2003 Dec.21 御在所岳 登山・なんと雪山


無体力トレッカー・関西の雪山をなめまくり!
反省〜 m(. .)m




まさかの雪山登山となった


「チームよしどん」の忘年山行が計画された。「ラク〜に登って、温泉入って、思いっきり飲もうや!」と、珍しく意見が満場一致となり、楽〜に登れる山・御在所岳(ロープウェイ付きで温泉は湯ノ山温泉あり)が決定した。御在所岳は鈴鹿山脈の主峰。メンバーは「たかしどん(Mr.点線)」「さわやかにしどん」「紅一点・リコさん」そして「無体力トレッカーのRIKI(最近胃の調子がいまいちで二日酔いになりやすい)」の4名である。(隊長(一応)のよしどんは今回は欠席)。当初の予定では土曜日(12月20日)にさっさと山を済ませ、その夜は大宴会の予定であった。
しかし、天は我々に試練を与えたのである!!!


2003年12月21日(日)

(交通)
車で名神高速⇒国道1号線⇒四日市経由湯ノ山温泉

(コース)
湯ノ山温泉 ⇒ 中道コース ⇒ 御在所岳 ⇒ ロープウェイ
で山麓に戻る

(標高差)
845m。意外とあるな〜



前日の天気予報でイヤ〜なかんじはしていたが、やっぱりというか案の定というか、当日は西高東低の冬型の気圧配置となってしまった。阪神地方でも雪がパラついた。西高東低の気圧配置で阪神地区に雪がパラつくということは、これはハンパな寒波ではない。名神を降りて国道1号線で鈴鹿越えをする時にチェーンの装着が必要となった。四日市に向かう高速は雪のため通行止め、四日市に向かうにつれ結構な積雪(圧雪前で30cm)となり、ここでもチェーンの装着となる。(名古屋方面は30何年ぶりの大雪)。あっちこっちで雪でスタックしている車が立ち往生、いくら日本列島で一番幅が狭い地域とはいえこんな大雪は太平洋側では珍しいのだろう。
Oh〜想定外のしちゅえいしょんだぜ!ついに天は我々に試練を与えたか!!「風雪のビバーク」の世界を覚悟する。


宿の前の光景。まるで東北。 今日は忘年会と温泉に集中。


な〜んて、誰がこんな日に山登る。
「今日、登るのヤーメタ」「山は天気がよくなる明日、明日!」「そやそや、今日は温泉と宴会に集中しようや!」 こんな時は不思議と意見が一致するメンバーである。

。。。。そして宴会に集中しすぎた結果、見事RIKIは立派に二日酔いのオヤジとなって朝を迎えてしまったのである。(う〜気持ち悪ぅ〜)


胃が気持ち悪かったが、朝焼けに
輝く御在所岳を捉えた。
(クリックで拡大) 



気持ちが悪くて、何度もトイレに駆け込むRIKI。最近胃の調子が悪いのか、翌朝に残る日が多くなった(年やな〜)。朝飯も入らず。二日酔いの山登りは記憶にない(ノウハウをリコさんに教えてもらおうか)。しかも雪山。皆が元気にメシを食べてるのが恨めしい〜。

車でロープウェイの駅近くまで行き、そこから民家を抜け林道をひたすら歩く。1時間ほどで中道登山道の入り口に到着。うわ〜出だしからすごい雪だぜ!

中道登山口 こんな雪山登山になると
は夢にも思わなかったぜ
「おばれ岩」とニシどん。
まるで「ヌリカベ」のよう。



雪がフリースにまとわりつく。それを手で払い落とす。だんだん軍手が濡れてくる。積雪はヒザくらい。先行登山者がいるようで、踏み後はしっかりついている。しかし吹き溜まりのところは全身が雪まみれ、。

「雪山・強風なんて那須で慣れてら〜、しかも登ったらロープウェイあるもんね、重装備いらないもんね、楽勝楽勝」
こんなナメた気分で来たもんだから、RIKIの格好は、上・シャツ2枚+フリース(ユニクロ) 下・夏用のズボン+スパッツ というスタイル。手袋は軍手+釣り用手袋(指3本分の先が無いフリース製)、帽子なし。
急登なので、上衣はこれで良かったが、ズボンと手袋があとで悲惨な結果を招くことになる。


結構な雪の積もり方に手袋はビショビショになってくる。かつて那須で軍手だけで登り、低温と烈風にあやうく凍傷になりかけたことがあったが、今日はいくら3本指の先が無いとはいえ、フリース手袋をその上にはめている。が、登るにつれ風が強くなり、軍手だけが露出している3本指(親・人指・中)がだんだんしびれてくる。森林帯で風がないと、また温かみが戻る、この繰り返し。だましだまし急坂を登って行く。胃袋、まだ気持ち悪ぅ〜。


地蔵岩に到着。「なんじゃあ〜ありゃあ?」人の手でわざとやったとしか思えないような不思議な岩のオブジェである。手のしびれもしばし忘れて、自然の驚異に見入るのであった。(皆は先に進んでいるのね〜、うー気持ち悪ぅ)

四日市方面 地蔵岩
(クリックで拡大します)



指は相変わらずしびれたり、元にもどったり。7合目くらいから登山道は緊張する岩場が多くなってくる。クサリ場も出現。普段なら大歓迎だが、指がしびれているRIKIはいつもと勝手が違う。おまけにフリースの手袋では鉄のクサリが滑る滑る!
リコさんはこの前の大峰の教訓(?)からか、昨夜は酒は控えめで、今日は好調のようだ。笑いながら余裕で急な岩場をこなしている。タカシどんは相変わらずズンズン登り、ニシどんも颯爽と登る。今日はRIKI一人が蚊帳の外である。


このあたりから、先が渋滞しだした。我々より先に7,8人の中高年グループの先行者がいるが、立ちはだかる雪のカベに難儀しているようだ。ここから完全にラッセル技術が必要になる。しかし、この雪スゲ〜なあ、那須よりすごい。
山岳部出身のタカシどんが先頭に立ち、勇ましくラッセルしていく。若いニシどんが交代をする。徐々に道が拓かれ、その後に10名以上がゾロゾロと進む。軟弱なRIKIは体調不良を言い訳に、一番うしろで隠れるように「ラッセル泥棒」を決め込む。
確信犯なのである。m(. .)m


雪の急な岩場を下る。この余裕! 小説「氷壁」を思い出すなぁ。



途中で岩場をクサリを掴んで下りながらトラバースする箇所がある、もっとも緊張する場所だ。滑るフリースのせいで腕に渾身の力が入る。クサリは冷たく指は痛く、泣きそうになる。力を込めてもクサリを掴んだままズズっと1mほど滑落した時は本当にビビッた。
それが終わり、眺めの良い岩場に出る。すげ〜良い眺め!! しかしRIKIの両足に異変が!ヒザの少し上が両足とも攣ってしまった。今まで山で足が攣るということは経験ないだけに焦ってしまう。しかも今回は事もあろうか両足。しゃがみこんで痙攣をやりすごすが、立ち上がるとまだ痙攣が続く。ピンチ!RIKIは寒がりではないが、夏のズボンで冷気をまともに浴び続けた筋肉は正直だった。それに気づき、レインウェアを着込む。風が強かったので着込むのに時間がかかったが、着た瞬間から痙攣が治まったのはラッキーだった。


ほどなくして山頂に到着する。(正確に言うと山頂駅があるところ)。ほっとする。本来の山頂はスキー場を越えてまだ先だが、誰も行きたがらない。山頂付近は強風で、ガスがかかる。ほっとしたら急に身体が冷えてくる。早くロープウェイに乗って暖をとりたい。


ようやく山頂部。見よ!この雪!
(ラッセルご苦労様^^;)
ガスが切れた瞬間に収めた1枚。
青空に樹氷がキラキラして本当に美しかった。


余韻を楽しむ間もなく、さっさと尻尾を振ってロープウェイに乗り込む4人。ロープウェイから眺めると「こんな急な斜面、しかも雪山、よ〜登ったなぁ〜」と思うのである。皆は雪との格闘であったろうが、RIKIの場合は指の痺れと足の痙攣、そして二日酔いが本来のこの山の標高差を忘れさせてくれただけの事であった。

下山したら別世界のような暖かさ!(それでもまだ寒いが)
バス停で風を避けながらラーメンを作って食べる。RIKIの二日酔いもすっかりさめ、朝飯を食っていない事もあって、バクバク食べる。ふ〜生き返ったぜ。帰りには皆で、お決まりの温泉に浸かってさらに天国気分を満喫。


以上今回は、RIKIの慢心から全く不届き千万な山登りとなったわけで、帰りの車中「ちゃんとした手袋を買おう」「ちゃんとズボンをはこう」と心に誓ったのである。(タカシどんとリコさんには車の手配と運転、本当にお世話になりました!)


話は変わるが、この「チームよしどん」、いったいいつになったら「普通の山登り」に行ける日が来るのであろうか?


おわり


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