考えるかめいし



11、スポーツ雑感(柔道とラグビー、オリンピック)(07,02,98)


1月22日付けの朝日新聞夕刊の「窓」というコラムで日本のラグビーが取り上げられていた。
昔はアマチュアリズムに厳しかったが状況が変わってきており、そう遠くないうちに
変わっていくだろうという話。

オリンピックもアマチュア精神を他のメダルを多く獲得する国々よりも、日本はより厳しく
守ろうとしている点でラグビーと同じ。

個人的には、日本ラグビーのアマチュアリズムは好きです。
オリンピックでのアマチュアリズムも本来のものでしょう。

しかし、それなら、そうでない世界で練習し、生活している国の選手たちに勝てと言うのは
おかしい、メダルを取れと言うのはおかしい、と思う。

柔道も考え方には同じ根があると思います。柔道もルール変更だけでなく、カラー柔道着
というのでも日本の主張が通らなかったようです。
私は柔道は全くしたことがないし、ルールも知りません。
しかし、柔道(つまり武道)であるなら、一本にこだわるべきと言うのが私は好きです。
私は、スポーツではなく武道だというなら、死ぬか生きるかを争うはず。なんで技ありや
指導というのがあるのか?と思っていました。 武道であれば、今の世の中さすがに相手
を殺すのは無理でしょうが、時間無制限一本勝負、と言うのがあるべき姿だと思っていました。
が、柔道は今や世界のスポーツです。
そうなると、当然ルール変更も欧米主導となるでしょう。
普通に考えればスポーツをできるのは経済的に余裕がある国でしょう。
そうでなくても国際連盟で口を出せるようになるには資金も出して無ければいけないでしょう。
欧州は国も多く、文化的にもどう考えてもそれぞれの国と日本とを比べたら欧州の国々の方が近い。
何か変更しようとなったときに、多数決を取れば欧州の国々が考える方向での変更に
なりやすいのは明らかです。
つまり、柔道は世界を相手に広めた時点から日本の柔道が考えている「本来の姿」から
変わって行かざる得ないものだったと思います。
話はちょっとそれますが、このことに気づかずに「柔道本来の姿を説けばきっと
カラー柔道着の導入も阻止できる」なんてもし日本の柔道界の方たちが考えていたとしたら
その方たちが余りに純粋無垢だったのでしょう。

ここで、ようやくラグビーとオリンピックが柔道と結びついてきます。
アマチュアリズム、私は好きです。
柔道本来の姿、これも私は好きです。
なら、日本だけはその「あるべき姿」を持ち続け、追い求め、鎖国をするか、
勝敗は気にしない、という事をきちんと打ち出すべきです。
ラグビーは外国とは試合をしない。
柔道は日本のルールで日本だけで試合をする。 日本のルールに従って試合をしたい
外人選手は日本での試合に参加しても良い。
オリンピックは参加はするが、メダルの事など言おうものなら非国民扱いとする。

今商売の話でもグローバルスタンダードと言われて、「グローバルって言うてるけど、
ほんまはUSAの標準とちゃうんかい?」 と言うような面も一部にはあったりするようですが、
とはいえ、世界で商売をやろうとしたら、そのルールで喧嘩せんとあかんので
しゃあないわなあってやってるわけですよね。
これとおんなじやと思うんですが、どうもスポーツになるとそうは考えられない人が多いらしい。












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