映画の話


<<最近見た映画の(独断と私見を含んだ)感想>>

・レインメーカー(THE RAINMAKER)

 データ 配給:ギャガ=ヒューマックス
     監督:フランシス・F・コッポラ
     出演:マット・デイモン、クレア・デーンズ、ダニー・デビート、ミッキー・ローク、ダニー・グローバー、ジョン・ボイト
     公開:1997/アメリカ
     時間:135min

 あらすじ: 主人公は、弁護士”過剰”のメンフィスで法律を学ぶ法学生。有力なコネのない彼は何とか胡散臭い法律事務所に潜り込むことに成功。 しかし、交通事故の被害者まわりをやらされ、理想と現実のギャップにとまどう。そんな彼が”ひょんなこと”から大手保険会社に対する保険金支払い訴訟の 担当弁護士となり、”有能な”先輩と共にベテラン弁護士と大手保険会社を相手に戦うが・・・。

・ディープ・インパクト(DEEP IMPACT)

 データ 配給:UIP
     監督:ミミ・レダー
     出演:ロバート・デュバル、ティア・レオーニ、イライジャ・ウッド、ヴァネッサ・レッドグレーブ、モーガン・フリーマン
     公開:1998/アメリカ
     時間:121min

 あらすじ:天体観察中の高校生が、ぐうぜん発見した”ウルフ・ビーダーマン”彗星は、地球への衝突軌道を進んでいた。 ホワイトハウス内のスキャンダルを追う女性ニュースレポーターは、女性の名前と”誤解した”極秘情報をつきとめたことから、話の中心に巻き込まれていく。 アメリカは、国民を救うために全力を尽くすが、万策尽き、そして・・・。


レインメーカー(THE RAINMAKER)

感  想:  本作品は、ジョン・グリシャムの「原告側弁護人」を、しばらく名前を聞かなかった、フランシス・フォード・コッポラが脚本、監督、製作総指揮と三役を手がけた法廷”青春”ドラマである。
 グリシャムの法廷小説の映画化といえば、「ザ・ファーム 法律事務所(1993年/アメリカ)」や「依頼人(1994年/アメリカ)」が思い出されるが、本作品は、それらと少し方向性が違っているように感じられた。
 人が困っていると見捨てておけない、今どきめずらしい純真な法学生が、弱者を食い物にする大手保険会社のやり方に憤り、全力を挙げて訴訟に取り組む姿を中心に、6度も司法試験を落ちた”有能な”事務所の先輩、 遺言状の作成を頼まれた”莫大な”資産家の未亡人、夫の暴力に悩む人妻の話が絡んでおり、主人公の成長がうまく伝わってきた。
 映画自体は、法廷闘争よりも主人公の成長に視点が置かれており、135分という長時間ながらも、ウィットの利いた脚本が飽きさせなかった。
 また、事務所の良き先輩ダニー・デビート、悪徳弁護士のミッキー・ローク、判事のダニー・グローバーらが、非常によい味を出しており、本作品を魅力的なものにしている。 特にミッキー・ロークは、変な意味ではまり役。
ひとりごと:最後は”えっ”という結末で、話がうますぎるような感じがするが、これはこれで、許せる気がするのもこの映画のなせる技なのだろうか。


ディープ・インパクト(DEEP IMPACT)

感  想:「ピースメーカー(1997年/アメリカ)」を制作した監督ミミ・レダーとスピルバーク率いるドリーム・ワークスが再び手を組み、巨大彗星接近による人類絶滅の危機を描いた作品。
 キャストはいずれもどこかで見たことのある顔ぶれがそろっている。彗星の衝突までの間を様々な人間模様が交錯する。
 話の筋は大まかに、父親と確執のあるニュース”キャスター”、彗星の軌道をそらす任務に就いた宇宙飛行士たち、彗星を発見した高校生を中心に組み立てられている。 しかしながら、登場人物が多いために、それぞれのドラマが掘り下げられず、感動を生むまでいっていない。
 さすがに、アメリカを襲った1000メートルの巨大な津波が超高層ビルをスッポリと呑み込み、ドミノ倒しをするシーンは圧巻。 ただ、当然のことながら、終了間際に少し(121分に比して)でてきただけだった。
 制作費がかかっていることはよくわかったが、ストーリーに中だるみの所があり、長時間腰掛けている辛さを感じてしまった。 ちなみに、同監督の「ピースメーカー」でも同様な部分があった。
ひとりごと:ねたばれになるけど、どうして核爆弾を(全部使わずに)宇宙飛行士たちは持ち帰ったのか(全部使えば・・・)。 不発のための予備だったのか。それにしても、再度設置する燃料もないのは納得いかない。 なんだか、最後の花火のために、わざとそうさせられた気がしたのは私だけだろうか。 


トップページへ  戻る

Copyright(C)1998 by Akihiro
Date last up dated JULY,4 1998