今回は、妻(はるまま)が書いています。 写真あり。
このHPが縁でとある所に寄稿することになった文章です。 そのため、皆さんには
当たり前の事柄も書いてあったりします。 御容赦を。(特に冒頭部分)
マラソンの国として有名になってきたエチオピアですが、日本ではまだまだその地理的
な位置すらあまり知られていないようです。
エチオピアは、ケニアの北に位置し、高地のために大変過ごしやすい気候に恵まれて
います。 また、知る人ぞ知るコーヒー発祥の地でもあり、産地カッファ州にちなんで
コーヒーという名が付いたとか。
日本では、モカコーヒーとして親しまれているコーヒーが、実はエチオピアの主たる
輸出品なのです。
コーヒーはエチオピアの人々にも深く浸透しており、客をもてなしたあとなどに行われる
コーヒーセレモニーはちょうど日本の茶道に似ています。
コーヒーテーブルの下には、新鮮な芝がばらまかれ、テーブルのそばの火鉢には、樹液
や木の根から作った香が焚かれます。 それらの香りを楽しみ、ポップコーンなどを
つまみながら、客はコーヒーが出されるのを待つのです。
セレモニーは凹形の鍋に緑色のコーヒー生豆を入れ、均等に茶色になるように煎る
ところから始まります。 これを一人一人の客の前で振り動かしながら、香りを楽しませ
ます。 次に、煎った豆を木の鉢に入れ、鉄の棒で突いて粉にします。
底が広く丸くなっていて細長い注ぎ口の付いたポットに、粉にしたコーヒーと水を入
れ、十分に炭火で沸騰させてからポットを斜めにして少し置き、粉を底に沈めます。
それから、小さくて取っ手の無いカップになみなみとコーヒーを注ぎます。ここへ、普通
エチオピアの人は2-3杯の砂糖を入れて飲みます。
カップが小さいので3杯ずつ振る舞われますが、意外と濃いコーヒーなので、眠れなく
なってしまうこともしばしば。 それでも、食事の締めくくりに欠かせない、素敵な飲み物です。