エチオピア旅行情報
=公共交通機関バスについて、私見=
以下の文章はわたしの個人的な私見です。
公共交通機関として、バスは優れた乗り物ですが、その快適さについては意見が別れ
るところだと思います。
実は今回出かける南部のジンカという町までは飛行機が飛んでいたはずだったのです。
4月のはじめまで。それが雨季になり滑走路が使えなくなってしまってフライトが無くな
ってしまったのです。
滑走路といっても鋪装も何もされていない単なる原っぱなので、雨で水たまりが出来た
りぬかるんだりすると離着陸ができなくなる、という訳です。
そうすると陸路で行くしかないのですが、陸路のバス網は発達しています。
現にこの前の旅行はそれらのバスを使ってゆきました。
アジスアベバからシャシャマネ、6時間、15ブル。
この6時間、インドのベナレスからネパールのポカラの20時間にもまさるとも劣らない6
時間でした。
まず、バスの座席ですが、左に3人、右に2人が掛け、最後部は6人がけです。
ただしこのバスはなぜか日本のバスより「若干ちいさめ」です。バスには席の数より「少
しだけ」たくさんの乗客が乗り込みます。
3人がけはあるところでは4人がけになり、2人掛けは3人がけになる、という寸法です。
エチオピア人が皆小さい。わたしがエチオピアに来て驚いたのはまずそのことでした。
わたしの身長は168センチで、最近は日本でも飛び抜けて大きい方ではありません。
今回知識不足と言うこともありますが、「アフリカのひと=大きい」というイメージが心の
中に入り込んでいて、わたしより小さいひとの中に入り込むとは想像もしていませんでした。
女性はたいていわたしより小さいし、男性でも大きいな、と思う人にはあまりお目にかか
っていません。(現に今居候しているK邸のメイド、アイダちゃんは身長150センチある
かしら?)
エチオピア人の小柄さが、バスの座席の詰め込みに役に立つのです。
席につくと隣の人同士「ぴったり」くっつき、おまけに席と席の間が狭いのでひざも前の
席の背もたれにぴったり。
まさに身動き一つ出来ない状態で座ります。
エチオピアの人は寒がりです。概して暑い国の人は我々が暖かい、もしくは暑いと感じ
る気温でも寒いと感じるらしく、ここの人もそうなのでしょう。服をたくさん着込むというこ
とが「文明的」であるという概念も存在します。
だから皆とても厚着です。
我々がTシャツなら長そでにウィンド・ブレ−カーくらいは当たり前。少し肌寒いかな、と
思えばセーター、皮ジャン、トレンチコート姿が出現します。
そして風が嫌い。車の窓なんか全部締め切りです。クーラーがある訳ではありません。
乗り合いタクシーなんかでも暑いと思って少し窓をあけるとすぐ閉められます。
そのバスもしかり。最初から開かないようになっていることがほとんどです。
日射しも嫌い。幸いなことにバスの窓には大抵カーテンがついています。
身動き一つ出来ない状態で、窓は締め切り、外はカンカン照りで車の天井を焼きつ
け、おまけに隣の人とぴったり。
イースターの直後だったということもあり、エチオピアの人は肉食への欲求を存分に満
たした後だったんでしょう、体臭が「羊」でした。
今回は飛行機が使えないのでそのバスで1泊2日かけてバスのあるところまで行き、そ
の後はヒッチハイクということになります。
運転手さんの音楽好き、というのも共通項でしょう。
エチオピアン・ポップス愛好者には非常に楽しい旅になること請け合いです。ちなみに
「エチオピアン.ポップス」は、「軽快で明るいリズムにのった暗い演歌か民謡(ただし3
拍子)で、とても分かりやすいメロディラインがほとんど最初から最後までつづく音楽」です。
皆さんも乗りたくなったでしょ?
わたしも明日からのバス旅行、とっても楽しみです。
(投稿日 5月23日(土) 投稿者くぼ・さとこさん)
=旅の心配=
ますだけん、かめいし、みなさんへ
=バスのチケット購入などについて。=
もし見ておられたら参考にしていただきたいのですが、今回の旅行を全部公共のバス
便で旅した感じでいうと、エチオピア国内のバス網は相当に発達していると感じまし
た。チケットは発行される場合もありますし、適当に来た順から客をのせていってしまう
場合もあります。いずれにせよ、前日にでもバスステーションに赴かれて、目的地行き
のバスが何時頃でるのかについて情報を集めた方がいいでしょう。どこのバスステーシ
ョンにもぶらぶらしている男の10人や20人はたむろしていますから、声をかけてばいろ
いろと教えてくれます。(そのかわり案内料として2ブルくらい要求されることもあります
が)。
ちなみにバスの中はとても熱いので(前にもかいたことがありますが、エチオピアの人た
ちは熱くてもあまり窓を開けたがりません)、扇子を持参するなど暑さ対策をされるとよ
ろしいかと思います。(投稿日 5月10日(日) 投稿者ますだけんさん)