5月17日から20日までツインメッセ静岡で開催された第46回静岡ホビーショー。特に週末は久々の好天に恵まれ大変な人出で賑わいました。そんな中、今年前半のニューカマーキットが満を持して各メーカーから発表になりましたが、今回も例によって艦船にこだわってご報告いたします！

---今年は1/350がブームなの？

まずは、タミヤからはWLの新製品発表はなし。しかし外国艦など まだ企画検討段階に挙がっている大物がありそう。注目は 1/350日本海軍特型潜水艦　伊-400 が発表されました（7月頃発売予定、予価\5000）。 晴嵐3機が収納できるなど内部も凝った作りになっており、 カタパルト上面などはエッチングを使用した精密なデティールと なっています。

次に、アオシマもWLの新製品発表はなし。新企画の1/350アイアンクラッドシリーズ 第一弾としてフルハルモデルの 1/350日本海軍重巡洋艦「高雄」1942と同「鳥海」1942 （6月発売予定、いずれも予価\8,190）。のテストショットが展示されていました。 バルジを別パーツ化することにより 各艦の船体の違いを再現するなど、考証にこだわった内容になっています。 勿論全体のプロポーションも高雄級の雰囲気を見事に再現していました。 初版特典として「高雄」には同スケールの「甲標的」が、 「鳥海」には「第一号魚雷艇」が同梱される（いずれもメタル製）。 また、6月には1/350日本海軍重巡洋艦　高雄型共通手摺エッチングパーツ （予価\3,360）、7月には1/350日本海軍重巡洋艦　「高雄」(1942) 専用エッチングパーツと同　「鳥海」(1942)専用エッチングパーツ （いずれも予価\2,940）が発売予定。カタパルトや煙突頂部、砲塔上の無線檣などが セットされます。また、しばらく時間をおいて「愛宕」、「摩耶」も ラインナップに加える予定だそうです。 同社からは1/700フルハルモデルシリーズからは 1/700日本海軍戦艦「長門」と同「陸奥」の スーパーデティール版が7月発売予定です（いずれも予価\4,200）。 V字型ボートダビットやカタパルト水上機運搬車などがエッチングパーツで 再現されます。

今回はハセガワからはWLの新製品として、 1/700日本海軍重巡洋艦「青葉」1945と同「衣笠」1942 のテストショットを展示。5月28日発送予定、いずれも予価\2,310。 「古鷹」、「加古」とは80%も部品を入れ替えたこだわりの内容となっています （写真左）。また同社の1/700艦船用エッチングパーツとして 日本海軍測距儀セットと日本海軍汎用ダビッドが 6月発売予定です（いずれも予価\735）。 また、同社からは1/350南極観測船「宗谷」”第三次南極観測隊”も テストショットが公開されました（5月30日発送予定、予価\4,620）。 既に発売されている第一次観測のときとは多きく異なる艦容を 大幅にパーツを入れ替えることで再現しています（写真右）。 初版特典として1/32の南極観測隊員と樺太犬タロ、ジロのメタルキットが 同梱されます。1/350南極観測船「宗谷」”第三次南極観測隊”エッチングパーツ も同時発売。（予価\2,520）。飛行甲板ネットや搭載ヘリコプターのローター、 乗組員等がパーツ化されています。

---そしてフジミもフルハルへ！

フジミからは 1/700 日本海軍超弩級戦艦「大和」と同「武蔵」のフルハルバージョンが 発表されました（写真左）。船体下部が新金型パーツで再現されます。6月発売予定、 予価\2,940。他にシーウェイシリーズからはエッチングパーツ付きスペシャル版で 1/700 日本海軍軽巡洋艦「長良」と同「五十鈴」が6月14日発送予定 （いずれも予価\2,500）でスポット生産されます。

プラッツからは塗装済み完成品の1/2000 日本海軍超弩級戦艦「大和」 ジオラマバージョン（写真左）が今夏発売予定。予価\1,680。

ファインモールドからは 1/72 日本海軍特殊潜航艇甲標的甲型「真珠湾」と同「シドニー」 が新規パーツ追加のリニューアル版として発売されます（7月下旬発売予定、 いずれも予価\2,520、写真右）。「真珠湾」のほうは新規パーツとして97式酸素魚雷が、 「シドニー」のほうはシドニー港を奇襲したときに装備されていた 艦首と艦橋のネットカッターがセットされます。

ニチモからは往年の名キットが再販。特にUボート�\型は今月のモデルアート誌 でも久々にとりあげられたばかりですのでタイムリーですね。 1/200 ドイツ海軍潜水艦「U-107」と同「U-511」 （6月中旬発売予定、いずれも予価\1,500） 1/500 日本海軍航空母艦「赤城」（7月下旬発売予定、予価\5,000） と同「飛龍」（7月中旬発売予定、予価\4,500）

外国勢も・・・

ドイツ・レベルが満を持して開発中の 1/350 ドイツ海軍戦艦「ビスマルク」（今秋発売予定、価格未定） のテストショットが公開。左右分割の船体にはビルジの排水口も再現されるなど 力コブが入ってます。細かい部品はこれからまだ仕上げが入るのではないかと 思われます。

ドラゴンも艦船キットに力が入ってきたようです。 1/700 アメリカ海軍航空母艦「ボンノム・リシャール」(CV-31)コリアン・ウォー （近日発売予定、予価\4,095、写真右））では初めて対二次大戦後のエセックス級が発売となります。 斜め甲板でないのが残念ですが、追加のクリアパーツでエンクローズド化された艦橋が パーツ化されます。艦載機もクリアパーツでF9Fパンサー等朝鮮戦争時の機体が同梱されます。 この調子で斜め甲板時代のエセックス級も開発して欲しいものですが・・・。他には 1/700 アメリカ海軍イージス巡洋艦「モントレー」(CG-61)プレミアムエディション （近日発売予定、予価\2,783、写真左））、 1/700 アメリカ海軍戦艦「ペンシルバニア」1944(BB-38)プレミアムエディション （近日発売予定、予価\3,098）、 1/700 アメリカ海軍軽巡洋艦「ジュノー」(CL-52)プレミアムエディション （近日発売予定、予価\2,783）、 1/700 イギリス海軍ミサイル駆逐艦「H.M.S.リバプール」プレミアムエディション （近日発売予定、予価\2,783）が予定されています。

最近、1/35の魚雷艇をリリースして驚かせたイタレリは参考出品ながら 興味深いアイテムを展示していました。 1/35 イタリア海軍突撃ボート「バルキーノ」（仮称） （参考出品、写真右）と 1/35 イタリア海軍特殊潜航艇「マイアーレ」（参考出品、写真左）です。

興味深いといえば、ミニクラフトが発表していた「ノアの方舟」 （2007年末頃発売予定、価格未定）。スケール不明ですがスケールモデルと いえるんでしょうか？それとも架空艦船？

---帆船模型の新たな旗手！

ウッディジョーからは 1/64 「チャールズヨット」が発表されていました。 チャールズ�U世の時代の王室ヨットを想定したデザインですが、 注目すべきは作りやすさにこだわっていること。木製パーツは精密レーザーカットで は均一さ正確さを出しています。また各フレームの並行を確保するための治具を兼ねた 構造材や、初心者には難しい曲面処理がしやすいように板材の一部には切れ目を 入れるなど、組立て説明書もオールカラーで 写真を多用したわかりやすい内容となっています。 今後、帆船模型の入門キットの定番となりうるポテンシャルを秘めた、 ウッディジョーならではの製品と思われます。予価\29,400。