荒島岳山頂




日程・コース


    2005年
<9月17日(土)> 大阪発・特急サンダーバード → 福井 →(レンタカー)→ 越前大野 → 駅Pで車の中で寝る(泊)
<9月18日(日)> 大野の名水「御清水(おしょうず)」給水 → 勝原スキー場 6:00 → 8:15 しゃくなげ平
→ 9:30 荒島岳山頂 (往路を戻る)
累積標高  (なんと) 1200m


記録


◆「日本百名山」の作者が地元びいきでムリヤリ百名山に入れた山、と思っている。
実際、標高は1500mそこそこで、里山に少し毛がはえた程度。こんな山、こんな風景
なら全国いたるところにある。この山を百名山に入れるくらいなら、他にいくらでも良い
山はあるはず。
◆しかしこの山に罪は何も無い。って言うか、登ってびっくりしたが、素晴らしい山だ。
特にブナ林の回廊は見事の一言で、朝の木漏れ日に輝いたすがすがしい森林トレックは
「チョー気持ちイイ」のである。
「ちょっと標高差が大きい里山程度」だと馬鹿にしていたが、思いのほか良い山だった。



◆今日はK上等兵との山行である。観光のためお先に旅立ったK上等兵とは17日の夜に越前大野の駅で待ち合わせ。
知らなかったが、この越前大野というところ、福井の小京都と呼ばれている風光明媚な城下町である。町の中には
いたるところに湧き水があり、中でも「御清水(おしょうず)」は「名水百選」にひとつ。

駅近くの居酒屋で前祝をやったあと、駅の駐車場(無料)に止めた車でビバークした。

◆よく朝は5:00頃行動開始。水は百名水の御清水で補給。都合よくジョウゴが置いてあり水が汲みやすい。ファミマで食料などを調達したあと、登山口の勝原(カドハラ)スキー場に向かう。3連休の百名山なのでいっぱい車が止まってるかと思ったが、10台ほどの台数であった。テントも2張りほど。6:00に出発。スキー場を直登する。見た目以上の斜度でけっこうこたえる。40分ほどあえいで、スキー場の最上部に到着する。
スキー場最上部にて
◆小休止のあといよいよ森の中に入る。最初は赤土の粘土状の道で滑りやすく、息が切れる急斜面もある。しばらく進むと体の調子もよくなり、道に平坦部分も現れだす。気がつくと、そこはとってもナイスなブナの森となっていた。見事な幹の張り、枝ののび。こんな標高が低いところでこんな見事なブナの森を見られるとは思わなかった。すがすがしいのである。
思いもかけないブナの森
◆盛夏も過ぎ、朝一番がとっても気持ちイイ季節になったと実感できるのである。右の写真のような光景は、まるで乗鞍高原でも来たような錯覚を起こす。小馬鹿にしてた荒島岳がこのような深い懐を持っているなんて全く想像していなかったのである。
朝日がとても清々しい


感極まり木に抱きつく無体力トレッカー
それを覚めた目で見るK上等兵


◆尾根道が再び傾斜を増してくる。急傾斜の階段の数も多くなってくる。百名山ブームで登山者もかなり多く、地元の人の登山道整備も大変だろう。だんだん稜線も近づいてきて、突撃命令!イッキにしゃくなげ平を攻略す。スキー場の一番てっぺんから1時間半程度。


汗かきまくりでイッキにしゃくなげ平攻略   しゃくなげ平からの山頂部



◆少し長めの休憩を取り、いよいよ山頂への最後のアプローチに突入する。

◆いったん鞍部に下った後、「もちが壁」と呼ばれる急斜面にとりかかかる。手をついてよじ登る箇所が多い。ハシゴのような階段や手がかり用のロープや鎖も現れる。なかなか楽しい登りである。本当に全行程に変化がある山だ。時々大野の盆地が見下ろせる。頂上での展望が楽しみになってきた。わが小隊は極端にペースも落ちることなく黙々と攻略していく。やがて急斜面も一息つき、樹木も低くなってくる。山頂部に向かう最後の急斜面とその先の行程が見渡せるようになってくる。もう一息で攻略!


      「もちが壁」の急斜             最後の急斜と山頂


◆最後の急斜面をイッキに攻め、ついに9:30頃に荒島岳山頂をゲット!!3時間半におよぶ激闘であった。
二人でがっちり握手。この時間になると遠くがかすんでしまうようになってしまったが、360度さえぎるものの無い
素晴らしい展望。(白山は雲に隠れている。最近こんなのが多い)。大野の町を見下ろす展望が気持ちイイ。
山頂部は広く、のどかな里山の雰囲気である。


 山頂にて



お湯を沸かし、ラーメンを食べ、存分に展望を楽しんで下山にかかる。下りは二人とも不得意。
RIKIは先々週痛めた膝の近くの腱が痛くなる。K上等兵も昔の足の古傷を庇いながらの下山。
ヘロヘロ降りたため、結局3時間近くかかってスキー場に戻った。


車で大野に戻る。「七間本陣」というソバ屋で食べた「おろしそば」は、過去食べたソバの中でNo.1の旨さ!
さすがに水が良いため、ソバの味も全く違う。(そう言えば、「御清水」で作ったポカリスエットの味も今までとは
全く違うのである)。このソバ屋、超オススメ。一度お試しあれ。
福井に戻る途中、美山町にある「美山森林温泉みらくる亭」の温泉で気持ち良く汗を流し、福井駅で指定券
を押さえたあと、駅近くの居酒屋で飲みに飲んで酩酊。列車が福井駅を出て京都を過ぎるまで意識不明の重体の
ヘロヘロ帰還となった。


荒島岳。恐るべし。。。



おわり

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