ファミリー登山の極意(作成途上です)
まず知っておきたいこと。
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一般的注意
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*ストックについて
山でストックを使うことを「生理的に」嫌う人がよくいます。ましてや子供にストックを持たせるなんてとんでもない・・・
実は私はストック肯定派です。
理由1「長く山登りをしたいから」
そもそも人間は、山岳地帯を歩き回るには適していない動物なのです。平地に住む前提で2本足歩行に進化したものだと考えられます。山に適していない人間が山を歩くとどうなるか・・腰やヒザに想定以上の負荷がかかっていることになります。本来山歩きには適していない人間の腰とヒザ、これを頻繁に山登りで酷使したらどうなるか・・ヒザの靭帯がゆるみ(ゆるんだら医学的に二度と元にもどりません)関節にひずみが生じ、時折襲ってくるヒザ通に悩まされるハメになるでしょう。そして年をとるにつれある日突然山に登れなくなってしまいます。ストックを使ってみると分かりますが、腕やわきの下が筋肉痛になります。それだけ足への(特にヒザ)負荷を分散している証拠です。私たちは競技登山をやっているわけではなく、プロの登山家でもありません。長〜く趣味としてやって行きたいのです。「山にストックは邪道だ」「初心者まるだし」「巷のおばちゃんと一緒」などと言う非論理的な理由でストックを否定するのは山寿命を縮める結果となるでしょう。
理由2「転ばぬ先の杖」
子供にストックを持たせるのはこちらの理由からです。登りでは身体の姿勢は割と安定しており私もストックをあまり使用しませんが、下りの場合は非常に不安定になります。不安定であればストックを用いて支点を増やし、安定性を高め転倒などを事前に防ぐことはリスク回避の当たり前の思考です。
2本ストックを用いることで、支持点を最大4つまで増やせることになり、変な使い方をしない限り事故率はかなり軽減されるはず。岩場などでは「3点支持」を声高らかに訴える人で、一般登山道ではストックを否定する人がいましたが、全く論理の一貫性に欠けていると言わざるを得ません。
私がストックを使わない人の理由で納得がいったのは、「ストックで山を下ると身体の自己バランス感覚が狂ってしまい、競技スキーに影響する」・・これだけです。
もちろん以上のことは「ストックを正しく用いる」ことが大前提。長さをきちんと調整する、岩の間などに差し込むような使い方は避ける、クサリ場などでは使わない・きちんと仕舞う、岩の上などストックが滑りそうな所は避ける、など基本をきちんと押さえた使用方法を守ることはマスターし、子供にもきちんとレクチャーしてください。
あくまできちんとした使い方ができたらという前提ですが、きれいに整備されたハイキングコースでもストックを使うことに子供が興味を持ってくれて、「ストックが使いたいから、また山に行きたい!」と言ってくれたら、それはそれでいいじゃないかと思っています。
また以下のような人は、ストックを用いるどころか山には出入り禁止です。
・草花にストックを平気で刺す。
・土などを穿る。
・山小屋の床、休憩の木製ベンチ、などに刺す。
・ストックを振りまわす。
・ストックの先を剥き出しにしてザックに着ける。
・混雑を避けて一日を有意義に
朝6:00に起床、用意して、朝ゴハン食べて7:30に出発〜つ・・・・・首都圏などでこれを春・秋の行楽シーズンなどに行うと大変です。渋滞に巻き込まれ到着が昼過ぎに・・・これではもう山登りはムリです。関東地方でスムーズに行動をするには人と同じことを考えていたら負けです。時間差攻撃、場合によっては前夜から行動を起こしましょう。6:00以降に出発した時点で、もうすでに「負け組」と思ってください。逆に午前中に登山・ハイキングを済ませておけば、ちょっと寄り道しても夕方には家に到着できることもあります。そうすると子供達はまだ遊べ、親は次の日に備えて英気を養うことができます。
そもそも山というものは、明るくなったら行動開始、午前中にすべての行動を行っておくのが理想。普通の行楽と同様に考えていると、午後からの天候の急変(山では非常に多い)など、思わぬ事態に巻き込まれます。
・下調べは入念に
現地までの交通、所要時間、駐車場の有無、トイレの有無、ロープウェイなどの始発・最終時刻、コースの状況、水場の有無、エスケープルート、面倒くさがらずにできるだけ調べておきましょう。「行き当たりばったり」・・・下界では楽しい冒険旅行も山では命取りになることもあります。
また、計画したコースは複数の情報を取って、本当に子供と一緒に歩けるコースなのかどうか最後まで慎重に検討してください。
トイレ
必ず(REPEAT 必ず)山に登る前に特に「大」はさせておきましょう。ウチの子供達は山でもよおしてきたらどんなにつらいかはよーく分かってきたので、最近はムリしてでも頑張るようです。どうしても山の中でもよおしてきたら・・・・「山の神様、失礼いたします」と言わせて実行するしかありませんが、環境にハードな影響を与えていることを十分認識してください。使ったティッシュはビニールなどに包んで必ず持って帰りましょう
我が家の場合、子供達の山行前のトイレが無事済んだらホッとします。
子供に山で守らせる「約束」
・山では絶対石を投げてはいけません。
・山では絶対走ってはいけません。
・山では絶対一人になってはいけません。
・山では出会った人に「こんにちは!」と挨拶しましょう。
・山では大人の言うことをちゃんと聞きましょう。
最初は登山口でこのくらいをしっかり約束させましょう。
山には神様がいることを教えよう!
どんな山にも神様がいることを子供にも教えましょう。
「悪いことをしたら神様のバチがあたるぞ〜」なんて脅かす必要はありません。
「神様が見守っているから、一生懸命頑張ろう!」この精神です。
「山には登らせてもらっている」「木、水、鳥や動物、み〜んな神様のおかげで生きている」
将来の山に対する謙虚さ、畏敬の念の土壌となります。
ちなみに我が隊では山でオシッコをする時は「山の神様、失礼しま〜す」と必ず言わせます。
山一筋!のストイックおじさんにはならないように。
報告は謙虚に。
尾瀬や上高地。山から降りてくると登山者ではない観光客と一緒になります。これを生理的に嫌う人がいます。「オレはお前達とは違うんだ」そう思っているのか、「シャッター押して頂けませんか〜」の声を無視する人を見たことがあります。これではネクラな「山オタッキー」。せめて子供と一緒の時は最後までニコニコしてましょうよ!B型ファミリーはすぐまわりに同化してしまう単純ファミリーなので、シャッターは何枚でも押してあげますよ!
また記録をHPなどにUPする場合は、たとえコースタイムの何倍も時間が掛かっていても、正直に記載して欲しいものです(私が見たHPの中には、本当にこの時間で歩いたのお?と思ってしまうものがありました)。
ゴルフであれば標準打数(=PAR)より少なくまわれたとかは価値があるでしょうが、山登りは「競技」ではありませんので、ガイドブックのコースタイムより短い時間で登ったとかは全くなんら価値はありません。あらかじめ安全に計画を立てるための目安、これがコースタイムの唯一の役割です。
さらに繰り返しになりますが、山、特に子連れの場合は何が起こるか分かりません。したがってHPを訪れてくれる方のために、山での失敗例はできるだけ正直に記載したいものです。「B型ファミリー物語」は、子供を連れて山に行ってみようかなあ、と思ってらっしゃる方のために作成したHPです。ですから我々の失敗談はできるだけ全て謙虚に報告するようにしています。カッコつけても意味がありません。