山行記 槍ヶ岳・鹿島槍ヶ岳(2005年4月29〜5月5日)編 |
槍ヶ岳、鹿島槍ヶ岳:GW二つの槍目指して |
今年のGWは、北アルプスは槍ヶ岳と鹿島槍ヶ岳・東尾根の槍2本アタック。なので長編なのです。一般ルート・小屋泊まりである前者と、バリエーション・テント泊である後者とは必然、装備・量共に変わってくるのでザックも容量違いの2つを使い分けることにしました。 |
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上高地<->槍沢<->槍ヶ岳(4月29日〜5月1日) |
MAMMUT ice35l使用。 山では初使用!(でもって今年からの新製品!!)で一つ目の槍を目指す。 一つ目の槍はRhymeとかみさんの2人での山行。 |
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4月29日(晴れ後雨) 家〜上高地〜槍沢ロッジ |
出発 朝4時半、家を出て関越、上信越、長野道を経て松本から沢渡に向かう。沢渡にちゃたろうを停めて、シャトルバスで上高地へ。 上高地 9:10-9:33 入山届けを出してそそくさと出発。天気は良いような悪いような...出発直前から5分程降られる。 今回は新兵器のストックを使っているので、がんがん進む。ストックを短めにしてのノルディックウォーキングってやつ(スキーのノルディック競技の距離競技のストックの使い方をイメージしてください)で、ストックを後ろに突いて押し出すようにして速度を得ます。いや速い速い(^^)例年よりも2割は速い。 後でかみさんから聞いた話では、MAMMUT ice35を見たおばさんが”派手ねぇ”と言っていたそうな。旧来のザックとはデザインが違うことは認めるけど、これからは山の装備だってデザインの主張があってもいいはず、服も含めて。なので、今回はシャツもMAMMUTの新デザイン、ヨガをするインドの絵風マンモスがプリントしてあるものを着ています。T−シャツはいつものMilletのバックパックT−シャツ(チャック柄)ですが...良いデザインのがあったらそっちに変えても良いかな。ちなみに、Mammutのシャツは々デザインのは女性用しかありません(^^) 明神 10:11-10:20 40分足らずで着いてしまった明神。ちょっとだけ休憩。 ここでも出発直後に降られてしまう... 徳沢 10:56-11:36 またも40分足らずで着いてしまった徳沢園。いやいや、びっくり、こんなに速いとは...徳沢園で山菜蕎麦をいただきます。シャーベットはまだできていないとの事で帰りにいただくことにしましょう。 またしても出発直後に降られてしまう...天気悪いのか?? 速度は落ちることを知らず、がんがん進みます。ふきのとうがたくさんあります、そして猿もいっぱいいます...(^^) 今年は雪が多く、横尾の手前あたりから道は雪に覆われてます。だからなのか、横尾の手前からは梓川の河原に下りて進むようにトレースが付いているのでそれに従います。 横尾 12:26-12:47 トイレ休憩。結構人がいますが、多くは涸沢に。槍方面はここからがくっと人数が減ります。出発直後からまた雨が降ってきて、これは強弱付けながらも槍沢ロッジまで...天気予報(気象庁)では晴れだったのにまたしても外れか?? 雨の中を進みます。雨が大嫌いなRhymeは加速度的に機嫌が悪くなります。悪態付き捲り...それでも普段よりも速いペース(不機嫌も手伝って速度も上がります)で槍沢ロッジに到着。 槍沢ロッジ 14:11 受付を済ませてロビーでまったりしていると、”あれ?去年も来てなかった?”、”!”、テレマーカーのSMTさんです。いやぁ、みんな似たような時期に来るんですねぇ。待ちくたびれてたぞ!ってなとこでしょうか。 全体的に去年より空いているようです。2回に分かれてた食事も今年は1回でまだ余裕があり、部屋も談話室をつぶさずに済んだようです。 実は、ここで恥ずかしくて話せない事情により右足のアキレス腱を軽く伸ばしてしまって... 雨はどんどん激しくなります。が、就寝前に外に出てみると星が見えます。どうやら明日は天気良さそうです。 |
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4月30日(晴れ後ガス) 槍沢ロッジ〜槍肩〜槍アタック |
6時起床 槍岳山荘前から->
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槍穂先アタック 13:38-15:08 20分くらい景色を眺めてから下り始めます。が、下りルートの1箇所、どうしてもアイゼン無しでは降りられそうにありません。アイゼンが無いこっちに非が有る事は十分認識しつつ、上り側の梯子を下りさせてもらうことに...事情を説明した上で詫びつつ降りさせてもらうも、一組からは嫌味を言われ、次の4・5人連れのガイドからは嫌味どころか”下り側にトラバースして出て行け”と。あのぉ、もともとこのルートは上り下り共用だったのを来る人が多すぎて分けたんだけど?いや、とにかく今は言うまい。でもね、このトラバース、クライミングやってないと不可能よ?もし、あんたの一言で事故でも起きたら責任取れるのかい?そうね、自分の客だけ助かれば良いんだよね、分かったよ、行ってあげましょう、あなたのお客さんでは絶対にできないような完璧なトラバース&クライムダウンを決めてね。下りルートに出る直前、上に人がいます。”すいません、出ます!”、”上り?下り?”、”下りです!”、”了解、待ちます”、”すいません!!”、あれ?我々の前後では見ていない人たちだけど...いやそんなことはどうでも良い、ご好意に甘えさせていただきます。で、下りのルートに二人とも出た時点で、件のガイド一行の中から”○○さんのアイゼンが外れたぁ!”と悲鳴。言うべき時は今ですね、”客のアイゼンも見てやれないガイドなんだぁ、素敵だねぇ”、聞こえたかな?どうでも良いけど。 |
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5月1日(晴れ後雨) 槍肩〜上高地 |
5時起床 槍岳山荘前での朝日 -> |
大曲 7:42-7:56 アイゼンを外し、ピッケルからストックへ。そしてがんがんと槍沢ロッジへ。 途中、長野県警山岳パトロールの二人組とすれ違う。 槍見からははっきりと槍が見え感動! 槍沢ロッジ 8:34-9:12 結局、休憩時間を入れて2時間。昨年はほとんど休まずに1時間45分。うぅむ、変わらない...去年は”走った”感覚が有ったのに今年は普通に進んでこのペース、技術が上がったと云う事か? テルモスを回収して(ご迷惑おかけしました...)コーヒーをいただいていると、若い男性が、パートナーが捻挫をして動けない、自力下山をしたいが靴も履けない状態、とのことで救助要請に来ていました。どうやら、昨日捻挫して様子を看ていたらしいのですが深刻なようです。ロッジの方から県警の連絡が入り、無線でのやり取りの結果、先ほどすれ違った山パトの方が戻って対応を取る事になったようです 今日の天気予報(気象庁のでは無い)では午後から下り坂なので、ゆっくりもしてられません、出発です。 槍見河原でも槍がくっきり見え、再訪を誓う。 平地になり始めたころから、一昨日伸ばしたアキレス腱が痛み始める。上り下りは平気だが平地になると痛い、ペースが一気にダウン。靴紐を締めたり緩めたりいろいろと工夫をするがあまり効果無し。 横尾 10:34-10:50 涸沢組と合流して一気に人が増える。そんな中、突然、ヘリのバリバリと云う爆音(漫画とかでは”ぱたぱた”とか”ばたばた”と擬音化されてますが、実際のジェットヘリの音を近くで聞くと”バリバリ”と”グォ〜〜ン”と云う戦闘機と変わらない感じの音がします)。これは高度が低いなぁ、と思っていると突然目の前に東邦のヘリ。”!”と思う間も無く、山荘の真上で90度バンクでの急旋回、多分、先ほどの件での出動でしょう。沢沿いぎりぎりに入るのでしょうが、相変わらず腕が良いですねぇ、東邦さんは。 少しづつ雲が多くなってきたので先に進みます。 徳沢 11:56-12:47 徳沢園でお昼として山菜蕎麦(またですが)と洋梨シャーベットを頂きます。堪らないですねぇ。 痛む足を引きずりつつ、それでも今まででは一番速いペースで明神まで。 明神 13:50-14:09 天気は保ちそう、一安心。靴紐を思いっきり締めてみる。 と、楽になった、ペースも上がった、気が付いたら上高地のキャンプ場、行きとほとんど変わらないペース、あれ?? ビジターセンターの直前くらいから、ポツリポツリ、と雨。ここで濡れたくないぃ、と西糸屋さんまでダッシュ! 西糸屋 14:55 受付して部屋に入って宿帳書いて、すぐお風呂!そして、夕食前にもお風呂、夕食は相変わらず美味しいです。そしてお風呂!で寝る。 GW第一弾、槍ヶ岳は無事に終了です。 |
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移動の日:5月2日(曇り後晴れ) |
6時起床 朝もお風呂!そして朝食。 朝方はちょっと曇り気味だった上高地を散策して、完全に晴れ上がった上高地から沢渡へ。ちゃたろうで信濃大町へ。信濃大町で大森さん始め、鹿島槍東尾根アタック組みと合流するためである。ちょっと早目に着いたので明日以降の買出しをする。 走行しているうちに、大森さんが五竜に行っていた登山教室組と一緒に大町に到着。みんなで前半の無事を祝しながら、後半の無事を祈念してもらう。ちょっとするとS女史がMさんと一緒に到着。ONさんは仕事の関係で明日の早朝合流へ。メンバーが揃ったところで教室組みと分かれて今日の夕食の買出し、そして大谷原へ出発! 大谷原 17:30 テントを張って(本当は禁止らしいけど)、食事をして明日以降に備えてこのメンバーでは珍しく早めに就寝です。 |
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大谷原<->東尾根<->鹿島槍ヶ岳(5月2日〜5月5日) |
Millet Capucim45/55lを使用。お次は大森さん達と二つ目の槍に挑戦! |
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5月3日(晴れ) 大谷原〜一ノ沢ノ頭 |
5時半起床 一ノ沢ノ頭 11:53 |
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5月4日(晴れ) 一ノ沢ノ頭〜鹿島槍北峰 ピストン |
4時起床 一ノ沢ノ頭での朝日 -> |
ここからは危険地帯なので3人ずつ2班に分かれて、タイトロープで確保しつつ進む。 オーダーは 大森さん、かみさん、Mさんの大森班 ONさん、Rhyme、S女史のON班 でもね、結構怖いのよ、本当に。やせ尾根、這松よじ登り、トラバース、シュルンド回避等々。のっけからイベント盛りだくさん。 二ノ沢ノ頭 6:39-7:07 ちょっと休憩 さっきまでのイベントに加え、急登が加わって緊張感倍増、アドレナリンたっぷり。 第一岩峰取り付きでの待ち 8:09-8:56 先行パーティーがいるのでかなり待つ。待っている間、ロープは登攀準備のために外してあるのでピッケルを雪面に打ち込んでヘッドの穴を使ってセルフビレーを取る。 第一岩峰を登る 9:00-10:38 先行パーティーが進んでから我々も大森班から岩峰に取り付く。のっけからバーティカルな感じ。ホールドはしっかりあるがアイゼンをはいているのでちょっと不安が...ONさんが1P目の工作を終えてからRhymeも登攀開始。今までで一番緊張したクライミング...正直怖い。途中に雪もあったりして...クリップを送りつつ、確実にクライムして1Pを終え木にセルフ。S女史が来てからONさんが2Pへ。ここからは岩よりも浮石に注意、なのにやってしまいました、特大のやつ。ルートとはまったく違う方向に行ったから良いものの、特大の落石だったのでこれで完全に恐怖心が根差してしまいました。3Pも同様な感じ。 第二岩峰取り付きでの待ち 10:57-11:58 ここでもかなりの待ち。廣川さんの”チャレンジ・アルパインクライミング”にも、渋滞するよと書いてあったのですが、ここまでとは(^^; 第一岩峰取り付きにはテントを張ったと思われる特大のバケツ(冷蔵庫も掘ってあったので恐らくテントを張ったのでしょう)があったのですがここはそんなのありません。待つ間も緊張です。 第二岩峰を登る 11:58-13:01 1P目は斜度も緩やかで、アイゼンさえ滑らなければ問題ないのですが...問題は2P。真ん中のチムニーは非常に厄介です。左の壁にキョン気味に行くのです。幅も高さもあってなかなか手ごわいです。左足が乗らず苦労しました。これを越えてしまうと有る意味、吹っ切れてしまって怖くもなんともなくなってしまうのですが(^^; (S女史いわく、”アイゼンの方が靴よりも細かいステップに乗れるから簡単だよ”、ってマジですか?アイゼンでの岩稜ってまだ2度目なんですけど...) 第二岩峰に取り付く大森班 今回の最高地点 13:11-13:20 第二岩峰を登った後はアラ沢ノ頭を越えて鹿島槍ヶ岳北峰のはずなのですが、第二岩峰先のピークでタイムアップ。引き返します。先行していた大森班は雷鳥を見たらしいのですが大西班が着く頃には去って行ったとの事、ちょっと残念。 |
第二岩峰を下る 13:26-14:56 1Pの懸垂下降(ラペリング=ラペ)の予定です。ラペとは言っても今までに2度だけやったことの有る垂直のでは無く、ルートに沿って行くので難しいです。下を見てはいるのですが登ってきたルートが分かりません。先に下りてロープを確保している大森さんと回収のために最後に下りるONさんに誘導してもらいながらゆっくりと下ります。下りた後はすぐにピッケルでセルフです。ONさんは、回収する時に岩などに引っかかることが無いようロープを真っ直ぐにするために、ルート沿いではなく真っ直ぐ下りてきます。下から見るとやっぱりこっちの方が難しそうです。 第一岩峰を下る 15:32-16:55 できる限りクライムダウンして、2Pにまとまるようにする。1Pは浮石に注意して何とかこなし、2Pのラペの準備をいている間にBCを見ると...テントが無い感じ...?”大森さん、テント無くない?”、”?!”、みんなの間に緊張が走る。”無いねぇ”、”見えないかなぁ?”、”飛ばされた??”、”二ノ沢ノ頭にいた人が帰り際に畳んでおいてくれたとか?”、推測・憶測が飛び交う中ラペの準備は整えられ、”行ってみれば分かる”と下降開始。沢筋を見てもテントらしきものは無い。不安が付き纏う。 第一岩峰を下りた頃には少し暗くなり始めていたのでサングラスを取る。サイドステップを切ったり後ろ向きに下りたり、とにかく安全重視で下山。数回足が滑って尻餅を付きONさんのロープの引きが入る。ピッケル打ち込んで落ちない様にはできてるんですが恥ずかしい...ライバル心なんて持つつもりは無いのですが、トップを行くS女史は滑ることも無く、逆に確実なステップを切ってくれているのに、なんで自分はそれすらも辿れないのか...そんなこんなしつつ、二ノ沢ノ頭到着。 二ノ沢ノ頭 18:25-18:29 日はほとんど暮れているのでヘッデンを装着。ついでに栄養補給もする。ヘッデンはすぐに出せる位置に移動していなかった(とは云え、チャックを開ければすぐに出る位置にはあったのだが)のはミス。ザックを下ろさずに出せる位置に移動しておくべし。ONさんからチェックが入る。 さらに進む。S女史がトップを歩きながら一ノ沢ノ頭を見て、”テント無いわね”と呟く、ONさんから”テントがあるかどうかは着けば分かる、今は足元をしっかり見ろ!”と体育会系の檄が飛ぶ。そうなんですね、そんな緊張が大事なんです、バリエーションでしかも日が暮れているんですから。 一ノ沢ノ頭 19:13-19:55 大森班より先行すること20分、一ノ沢ノ頭到着。 やっぱりテントは無い。なぜ?残っているものは全てテントの外に出していたもので、でも全てではない。ペグが数個むき出して転がっていたので、雪が解けてペグが数本剥き出しになり風でテントが煽られ張り紐が切れたか外れたかしたのだろう、とにかく無いものは無い。が、ショックはかなりでかい。残留物にシャベルが有ったのが後に幸いする。 大森班が合流してから対策を考える。一つ目はこのまま下りる。残留物にハムとソーセージがあったのでそれも食べれば体力は十分保つだろう。二つ目はビバーク。ただし、一ノ沢ノ頭では風があるのでそれは叶わない、少し下り、樹林帯に入れれば理想。 なんにしても下らない事には話は進まない。地形図・コンパスに加えてGPSも活用して下山を開始するも暗くてトレースが分からない。樹林帯目前でビバーク決定。 ビバーク地点 20:42 ビバークに使えそうな装備はロープ、ツェルト2張り、各自の行動装備、シャベル、バーナー。 ・シャベルでバケツを掘る。 ・両サイドからフィックスロープを張り、それに通すようにツェルトを張る。 ・足元にもフィックスロープを張る。 ・ザックからつぶれてはいけないものを出して近くの木等に固定。 ・ザックをツェルト内に敷く。 ・着れるものは極力着る。 ・先のフィックスロープのどちらかにセルフを取ってザックに座るような形でツェルトに入り込む。 これでビバーク準備は完了です。ONさんはツェルトの中で水を作ってます。人間って疲れていれば寝られるもので、おそらく外の気温は氷点下ぎりぎりくらいだったはず(大谷原に置いていたX9の計測で5度)、でもちゃんと寝られるんです。深夜2時過ぎ、昨日と同様、また強風。ツェルトの上を通る風の冷たさを感じる。 |
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5月5日(晴れ) 一ノ沢ノ頭下のビバークポイント〜大谷原〜家 |
4時半起床 出発 5:23 身支度もそこそこ、下山を開始する。 しばらくはロープで確保しながらである。 尾根伝いに慎重に下りる。行動食の残りもそれなりにあったので空腹では無い。いや、疲れていて空腹を感じないのかも知れない。が、食料も水分もまだある、持ってて良かった。 東尾根から外れる頃には確保をやめて、アイゼンも外して(Rhymeとかみさんは付けたままだったけど)下りる。 尾根への取り付き 7:42-7:50 ここまで来てやっと安堵する。とにかく下山できた。バリエーションの怖さと難しさ、そして楽しさを知った、そんな2日と半はこうして終わりを告げようとしている。 大谷原 8:09 汚れたアイゼン、ピッケル、スパッツを川で洗う。 飛ばされたテントは、近いうちに大森さんとONさんで回収に入ることになった。時期的にもブロック雪崩の危険性があるのでここはベテランに任せるしかない。頼みますよ! そして、ここからは各個家路に。 |
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総じて 槍ヶ岳 大森さんの所に通い始めてのほぼ半年の成果が如実に出ているのではないだろうか?アイゼンやストック、ピッケルの適所での使用、歩行の安定性は肩からの下りが昨年よりも安定していて且つ同程度の時間で下りてきた事からも想像が付く。また、槍穂先を登る時も今までよりも、より安定を求める動きに徹していて、クライミングの動き(特にスラブでの成果)が出ていた様に思える。 ストック歩行に関しても面白いデータが取れた。上高地から横尾までの平坦な部分では1割程度の時間短縮(足が動く早さは変えられないからか?ただし疲労度は大幅に低減)だが、槍沢ロッジから槍沢の上りはアイゼン無しの状態では2〜3割程度、アイゼン有りでも1割程度の時間短縮となっている。下りも1割程度の時間短縮で全体的に時間短縮ができている。が、槍沢ロッジから槍にかけての上りの時間が昨年と変わらないのは休み時間が長くなっている(今年は天気が良かったので景色をゆっくりと見て食事もゆっくりできたから)からであり、下りに関しては昨年は1回も取らなかった休憩をしっかりと取ったから若干時間がかかっている事はGPSのログから明白である。時間と疲労度に余裕ができたと捕らえるならこんな山行もありだし、時間に余裕があるのだからもう一つ先まで足を伸ばすのもありかも。 鹿島槍 こっちに関しては簡単には語れない。生まれて始めてのバリエーションルートであり、今までの成果をフルに発揮しても自分たちだけでは絶対に超えられないルートなのだ。大森さん始め、みんなの力を借りたからこそ越えられたのだ。決して自分たちの力が勝ったのでは無い。 ではいつになったら自分たちだけで越えられるようになるのか?正直分からない。まだまだ覚えること練習することが山積み。貪欲に吸収を図っているけど、覚えれば覚えるほど次が出てくる。簡単なところから徐々にグレードアップしていくしか無い とても怖くて緊張して疲れて...久しぶりに”何しに来たんだろう...”って本気で思った(特にテントが無いのを見た直後は)けれども今となってはたくさんのイベントを経験できて良い糧になったと思う。また行きたい、そしていつかは!きっと!!自分たちだけの力で越えたい。 |
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ルートとトラックのGPSデータ(カシミール3DのGPSファイル=GDB形式) |
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