電動王国水中モーター大会
電動王国水中モーター大会



- update 1997.07.28 -


25mプールを密かに潜航する伊号401潜!
パナマ運河はもうすぐだ!!


電動の艦隊?

また、そのパターン?と思われるかもしれないが モデルグラフィックス誌7月号をながめていたら、 「25m室内温水プールを借り切って、水もの模型で遊んでしまおうというこの企画は…」 なんて記事が目に止まった。
何を隠そう、実はフルハルモデル好きの私は、こんなこともあろうかと3年ほど前に 密かに童友社(旧ミドリ)の伊号401潜(1/300)を完成させていたのであった。 勿論、同号は世界に冠たる自動懸吊装置付きの、イヤ、もとい、自動浮沈装置付き のものでギミックはそのまま活かすように作られている。 ただ残念なことにその能力を活かせるような戦場に恵まれなかったため未だ進水式 も迎えていないのだった。

だが、25mプールとならば、1/800ミッドウェーだろうが、30cmアイオワだろうが 相手にとって不足はない。最初にして最後の出撃となろうとも 悔ゆるところはないではないか!

いや、待てよ。こうゆう企画が実行ということから考えると、 ニチモの30cmシリーズやアリイの空母シリーズやなどを作っている人が世の中には いっぱいいて、そうゆう場所が求められているのではなかろうか? だとしたらそっちも見物だぞ!

不覚!静かに潜航せよ!

というわけで主宰の「電動王国」さんにパンフレット を送ってもらう。冒頭の一文。

”キミはプラモデルの潜水艦が自動浮沈を繰り返す様を水中から見たくはないか!?”

う〜む、見たいぞお!やはり出撃せざるをえまい。

と、いうわけで6月29日、埼玉県岩槻市「河合スイミングスクール」に向かう。 途中のバスで一緒だった人がやはりこの企画に参加する人であるらしく、私に 話し掛けてきてくれたのだが、「へえー、ホントのモデラーさんなんですかあ?」 なんて驚かれてしまった。一体どうゆうことなのだ?一抹の不安が沸き上がる。

三々五々参加者がプールサイドに集まってくる。と、共に参加艦艇が 集まってくる…はずなんであるが、カンテイ?なんてどこにある?陸奥は、長門は、 ミッドウェイはどこにいるというのだ?SFアニメの戦闘機に水中モーターを つけたものやら、SFアニメのロボットの頭部に水中モーターをつけたもの (御丁寧に頭の上には青い髪の女の子の人形までのっておる)やら、 零戦の下面にピョコピョコカエルの足を取り付けたものやら、やら、やら…。 おお、原子力空母がいるではないか、と思ったら甲板の上には細身の赤いロボット が立っておるという具合だ。

どうも話を総合するとこの企画の主催者の「電動王国」さんは今までにも リモコン戦車大会とかを開いてきたらしいが、今回は水中モーター大会ということ であるらしく、参加者はほとんどリピーターであるらしい。しかもその人達は まあ、いわばホ○ー○o○○系な感じの人が多そうなのである。 それではマイティジャックや宇宙戦艦ヤマトが浮かんでいてもおかしくはないわけだ。

どーも、私は巨大な勘違いを犯していたらしい。 まあ、しかし来てしまったものはいた仕方ない。 ここは初心貫徹、我が伊401の雄姿をとくと見させていただこう。

見よ!自動浮沈の威力!

3年のブランクを経て我が伊401に電池が装着される。 電池室の防水は恐ろしく貧弱なので、一応気安めに赤いビニールテープで、 電池室分割ラインを塞いでおく。電池を入れるとこのフネひどく重くなるんで 以前からホントに浮くんかいな?と思っていたが、恐る恐る浮かべてみると 喫水が甲板スレスレくらいでちゃんと浮かぶではないか!無事進水式は終了だ。

いよいよ公試。いきなり全速前進だ。(それしかできない)

おおう!ホントに沈みよった!そして

おおおおう!ちゃんと浮かんできよったそおう!

理論上は理解していたものの、本当に目の前で自動浮沈している様を見ていると 単純な動きではあるが結構面白い。

そして長時間運行してみることによって、 建造時にはなんのためにあるのかよくわからなかった艦底のドレン(水抜き孔) の意味も理解できた。作っているときから機関室の防水もちゃちいなあ、 と思っていたのだが、やはり水が入ってしまうことを想定して設計されているらしく、 たまにドレンから水を抜いてやらないと、予備浮力が失われるのは当然として、 アップトリム(艦首が上がり、艦尾が下がる)がひどくなって、艦首の潜舵に 負の揚力が働かなくなってしまう為、自動潜航できなくなってしまうのである。 また、もしその状態で水面から姿を消したとすればそれは「沈没」したのであって もう浮上することはない。恐らく多くの同型艦はこのような理由によって消息を 断ったものと想像されるのである。

かくして幾多の貴重な戦訓を収集できた私は開催時間の終わりがくるのを 待たずに帰投の途についた。

結構なんだかんだ言っても楽しめたので良い企画であったと思う。 「電動王国」さんでは9月くらいにまたなんか企画を行うらしいので動きモノ が好きな人は注目を要するかもしれない。ワンフェスにも参加するそうである。



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Made:1997.7.28 / Updated:1997.7.28
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