犯罪等の被害にあわないために
1) 現状認識
日本の治安の良さは周知の事実だが、日本人は海外においても、日本国内と同じように振る舞ってし
まいがちである。そのため、泥棒などに狙われやすいと考えられる。
2)予防策
外出時 A:危険地域(アディス アベバでは マルカート・ピアッサ・スタジアム・メキシコスクエア
周辺)に行くときは特に注意する
B:人通りの少ない場所はさける
一人でのタクシーの利用はさける(特に女性)
やむをえないときは、知人にタクシーに乗るまでそばにいてもらい、タクシーのナンバー
プレートや運転手の顔等をチェックしてもらう。こうすることによって、運転手にこの客
に何かが起きたら自分が疑われるという緊張感を与える。
C:自家用車に乗っていても安心しない
移動中運転手には後続車の状況にも注意させ、不審な車が追尾してきているようであれば
自宅に入らずに通過させるなどの対応を考えておく。特に銀行の帰りや高額の買い物の帰
りなどは気をつける。
通勤経路は時々変える
D:夜間の飲食店等の利用に注意する
・喧嘩に巻き込まれないようにする
・拳銃を携帯しているエチオピア人もいるので気をつける
家 A:防衛線の確立(外周壁等)
・外周壁はできるだけ高くし(250cm以上)、しのび返しをつけたりガラス片を埋めるなど上
部に細工をする
・防犯灯を設置し、賊が侵入しようとした場合、ザバニアのみならず近隣居住者からも見える
ようにしておく
・ゲートにのぞき窓やチェーンなどを設置し、ゲートを開ける前に訪問者を確認させる。知ら
ない人の場合ゲートを開けさせない
・ザバニア小屋にメガホン、防犯ブザーを設置する
・犬を飼う
できれば昼間は暗い小屋に入れて眠らせ、夜に目を覚まさせるようにして、庭に放し飼い
にする
・ゲートの周辺に死角を作らない(人が隠れられる場所を作らない)
・ザバニアに対する指導を徹底する
常時2名以上による警備体制の確保
夜間の邸内の巡回
非常時の連絡先の確認(徒歩で行ける日本人宅等)
− Point −
賊が侵入しようとした場合、音や光でひるませて追い払う
犬が吠え、ブザーが鳴るなどして家人にも異変を知らせる
敷地内への侵入阻止が第一
B:母屋等
・セキュリティグリル(鉄格子)などを設置する
・鍵の管理を確実に行う
・使用人を信用しすぎない
悪意がなくても使用人から家庭内の状況が漏れ、犯罪につながる場合がある
・貴重品の保管場所は時折変える
・不幸にも賊に侵入されてしまった場合に、最終的に逃げ込める避難室を作っておく(ベッ
ドルーム・バスルーム等)
避難室の条件… 外部との連絡が可能(電話・無線など)内側から鍵のかかるドア、
窓が無い、もしくは強固な鉄格子がある
− Point −
就寝前には自ら邸内を点検し、シャッターやドアを施錠する
家人・使用人のための緊急時役割分担マニュアルをつくっておく
本人の日頃からの心構えが何より重要
W邸強盗事件 ・H.10,5,17夜9時頃、武器を所持した4人組みの強盗団がW邸に押し入った。現場で待機していた警官隊と銃撃戦の結果、2名が逮捕され2名が逃走。 ・W邸のザバニア(警備会社派権)が前科者で刑務所時代の仲間から犯行を持ち掛けられた。 ・この強盗団は市内で有名なグループで、首領は殺人罪で指名手配中、メンバーは10人、W邸に来たのはその内の4人だった。 ・幸い事前に計画が連絡されたためW夫妻はあらかじめ避難し無事だった。 ・W邸は近々引越しの予定で、強盗団には荷物がまとめてあって搬出しやすいこと、車を持っていること、外出先と時間などの生活状況が把握されてしまっていた。 ・計画は最初に犬を殺し、他のザバニアを睡眠薬で眠らせてから正面ゲートより侵入するというものだった。
− 教訓 − 実際に日本人が狙われ、銃を持った人々に襲われたという事実を肝に銘じ、今後の防犯意識をたかめる。
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