考えるかめいし



9、日本で散髪したときの話を二つ、三つ(12,01,98)


昨年末に日本に行ったときに1年3ヶ月ぶりぐらいで日本で散髪屋に行った。

いつもはヒルトンの散髪屋に行っているが、ここだと、首筋や顔は剃ってもらえないし、
洗髪も無い。
そんなもん自分でやったらええやないか、と言われれば、その通りだが、散髪屋さんで
他人にやってもらう快感、と言うものがある。 物事は実利的な面だけでは成り立って
いない。
と言うことで、ちょっと伸びすぎたが、大使館主催の暮れの天皇誕生日の宴会にも伸
びた髪で出席した。

日本では買い物でバタバタしてたので、駅で見つけた散髪屋に入った。
「短めに、刈り上げて下さい。」とお願いする。
駅で、結構大きめの荷物(と言っても、スーツケースではない)を持っていたからか、
にいちゃんが「帰省ですか?」と聞いてきた。
「そうです。」と答えればいいところを、わざわざ「ええ、今海外に住んでいるんです。」
と答えてしまう。 
そう、「海外」といえば、相手は「どこですか?」と聞いてくるのが分かっていて、そう答え
ている。
情けないことこの上ない。

「アフリカって言うと、暑いんですかね。」「いえいえ、エチオピアは高地なので云々」の
おきまりの話が続く。
こちらが、何故今回はアジスで日本できることにしたかを説明したら、「いやーこんなに
切ったらイメージ変わってしまうけど、いいのかな?と思ってたんです。」と言ってきた。
こちらは、逆に「ぼさぼさで、何やいつもとちゃうなあ」というのを我慢してここまでやって
来たのに。
そして、散髪が終わり、シャンプーの時間となる。
「あー気持ちいい」
「かゆいところはありませんか?」と聞かれるが、全体がかゆくて、そやけどそれを言う
のは恥ずかしくて、「ありません」と答えてしまう。
情けない。

シャンプーというと、俺は美容院のように後ろにもたれかかってやってもらう方が散髪屋
さんの前にかがみ込む方式よりも好きだ。
多分慣れの問題だろうが、うちの母親は元美容師で、大学にはいるまでは他人様に髪
を切ってもらったことがなかった。 で、ずっと後ろにもたれかかってのシャンプーだった。
それで、初めて散髪屋さんに行って、シャンプーの時にガバッと前が開いてシャワーセット
が出てきたときにはビビッた。
ついでに言うと、パーマを初めてあてたのは3才ぐらいの時らしい。(パーマはかけるもんじゃ
という人もおるかもしれへんけど、うちのあたりでは、「かける」っていうてた。)

シャンプーのあとはトニックなどをつけてもらい、最後にバイブレーターで背中や肩を
マッサージしてくれる。

うーん、やっぱり日本の散髪屋さんはいい。
3800円は安くはないが、総合リラックス代ということで月に一回ぐらいは貴重な時間かも知れない。



始めへ  

お便りはこちらへ