山行記 北八ヶ岳・渋の湯〜天狗岳(2005年1月22・23日)編


北八ヶ岳・天狗岳:雪山トレーニング

渋の湯<->黒百合ヒュッテ<->東天狗岳<->西天狗岳
大森さんの OfficeAlpine の山教室で北八ヶ岳は天狗岳に行ってきました。
前日から雪が降るのと除雪が入らないかもしれないので車は危ないよ、と大森さんから助言があり今回はちゃたろうは家でお留守番してもらい(予備のテッチンホイールにスタッドレスでも入れてあげようか?)、あずさで茅野まで、そこからみんなで渋の湯までタクシーで移動です。あずさの切符(指定付き割引切符)は大森さんに手配してもらいました。指定まで取って頂いて感謝感謝です。

1月22日(快晴)
家〜新宿〜茅野〜渋の湯 5:30-6:20・7:00-9:07・10:00-10:40
5時30分に家を出て、行動食と2日分のお昼ご飯を買出ししつつ新宿へ。
新宿で大森さんからあずさの切符を受け取り朝ご飯の駅弁を買いスーパーあずさ1号に乗り込む。朝ご飯食べたら爆睡...
茅野でみんな集合(生徒11人(男女半々、年齢まちまち))、ガイド2人の計13人)、ちょっとしたトラブルで茅野出発がちょっと遅れたものの渋の湯に到着。出発準備をしていざ黒百合ヒュッテへ!!

渋の湯〜黒百合ヒュッテ(入山) 11:11-14:24
アイゼン無しでひたひたと進みます。ドラちゃんのペースが上がらない(ちょっと体重が重いのです、やる気はたっぷりなので、軽くなったら優秀な山屋さんになると思います)ので比較的ゆっくりで進んでは詰って止まるの繰り返し。道を譲ってくれる下山の方やペースが速い後続の方に申し訳ない(抜いてもらおうにもなかなか良い場所が見つからない事もしばしば...)、と思いつつ、ペースが上がらないのはどうしようも無い、置いていくわけにはいかない。

ここで、今回1度目(今年初!)の爆弾発言。登り始めてすぐの頃、道を譲ってくれている風の下山のおやぢ。先述の通りペースが上がらす詰っては止まるの繰り返しだったの、先頭を行く大森さんは”大人数とゆっくりで申し訳ない”と誤りつつ譲ってもらい且つメンバーも感謝の意を示しながら行っているのに...詰った我々に不機嫌そうな声で”止まるなよ”と。止まりたくて止まってるわけでも無し無視しているわけでも無いのにあまりにもあまりな発言じゃ無い?すれ違う前にこっちのペースは見えていたはずだし、どうしても急ぐのならそう言ってもらえれば大人数&ペースが遅いこっちがどいて当然なのだから。あまりにもムカッと来たので、私は無視して通りました。夜、みんな同じ事を思ったそうです。どんなにできる人かは知らないけど、いるんですねぇ、こういう人。

そんなこんな有りながら、最低気温氷点下9度の中をひたひたと進みます、そして抜かれます。今日は黒百合ヒュッテまでなので慌てずのんびり参りましょう。付録のカシミール3D用トラックデータを見てもらえれば分かると思いますが、昼食以外は立ち休み程度でほぼノンストップ。たとえゆっくりでも進み続ける事が肝要ですね。
天気が良いので景色も綺麗です。一面の雪景色。ここをテレマークで”ばぁ〜っ”と滑られればカッコいいのでしょうけど、うぅむ、テレマークはいつ始めるのじゃ??景色も愛でつつぐんぐん進みます。

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ヒュッテに着いて一息入れます。部屋割りが決まらない(某大手”嫌われ者”旅行会社の40人もの団体が入るとかで...キャパ100人そこそこの小屋に40人?冗談きついよ、まじで。女性37人、男性3人?なんじゃ、この構成は)ので、荷物だけまとめておいて歩行練習に出かけます。

黒百合ヒュッテ〜歩行練習 15:30頃-16:30頃
当初予定ではヒュッテ前の斜面でいろいろと練習をする予定でしたが、前日の積雪他でラッセルの練習にしかなりゃしない。なので、アイゼン着用・荷物無しで中山峠の方に足を伸ばしてみましたがこれと言って良いところが無い...悲しい。とは言え、岩稜部分のアイゼンでの越え方や急斜面での足を滑らしての下降練習をしてきました。
中山峠の先での景色は絶景でした。カメラを置いてきたのが悔やまれます。遠くは北アルプス全景、近くは東西天狗岳、氷点下10度以下で風に晒されての状態は流石に過酷ですが(大森さん曰く、まだまだこんなもんじゃない)、景色を堪能しました。

ヒュッテに帰ってきてから部屋割り&明日の出発準備(上記団体より先に出ないと悲劇ですから)&宴会準備をします。

夜のお楽しみ 17:00頃-20:30
夕食前から八海山、ヒュッテオリジナルワイン、ビールと持ち寄ったおつまみで静かに盛り上がります。宴会場所が確保できなかったので大部屋の片隅で布団を寄せてやっているわけですから他の人たちに迷惑をかけるわけにはいきません。
宴会途中で夕食(17:30から)をはさみ20:30まで静かに宴会です。21時消灯、お休みなさぁい。

(黒百合ヒュッテ夜景
Photo By Sさん->)


1月23日(曇り後雪)

黒百合ヒュッテ〜東天狗岳〜西天狗岳ピストン 7:20-10:34
朝食(5:30から)を摂り、アイゼン着用の上、いそいそと出発です(7:20)。出発準備を終えた我々の後ろで某団体が”アイゼン着けるの着けないの”と揉めています(そう言えば、この団体を後で見かける事も無く...どこへ行ったのか?下山中に3人に抜かれたとの話も聞きましたが残りの37人は??)。ドラちゃんのペースは西天狗岳は遠いので、ヘルプのZさんとの別行動で東天狗岳まで行く事になりました。なので、9人で東天狗岳ピストンです。
最低気温は氷点下13度、流石に寒い。風も強い(大森さん曰く、強い時はロープが地面に着かないんだからまだまだ甘い)ので目出帽着用です。

流石にすれ違う人も少なく、抜かれる事も無くひたひたと進みます。東天狗岳下の岩稜地帯も無事に越え東天狗へ到着(8:33)。風が強いので景色を見て(絶景で北アルプスや八ヶ岳ほぼ全域が見えます)西天狗へ出発です(8:38)。少し下って西天狗岳へ登り返します。

(東天狗岳:鞍部より ->)

鞍部(8:45頃)で振り返ると東天狗岳の手前にドラちゃんが見えます、”アレ!(=がんば!)ドラちゃん!”。斜面は緩やかなの比較的楽なのですが、頂上直下では柔らかい雪に苦戦、気合で乗り越えると西天狗岳(8:59)。

(<- 西天狗岳:鞍部より)
ここも寒いですが絶景です。写真を撮って記念写真を撮って食事を摂る為に下り始めます(9:08)。
鞍部に下りると風が少し弱くなっているのでここで食事を摂ります(9:18)。東天狗の方を見るとドラちゃんが下山開始していました。登頂おめでとう!ドラちゃん!手を振ると、Zさんが下るとピッケルで進路を指してきました。食事も終わりヒュッテに向けて下山開始(9:34)。
東天狗をトラバース、岩稜地帯を越えてどんどん下ります。途中、シリセード(尻制動)の練習もしつつ、てっちゃんと2人でシリセードをする女性陣を足滑らせ下りで追い越しつつ(??)、ドラちゃん達にも追い越しつつ、ぐんぐん下りヒュッテ到着です(10:35)。

黒百合ヒュッテ〜渋の湯(下山) 11:55-13:25
ヒュッテで昼食を摂りつつ、好みでコーヒーや甘酒をおつまみと一緒に頂きつつ、ドラちゃん&Zさんの武勇伝(笑い転げてしまいました(^^)ごめん、ドラちゃん)を聞きつつマッタリしてから下山開始です(11:55)。

下山は、雪に慣れる為にアイゼン無しです。踏み固められた雪上を滑りながら(意識して滑ってるんですよ!誤解無きよう)下りるので早い早い。余裕も出てきたので、高速で駆け抜けながら木を揺すり後ろの人に雪を落としたりして...予想以上にたくさん落ちて、雪まみれにしてしまいました...ごめん!そんなこんな有りながら、バランスを崩してこけかける&こける人もたまに出ますが私はバランスを崩す事も無く、ドラちゃんの武勇伝の一つの再現に笑い転げつつ(重ね重ねごめんね、ドラちゃん)、滑り降りていきます。最後のほうで敢えてショートカットを試みます。1度目はパスしたのですが2度目に挑戦。後ろからの激突に耐えながら正規ルートに復帰直前、最初で最後の転倒を喫しました...”追いついてきた人がいるよ”との声に、”どこだろう?”と周りを見回して一瞬気が緩んだのです、いやぁ、失敗。流石に下るのは早いですねぇ。昨日は3時間13分かかって登ったのが下りは1時間30分、半分の時間です。

渋の湯で温泉に入り(久し振りのハズレ温泉でした...800円は高いよ)、玄関先で(下山した時に見た看板では温泉に入れる&寛げる様に食堂も開放中と書いてあったのに食堂は使えないとの事)車座になり四方山話が弾みます。ドラちゃんに減量例が発行されました(^_^)

渋の湯〜茅野〜家 14:45-15:20・15:50-19:30
温泉に入る前に頼んでおいたタクシーで茅野へ向かいます。茅野であずさ26号の指定を取り帰路に付きます。三々五々解散しつつ、19:30帰宅。お腹空いた...
おまけ
某旅行会社と行き会ったのも何かの縁と、どういうツアーだったのかネットで調べてみたのですが見つかりませんでした。が、過去にここが代理店をやった某山教室の報告を見つけました。その中の写真がこれです。勝手に使うのは著作権侵害なのですが、今回は名誉の為に伏せておくと云う事で勘弁して下さい。勘弁ならん?
黒百合ヒュッテ前の斜面での滑落停止訓練の1枚だそうです。真剣に滑落停止の体勢を取っている時の写真ならお笑いです、一息入れているところだとしてもお笑いの人が数人います。これではどんなに運が良くても止める事はできない、いえ、事故を起こすでしょう。どこが問題だか分かりますよね?そう、足を上げていない事ときちんとピッケルを抱え込んでいない事(これに伴い、全体的なバランスが崩れている)です。
爪先を支点に吹っ飛ばされるか、スピッツェが刺さって急停止の挙句に腕を折るか肩が抜けるかはたまた...想像も付きません。

総じて
前の週にかみさんと一緒に雲取山に行ったのですが、大雪の為、ちゃたろうくんでは三峰口に辿り着けず...引き返してロープウェーで三峰口に上がったものの時間が遅くなってしまっため、雲取ヒュッテには日が有るうちに着けそうに無かったので、霧藻ガ峰で引き返して来ました。
なので、ちゃんとした、かみさんと2人での今年初山行となりました。
アイゼンもストックも無い状態でも結構下山できるものなのだなぁ、と我ながら感心してしまいました。
年末の赤岳と併せてですが...今までRhymeは3人以上では山に行った事が無かった(三ッ峠はペースが合わないので一人で勝手に登ってましたから...)のです。が、十数人でのちゃんとしたパーティーを組んでみて、”楽しいものだなぁ”と、意識を新たにしました。

ルートとトラックのGPSデータ(カシミール3DのGPSファイル=GDB形式)
2004年12月の八ヶ岳と今回のトラックログとルートです。

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