母と子のアジス奮戦記


9、リンゴ記念日<29,03,98>

3月28日、ついに遥が、「りんご」と言えるようになりました。

これまでは、何度教えても「ごーり」で、ひっくり返っていたのに、ついについに、
りんご記念日がやってきたのです。

土曜日で、私と遥は、ベッドでゴロゴロしながら遊んでいました。
そして、いつものように、「りんご」と言ってみたら、「りんご」と言うではありませんか!
もう一度、「ごーりじゃないよね、りんごだよね!」と言ってみたら、「ごーりじゃないよ。
りんご!!」と言ってくれたのです。
待ち望んでいた、りんご記念日でしたが、こうも唐突にやってくるとは思いませんでした。

子供の成長って、本当にある日突然、です。
3月28日を、絶対に絶対に忘れないでいようと思いました。
(でも、りんご!ごーり!の問答がなくなってしまって、ちょっと寂しい気もする・・・)

2週間ほど前のことになりますが、初めて、地元民の行くプールに行ってみました。

入場料は、私が8ブル(約140円)、遥が5ブル(約85円)でした。
25m プールが1つと、子供用の浅いプールが1つありました。
プールのまわりには、簡単な堀立て小屋みたいなのがいくつかあり、あらかじめ服の中
に水着を着てきた、用意周到な私たちは、人目も気にせずにその小屋(外から丸見え)
で服を脱いでしまいました。

まずは、屋外シャワーに直行。3つしかないのですが、ちゃんと男性用・女性用に別れて
いました。しかも、温水だったので驚いてしまいました。
まずは、子供用のプールへ。その日は、水を取り替えたばかりとかで、比較的きれいそうに
見えました。
これがまた、温水だったのでびっくり。とは言っても、部分的に温泉のように熱いところも
あったりしましたが・・・。

遥は、足がすっぽりはまって座れるタイプの浮き輪に入って、おおはしゃぎ。その浮き輪が
珍しくもあり、うらやましいのであろう、エチオピア人親子たちが、物欲しげにずっと
見ているので、怖いくらいでした。
ついに、そのうちの1組が、遥が浮き輪を出てプールサイドに座っているのをいいことに、
浮き輪に子供を勝手に入れてきました。
何の断りもなく。
頭にきて、「これはうちの子のよ!」と抗議したけど、やめる気配もない。
しかし、ここで黙っている遥ではない・・。ぎゃーぎゃーわめきながら、「はーちゃんの!
はーちゃんの!!!!」と言い出しました。もちろん、日本語だったけど、だいたい
言っていることはわかったらしく、やっと返してくれましたが、本当に取られるのでは?
と思うくらい、強引だったので、びっくりしました。
その後は、取られることに危機感を覚えたのか、遥はずっと浮き輪に入りっぱなしで、
私はあっちへ引っ張り、こっちへ引っ張りと、遥の手下になりきっていました。

途中で大人用プールに行ってみたら、割と冷たい水だったので、すぐに撤退。ずーーっと
子供用にいました。

たったの1時間ちょっと入っていただけでしたが、何しろ日差しが強烈なので、やけど
の一歩手前というくらいの日焼けをしてしまいました。

帰りも、シャワーを浴びましたが、しっかり髪もシャンプーしてきました。みんな、シャンプー
のみならず、体まで洗っていて、まるで温泉のようでした・・・。

後日談。水をかなり飲んだらしい遥は、ひどい下痢に、私は、久々の大風邪を引いて
しまいました。

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