮、なめこ汁、焼きナス味噌汁(赤味噌)
 ウィスキー少々
18:30 就寝
今日のドリンク:ポカリスウェット1000ml

8月2日:快晴
4:30 起床 晴れ
朝食、天場撤収
 パワージェル
 レーズンロールパン1個
6:01 出発
7:40 剱本峰着
8:00 発
カニのヨコバイまでは比較的なだらか。取り付きの一歩は確かに分かり辛いがそれは体が張り付いているからであってしっかり見れば何の問題も無いはずなのだが・・・20年前(高校時代)と何も変らないか。フリーで行ってみようと思ったが、さすがにホールドが薄いので鎖を使う事にした。カニのヨコバイを越えると梯子、これが乗り込み難い。梯子直下から鎖場を下る。なかなかイヤらしいいのと体力温存でフリーにこだわる事は止めて適当に鎖を使いつつクライムダウン(ゴボウはしない)。
剱基部付近に、28日の事故のものか?はっきりと分かる血痕多数。
前剱は右面をトラバース。
かなりへろへろ状態・・・
10:30 剣山荘着
11:00 発
12:15 別山乗越着
12:30 発
14:15 室堂着
 山菜そば
今日のドリンク:ポカリスウェット1000ml、クー・オレンジ、まるしぼりグレープ
14:45 室堂発
トロリーバス、ケーブルカー、ロープウェー、トロリーバスを乗り継いで扇沢へ
16:20 扇沢着

大町温泉郷に寄り、温泉&着替え。
大森さんを松本に送り(19:00)、夕食後23:30帰宅

まじめにアプローチの考察
今年取った北方稜線ルートでは、なんとなく各日の行動が中途半端で4日はかかってしまう。なんとか短縮できないだろうか??とは言っても、剱沢、長次郎、三ノ窓各雪渓の標高差1000mになんならん登下降をしないで良いだけ体力的には楽。もちろん、幕営装備を背負って(今回は20kg)剱・北方稜線を越えられる事が前提だが・・・
日程短縮プラン
基礎知識:8月1日 日の出5時、日没19時

その1:2日目と2日目を合併
1日目が4時間15分、2日目が6時間30分
扇沢を朝一の7時に乗り、要所要所での休憩を短くすれば18時過ぎにビバークポイント着可能。
雪取りに往復30分以内、テント設営と雪取りを並行して行えば陽があるうちに行動完了可。
集合を室堂にしておけば、更に時間短縮可能。
しかし、このプランを取るなら剱沢雪渓〜長次郎雪渓登り返し、池ノ谷乗越に突き上がった方が技術難易度は下がる(幕営装備を持ったままで「剱本峰と北方稜線を通る」のと、「雪渓を登る」の比較)し、いざとなれば熊の岩ビバーク、真砂沢ロッジ逃げ込みという中断エスケープも可能となる。

その2:2日目と3日目を合併
剣山荘を早出し、5時に北方稜線取り着きとすると7時40分ビバークポイント着。
テントを設営し、8時10分発、9時50分登攀開始−16時50分チンネ、戻り1時間で時間的ゆとりあり。
ただし、このプランでは陽が出ないうちに剱本峰を登る事になるし、チンネ自体にかなりへろへろ状態で取り付くことになる。時間的には真砂沢ロッジプランから帰りの長次郎雪渓下りが無い程度か?

意味有りそうで無さそうな事
ビバークポイントから剣山荘までがんばって4時間切り3時間30分くらい?朝、出発前にテントを撤収しておき、チンネ登攀後はパッキングだけにしたとして、剣山荘着は19時〜20時。シャワーは浴びれないけど、布団で寝れるだけ疲れは取れるかも。しかし、日程は縮まらない。無理して夜間行軍したところで、室堂発の最終は16時30分・・・意味無いついでに、夜間行軍で室堂まで進めば翌日昼には東京?!
装備軽量化
今回の装備は
 登攀具一式(ロープとガチャ必要分、クライミングシューズ、ハーネス、メット)
 ピッケル・アイゼン
 テント:2〜3人用フライ有り(かみさんと分けて持つ)
 シュラフ、シュラフカバー
 テントマット
 個人マット
 スノースコップ:全体で1つ
 ダブルストック
 水:出発時点で2〜3l(粉末ドリンクで1l、他予備の真水)
 行動食:行動時間分+予備1日分
 夕食・朝食:各2回分+予備1日分
 バーナー:各個1式
 コッヘル:中サイズ2個
 雨具(ゴア)
 着替え・防寒:下着一式、ウィンドストッパー上下
 細かなもの
  小型のデジカメ(予備電池)
  GPS(予備電池無し)
  ヘッデン(予備電池、予備ヘッデン)
  ツェルト
  ザックカバー
  ナイフ
  サングラス
  武器
  コップ
  タオル
  バンダナ×2
  細引き
  ロールペーパー
  ウィスキー適量
で総計20Kg。
ここで削れるものは・・・
シュラフ:シュラフカバーを使わない状態でそれなりに暖かい。ならば、シュラフカバーに雨具かウィンドストッパー上下を着ていればすごせるのでは無いか??さすがに、フライでは巻きつけてもさらさらとほどけてしまってダメだったらしい(大森さん談)
雪の状態がはっきり分かっていればスノースコップ:今年は雪が多いとの事でパーティーとして1個装備。雪を取る時に便利だがピッケルでも十分可能。
※バクがムネムネする:レーサー片山右京が、パリダカ初参戦時のモーリタニア越えの直前だったか?にいった言葉。(緊張して)胸がバクバクする、というのを彼なりのジョークで。って、なんか説明する必要があるのかなぁ?と自問自答。

お部屋に戻る

おうちに戻る